洋ラン学園
−21世紀の洋ランの育て方と咲かせ方
これまでの方法でうまくいかない人に

洋ラン12か月(24節気)-今節の洋ラン−半月ごと
2019年11月

初めに


秋後半
10月後半−11月・準低温期・中温期、秋から冬への移行期、秋越し

初めに 2018年
今年の秋の前半は、日陰ができたため、特に日除けの苦労はありませんでした。またそのため乾燥も全体的にはひどくなくミズゴケ植えのコチョウランと雨除けしたパフィオの他は水やりも楽でした。
秋の後半は防寒と雨除けと屋内への移動が必要となります。
屋内への取り込みは、冬は芽出しのため15℃以上が望ましい種類も、秋までは成長を続けているため10℃で良いことにして10月いっぱいは屋外としました。
従ってやり方を変えて取り込みを始めるのは11月になります。2018/10/28
2017年
秋の後半は、寒くなって生長は一段落、冬へ向かっての準備が必要になってきます。
熱帯産種は10℃以下では害が出ますが、10月後半には最低気温が10℃未満の日が始まります。
11月前半には最低気温が5℃未満と、生長しなくなる日が増えてきます。
また最低気温が2-3℃では霜期間が始まります。霜が当たると大抵のランが害を受けるので、屋外では霜除けが必須となり、中温種では屋内の方が安全になります。2017.11.7
秋越しと冬知らず 2016年 12.16
温室なしの洋ラン栽培では、熱帯産種では最低気温10℃で障害が出始めます。
今年最低気温が10℃を下回ったのは、最初が10月前半(寒露)の終わりの15日の8.1℃で、10月後半(霜降)には下回ることが多くなるのは
冬には大半の洋ランを室内や屋内に入れるのでやや安全で、むしろ危険なのは秋なのです。
従って洋ラン学園では防寒の初めということもあり「秋越し」に注意を払っています。
冬は防寒という受け身よりも芽出しの促進など「冬知らず」を提唱しています。
当地の今年の10月の最低気温は10℃未満が7回で10/25の7.2℃でした。熱帯産種は屋内に入れなければなりません。
11月前半(立冬)には最低気温が10℃を越えたのは1日と、14,15の3日だけで、5℃未満の初めは8日の3.2℃した。
11月後半(小雪)には5℃未満が5回あり、屋外安全限界の目安としている2℃以下は3回1回は-2.8℃でした。例外的ですが24日に初雪が降りました。一般種でも屋外では冷害や霜害の危険が始まります。
12月前半(大雪)には5℃以上は5回だけ2℃以下が6回、零下が2回もあり、最低は12日の-1.9℃でした。一般種は深軒下か屋内ですが、零下になった苗もあります。
普通の年よりかなり寒いですが、昨年は5℃以上は2回だけ、2℃以下は11回、零下は8回で最低は9日の-2.7℃でした。
木枯らし
今年は木枯らし1号が吹かなかったと気象庁が発表しました。記録が残る1951年以降では発表が無かったのは1979年以来で5度目です。
今年の冬はエルニーニョ現象が発生していて暖冬の予報です。2016年
気象庁天気相談所作成
東京地方における「木枯らし1号」は、下記の事項を基本として総合的に判断して発表しています。
1 期間は10月半ばから11月末までの間に限る。
2 気圧配置が西高東低の冬型となって、季節風が吹くこと。
3 東京における風向が西北西〜北である。
4 東京における最大風速が、おおむね風力5(風速8m/s)以上である。  (ただし、お知らせには最大瞬間風速を記入する。)気象庁の公式発表は東京と大阪だけ
2015年は10月25日に東京で木枯らし1号が吹きました。2016.10.27

2016年の初霜
宇都宮 11月7日 最低気温 3.5℃ 関東地方で最初
名古屋 12月7日 最低気温2.6℃
東京 12月17日 (-3月16日)



11月
初めに

11月は秋の後半の始まりです。
温室を使わない洋ラン学園では、「冬越し」ではなくて「秋越しと冬知らず」と考えています。
従って秋の後半の始まりは従来の冬越しに代わる方法の始まりなのです。2016.11.16
2018年
置き場所・最低温度計
引き続き一番気を遣うのは置き場所です。
最低気温が10℃を下回ると熱帯産植物は傷むので屋外に入れることを考えますが、
一日中でなく夜だけと考えることができます。さらに軒下の温度は気温より高いことを考えると、軒下が10℃を下回らなければ屋内に取り込む必要はありません。
軒下が屋外より3℃高いとすると最低気温7℃が目安になります。
気温が短時間10℃になっても植物体はすぐにそうならないと考えれば最低気温5℃でも大丈夫かもしれません。
そこで最低温度計を軒下において、気温との差を測って見ることにします。
熱帯産のグラマトフィラムとデンファレを夜に軒下に置きます。
下記に寒かった昨年の記録を載せます。
2016年はずっと高温ですが、月末に雪が降って0℃近くまで下がったため生憎留守にしていたので冷害と雪害で沢山枯れてしまいました。
2018/10/29
2018,17,16年11月の天候と世話
最低気温
熱帯産に害の予想される10℃未満が多くなりました。
都心に移動したため、5℃未満はまだありませんでした。
昨年17年は郊外で最低が-0.6℃、霜の心配な3℃未満が後半に7日ありました。八王子では初霜観測12/07

2019年11月の天候と世話



2016
2016東京2016

201720172017

2018

2019



2019201820172016

都心都心
府中

都心都心府中

都心

都心



置き場所・植替え水やり置き場所・植替え水やり置き場所・植替え水やり置き場所・植替え水やり

最低
結果
最高
結果
日照時間,降水量最低結果 最高
結果
降水量 最低
結果
最高
結果
最低結果最高結果日照時間,降水量最低結果軒下最低
最低結果軒下最低 最高
結果
日照時間降水量 木枯らしの発表無し(11月までに最大風速8m/s以上)
木枯らしの発表無し(11月までに最大風速8m/s以上)
10月30日に東京で木枯らし1号、2016年は11月9日
10月31日宇都宮で初霜最低気温3.6℃

111.716.4



9.819.16.817.66.7H, 011.510.5
12.2
23.99.5H-シンビデンドロは南庭続き日ほぼ当たらずシンビジウムを直射日光の当たる南庭にカトレヤ・ミニカトレア、エピデンドラム、グラマトフィラム、オンシジウムなど深軒下と玄関土間、コチョウラン玄関床のまま 夜中温種は屋内に、デンファレ、フォーミ、ブラサボラ、フラグミペディウム。
クリソトキサムも注意
28.612.2



9.620.85.420.79.7H, 010.1

10.9
19.98.4-デンドロ新ミニデンドロセロジネキンギマキシ春蘭北陽だまりデンドロビウム・デンファレ・フォーミディブルを直射日光の当たる南軒下に
最高気温15℃未満の始まりは10月28日の12.9℃
38.419.4



12.021.912.222.58.4H, 1.5mm10.610.5
12.7
18.90.910.5オンシ軒下

予想が6℃なので中温種を夜屋内に
コチョウラン
48.518.8



11.921.811.321.94.7H, 013.013.5
11.0
20.28.91.0ミニカトミルトジゴペタ夜屋内近畿で木枯らし1号、関東は空振り
10月の最低気温10℃未満は7回
今年の最低気温を更新
カトレヤを南庭の植え込み陰に移動
雨除け下や屋内の鉢に水やり
511.219.5



10.117.87.817.39.3H, 014.514.5
9.0
19.29.5-コチョウパフィオコチョウラン雨に当たったので日に当て乾かす

69.920.8



8.019.84.720.59.0H, 016.214.3
8.8521.29.5-
さくらの
葉が黄葉、以前のは塩害
最低気温5℃未満の始まり
フラグミペディウム開花株入手、玄関に
北のギボウシの葉の周りが黄変

78.214.4



9.321.25.622.59.4H, 013.8

9.8
22.66.0-
室内と軒下のパフィオに室内で午前に水 デンファレ新株(軒下)の葉が変色
グラマトフィラムを軒下から玄関に入れる
立冬
明日は最低気温5℃未満の予報
宇都宮で初霜、最低気温3.6℃関東では初めて
カトレヤなどシンビ・デンドロ以外を軒下に移動コチョウランは夜屋内に
86.113.6



11.518.49.415.20.0H, 013.113.5
11.9
19.28.9-
ミニカトレア、オンシ、ミニバンダ、大明石斛など陽だまりへ
デンファレとフォーミ室内へ

最低気温5℃未満は初めて
今年の最低気温を更新
郊外、内陸県で降霜。今夜一時雨 :東京地方も練馬4度台、府中・八王子3度台Tn。多摩地方では薄霜地点もあったものと推定されます。(K. Arimoriのお天気日誌)
室内暖房オイルヒーター開始
シンビ・デンドロ・春蘭系の一部以外は全て軒下
コチョウラン夜室内に、炭疽病の広がり
97.9




10.518.88.418.79.5H, 014.214.5
11.3
17.47.0-


木枯らし1号
コチョウラン夜室内に
107.6




9.117.74.218.06.0H, 015.015.0
9.2
18.69.20.0
時雨の冷たい小雨
陽だまりの鉢を軒下へ雨除け
軒下最低2℃
115.7




11.320.78.020.25.7H, 013.5

10.8
17.91.96.5

月初め以来降水量0続く夜に大雨、シンビジウムの新苗やデンドロの一部・金稜辺・春蘭・報才蘭系のみ雨ざらし
1210.018.8



9.216.17.716.38.5H, 012.8

9.2
21.89.4-

軒下最低5℃
小春日より、デンドロビウムを植え込み下からテラスへ移動
北の鉢を西に移動
11月初めて?の水やり、午前に変更
デンファレを屋内に
小春日和、4コチョウラン、3+ブラサボラ、5+フラグミペディウム11デンファレ、11フォーミディブルを室内へ移動開始
139.118.6



7.616.54.417.16.0H, 5.0mm12.612.5
11.3
16.10.50.5

久しぶりの雨、冷たい、一部のみ雨ざらし小春日和続く、午前に水やり、10日目
1411.516.7



10.315.39.415.80.4H, 1.0mm10.1

11.6
22.35.60.0
東京の木枯らし1号またも空振り
2018年も無し


1512.719.3



10.217.08.116.62.0, 08.714.5
9.7
17.18.8-
最低気温10℃未満の始まり
まだ軒下は10℃以上全て屋外のまま

実際の温度は地域予報より3℃も低い
明日の予報に備え、軒下の苗などにカバー
クリソトキサムの葉が黄変、寒さか日焼けか不明
























1610.714.8



7.916.44.716.36.98.1

7.8
18.99.3-

屋内のフォーミディブルのが大きくなる 地元の今年の最低気温を更新、各地も
富山は最低気温2.8℃で初霜観測、熊谷(3.1℃)、奈良(3.4℃近畿初)も
177.818.3



5.513.62.613.98.111.1

8.2
19.79.3-



186.115.7



8.215.15.912.30.010.8

9.4
21.46.60.0


小春日和、午前に水やり、7日目
197.912.0



4.712.34.012.75.410.8

11.7
20.74.33.0
ギボウシの葉先が黄変

208.920.4



3.610.41.410.11.68.2

9.6
15.97.6-
昼は暖か
小雨が続く、しぐれのよう
桜の黄葉
最低気温3℃未満(霜の恐れ)
の始まり

2110.214.7



3.711.91.812.39.45.87
8.5
15.77.6-
最低気温5℃近くの始まり、油断霜注意予報雪の予報
2210.319.3



3.211.50.612.72.27.9

6.3
10.80.047.0


雪、東京都心の11月の初雪は54年ぶり、積雪は初
最低気温2℃未満を記録、地表では凍る温度
上空の真冬並みの寒気と関東の南岸にある低気圧の影響
テラスのシンビ・デンドロや軒下の苗大半が冠雪
238.514.7



6.114.55.316.02.9H, 17.0mm6.67.5
9.2
13.00.060.5
グラマトフィラム、デンファレ、フラグミペディウム、コチョウラン
ビニールカバー
夜は徐々に室内へ取り込む
久しぶりの雨 最低気温零下を記録、冬日。昨年は12/20の-2.2℃、一昨年も12/6の-1.4℃が最初。関東の最初は栃木県日光市の土呂部どろぶで10/15.
室内は自動の夜間暖房のため例年雪の日に数℃に下がる失敗を回避
軒下のパフィオなどは無事
240.98.6



5.114.82.014.76.47.57.5
12.9
19.10.019.0
多くの苗を地面から西棚上へ移動
室内は自動の夜間暖房継続
250.310.8



3.714.4-0.314.78.76.56
12.1
21.93.81.0
グラマト夜屋内へ最低気温零下の始まり、ギボウシは前から黄色 このころギボウシ葉黄変、昨年は12/7に:
まだ地域に霜予報は出ていませんが、ギボウシの葉が黄色くなりました。
263.213.1



3.518.20.918.07.07.1

7.3
12.50.01.5ギボシも黄葉進む桜の黄葉大半進む

278.613.8



7.714.54.714.55.611.513.5(屋内)
7.8
10.70.02.5デンファレ・フォーミ屋内へグラマト軒下軒下のフラグミペディウム元気無し寒さとミズゴケ植えの水切れ軒下や深軒下や室内の鉢に水やり、10日目
289.414.0



9.915.07.215.42.48.911.5
4.6
11.80.03.5 今秋初めての5℃未満
予報2℃に備え
夜屋内軒下に

屋外(軒下)に水やり
シンビジウムのほころび始め
八王子郊外で初霜
セロジネ・デンドロキラム北軒下から西深軒下へ
カトレヤ南縁から西深軒下へ、ミルトニジウム北軒下から室内へ
297.514.3



7.319.23.320.39.010.811.3
1.63.39.78.9H- 軒下は3℃超
カトレア葉変色か
夜取り込み続



304.811.8



7.714.37.313.10.0H, 1.5mm8.1

3.14.012.08.9H-
ビニール袋鉢カバー
プラスチックケース
少雨

























最低
結果
最高
結果
日照時間,降水量最低結果 最高
結果
降水量 最低
結果
最高
結果
最低結果最高結果日照時間,降水量最低結果

最低結果軒下最低 最高
結果
日照時間降水量霜予報



月天候まとめ
2016年は
(2017追記)






















木枯らし1号天気図


霜関連情報
左:宇都宮で初霜 2016.11.7
けさの関東地方は北部を中心に冷え込みが強まりました。
午前6時までの最低気温は、水戸で3度3分、宇都宮で3度5分、前橋で4度5分まで下がりました。
いずれも今季一番の冷え込みです。
そんな中、宇都宮では初霜が観測されました。
平年より5日遅く、昨年より12日遅い観測です。
なお、関東地方の初霜は今シーズン初めてです。(気象協会HPから転載させていただきました。2016.11.11)
中:2015年11月29日の霜予報(yahoo天気から転載させていただきました。)
右:2016年11月30日の霜予報、最低気温予想は3℃。
  
府中、2015年11月
27日、今年初めての最低気温5℃未満で3.1℃
28日、最低気温1.6℃、初霜だった模様
29日、大国魂神社では 今年最後の酉の市

2015年11月の最低気温と冷害・引越・水やり
11月27日には都郊外の地域の最低気温が初めて3℃と、大多数の洋ランに安全な5℃より下がりました。
11月28日、29日と予報は3℃ですが、霜予報域は遠いです。
立冬、11月8日ごろ、2016年は11月7日

しぐれ(時雨)

Wikipediaから転載(2018/11/22)
時雨(しぐれ、じう)は、主に秋から冬にかけて起こる、一時的に降ったり止んだりする雨である。
時雨が降る天候に変わることを時雨れる(しぐれる)ともいう。
概要
北西季節風下、日本海上で発生した対流雲が次々と日本海沿岸に達すると時雨があり、雲が去るとまた晴れる。日本海沿岸を始め、日本海岸気候と太平洋側気候の境界域、たとえば京都盆地、長野県、岐阜県、福島県などでは風とともに時雨がやってくる。
気象学者の平野烈介によると、時雨は以下のような特徴をもつ。
晩秋から初冬にかけて多い。
日本の各地にみられる。
朝、昼、夕といった特別の時刻はない。
細雨ではないが、だからといって雨量は多くない。やや強い雨を伴い、雲足は速い。
広い地域に一様に降るのではなく、密集した雲の団塊から降る。
気温は低めである。
季語
俳句では冬の季語である。



最新

11月前半 立冬(りっとう11/7)

立冬(りっとう)は、二十四節気の第19。十月節(旧暦9月後半から10月前半)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が225度のときで11月7日ごろ。恒気法では冬至から7/8年(約319.59日)後で11月6日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。
初めて冬の気配が現われてくる日。『暦便覧』では、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明している。実際はまだ秋らしい気配で紅葉の見時はまだ。
秋分と冬至の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立春の前日までが冬となる。
あらまし
各種の様子


あらまし
2018年
置き場所
熱帯産の非耐寒種は10℃が限界です。なるべく屋外に置きたいので、気温より高温の軒下に置きます。
最低温度計が8℃になるようなら夜だけ屋内に取り込むことにします。
生長
グラマトフィラムの丈が伸びバルブが大きくなっています。
新葉
ジゴペタラムとジゴニシアの葉の枚数が先月より増えました。
花茎
金稜辺、シンビジウム・ミス・マフェット、ミニオンシジウム、デンファレ、デンドロビウム

開花
コチョウラン、パフィオ・ベラチュラム

2016年
気候
初時雨と雨除け
洋ラン学園では、9月後半から10月を秋の前半、11月から12月前半を秋の後半と考えていますが、「立冬」はその区切りにふさわしい節気です。
時雨は、冬の初めの通り雨のような小雨、初時雨はその年の冬の最初の時雨を指すので、「立冬前後の最初の小雨」と言えるでしょう。
この時期はひと雨ごとに温度が下がり寂しさも感じます。
時雨の後の気温の急降下(2016.11.8)
洋ラン学園では、秋の後半として、非耐寒種を除く大部分の種類を引き続き屋外に置いて、防寒に努めます。
まだ多くの種類が昼の日射と高温で生長を続けているからです。
しかし、雨に関してはこれまでと違います。 2015.11.8
2015年の初時雨は11月2日だったようです。2016.11.2
雨除け
雨ざらしで病気の出やすいデンドロビウムなどは、雨除けになるテラスのシンビジウムの陰に移動します。
洋ランの一年間の世話は、高温期と低温期に分けることが出来ます。
亜熱帯が原産の洋ランにとっては、日本の気温はやや低めです。夏を除くと自生地より温度の低い低温期と言えます。
気温が20℃以上の高温期には、根腐れの心配が無く、一方自生地は雨季のため生長期なので、積極水やりをします。
一方、低温期には、まず根腐れさせないことが基本になります。そこで防寒が重要になります。
また、旺盛な生長期ではないため、水を多くする必要はありません。そこで、高温期に比べるとやや乾かし気味になります。11月からは切り替えます。
世話の基本は以上ですが、一方、花茎が本格的に出るなど、最も開花の多い冬に向けて楽しみで、また一年のまとめとして振り返る時期が始まります。2014.11.11、

2014年
前期のまとめと今期の予定と経過
気候
洋ラン学園では11月からを秋の低温期としています。立冬に対応しているのは分かりやすいです。
まず初めに低温に弱いグラマトフィラムを安全な場所に取り込みます。カトレア等明るい場所・高温向きの種類を南側に集めます。
日陰系の種類はまだ北側にあります。
生長
14グラマトフィラムの葉の伸び
置き場所
寒さに弱い種類の置き場所に注意を始めます。グラマトフィラム、デンファレ、カトレヤ原種のロディゲシー系などです。
危険なのは最低気温10℃辺り以下です。
趣味の園芸では高温種は気温が15℃を下回ったら高温種は屋内に入れる」のが常識とされています。バンダやコチョウランが含まれます。
洋ラン学園では、10℃を下回り始めたら上記のグループは「準屋外」とします。即ち、「翌朝の最低気温が10℃未満と予想されたら、夜だけ軒下か玄関などの屋内に入れる」のを基本とします。
ほぼ全種を引き続き屋外、1シンビと2デンドロ、12キンギアナム以外は遮光
寒さに弱い14グラマトフィラムを屋内に移動
雨に弱い4コチョウランと、ミズゴケ植えの10ミニバンダはずっと軒下で雨除け
雨除け
雨に弱いデンドロビウムはテラスの軒下
露除け(新規)
霜の前に、雨上がりの朝にかけては露が降ります。最低気温が10℃を下回っていることが多いので、冷害が起きる可能性があります。
そこで、熱帯産種だけでなく、冷害の起きやすい種類は軒下のような「露除け」が望ましいと思われます。
水やり
雨に弱い種類以外は、雨ざらしで水やりの代わりにするので水やりの必要はありません
軒下などの雨除けした種類があるため「水やりを再開」します。
11月からは、秋(2)低温期として、水やりを減らし、乾き気味にします。
苗の入手
コチョウランのビオラセア、コルムナラ・ワイルドキャット(シンビ・ミニカトレア・ココウラン・ジゴペタラムなどが店頭、オドントグロッサムは暑さに弱い)
開花
コチョウラン、デンファレ、デンドロビウム・フォーミディブル


11月前半の各種蘭の様子

2016年

グループのリスト、詳しい様子は上の表か、下の下線付きリンク先にあります。特徴2015.916から

1 シンビジウム 直射日光(真夏以外)、乾かさないよう水やり、最低0℃、屋外・零下ではビニールトンネル、芽欠き、開花容易花易
16年新苗のアリシア・スノーエンジェルとバニラスカイ・ピュアスマイル、15年苗のホワイトレディほの香、13年の不明種、12年のエンザンフォレスト・マジョリカの花茎の伸び
2 デンドロビウム  強健・花易、2年型(1年型あり)、秋低温期雨は古葉がカビ病で落葉
ミニ種 エンジェルベイビー グリーンアイ
デンドロビウム下垂種 ロディゲシ、ピエラルディ
3 カトレヤ
3+ カトレヤ原種ラビアタ系

ロディゲシー系、高温性
ワルケリアナ系グアリアンセ(ボーリンギアナ系)レリア、メキシコ、ブラジル、ロックレリア

ブラサボラ、ソフロニティス 高温性、冬も生長、芽季ばらばら最低気温10℃が安全、
3 ミニカトレヤ 
新苗入手、Lc. Star Pinkルベストリスの交配種(五島園芸)桃色秋咲カトレヤ・ルペストリス/ Cattleya rupestris、ロックレリア、ルペストリスに似れば単葉系
Lc. Cosmo Alohaコスモアロハ、ミニカトレアの中で最も育ちやすく咲きやすい種類の一つ、1年型
4ミニコチョウラン遮光強く、低温期雨除け、最低気温10℃が安全、ミズゴケ植えは低温期の過湿で根腐れしやすい、花付き良、ビオラセア推奨15℃以上
ビオラセア新苗入手、推奨15℃以上
4コチョウラン 遮光強く、低温期雨除け、最低気温10℃が安全、ミズゴケ植えは低温期の過湿で根腐れしやすい、花付き良

ビオラセア
2鉢を入手、どちらも葉は8枚で最大12.5x5cm余り、花茎と蕾付き、小さな径7.5高6.5cmの透明ポリポットにミズゴケ植え。ミズゴケは腐って互いに癒着。根は鉢の内側に元気に伸びて先は白く長く(二重のプラ鉢に入れられてから伸びたか)石部の気根などは根冠がやや緑
鉢#1
葉はやや細長い
花茎には蕾無し
根は底などにやや根鉢状、ミズゴケ表面を這う根は緑色上
    

  

鉢#2
葉は幅広
花茎の蕾は購入後黄変して落ちた
根は鉢#1と同様
  

   


5パフィオペディルム
2016年新株 Paph. Lady Rothchild (Lady Isabel 'Big Island' x roth 'Hamana' BM/JOGA)
新芽は葉#5が1枚増えて新しい2枚#4,5は伸びています。新葉#5は5月の#4程度になっています。開花株の下葉2枚は日焼けで枯れました。
Paph. (In-Charm Lady x henryanum)
新芽は葉#5が1枚増えて新しい2枚#4,5は伸びています。新葉#5は5月の#4程度になっています。開花株の下葉2枚は日焼けで枯れました。
Paph. henryanum x sib ('Smile of Goddes' x 'Candor)
新芽は葉#5が1枚増えて新しい2枚#4,5は伸びています。新葉#5は5月の#4程度になっています。開花株の下葉2枚は日焼けで枯れました。
6オンシジウム やや遮光、生長期水切れ防止、最低5℃、屋外・室内、開花には鉢を複数用意
オンシジウム近縁属、ブラッシア、ゴメザ、コルマナラ、ビーララ
コルマナラ
苗・開花株入手
鉢#1
バルブ4個、開花株#4草丈31cmバルブ高7.5,幅4.3,厚1.9cm、葉6枚#1枯れ、#2:6x0.9,#3:10x2.2, 34:17x2.7, #5: 22x3.3, #6: 27x3.7, バルブ上#1: 26x4.5, #2: 21.5x4.8一部黒点
株#1バルブ2.5Hx1.8Wx1D, #2: 草丈!5, B3.8Hx2.2Wx1.1D, #3:: 20, 5.5Hx4Wx1.9D
花茎45x0.8cm、枝3本7, 6, 5cm, 花各2, 4, 3, W5cm光沢蝋質厚み
鉢スリット、ミズゴケ黒変
  

   

6ミニオンシジウム 
6+ ミルトニア・スペクタビリス(ブラジル耐暑)、 1年、やや日除け、夏水多く、最低5℃、花易草丈30cm以上
秋新芽の出
6+ミルトニジウム 1年、やや日除け、夏水多く、最低5℃、花易
6+ ブラッシア2年型、やや日除け、夏水多く、最低5℃、花中易
6+ ゴメザ・クリスパ 半年型、やや日除け、夏水多く、最低5℃、花中易、不定期
6+ コルマナラ ワイルドキャット  半年型、やや日除け、夏水多く、最低5℃、推奨10℃、花中易、不定期
コルマナラ新苗入手
6+ ビーララ、 半年型、やや日除け、夏水多く、最低5℃、夏芽冬咲、バルブ後から
7 エピデンドラム
8 ジゴペタラム:。ジゴパブスティア:。
ジゴペタラム、ジゴニシア、ジゴネリアの新苗入手
9 セロジネ  1年型、遮光、水切れ防止、最低5℃、インターメディア花容易、クリスタータ花やや難
10ミニバンダ
10+アングレカム
10+ リンコスティリス
11デンファレ 寒さに弱い、半年型、やや日除け、やや根腐れ、高温期水多く、低温期雨ざらしカビ病、最低気温10℃厳守、花やや易
11 フォーミディブル
11月前半 
古株#2009-1
株#421茎頂の脇の開花。葉は5枚残っていて一番下は黄変して枯れ。
左側は新しい脇芽#422が速く大きく伸びています。





12 キンギアナム  強健・花易
12 スペシオ・キンギアナム 
12 大明石斛 多年型、少し遮光、高温期水切れ防止、最低5℃、
12+クリソトキサム
13 バンダ 根はむき出しでないと腐るが毎日水やり必要→ポリ袋植え、非耐寒性・冬の室内でも保湿必要
14 グラマトフィラム 多年型、少し遮光、高温期水切れ防止、熱帯性非耐寒性、冷害注意最低10℃厳守、冬まで生長、15℃以上
15 デンドロキラム グルマセウム(冬咲)、フォルモーサム(秋咲)、ウエンゼリ(冬咲)、
16 マキシラリア ポリフィロステレ(冬咲)、シュンケアナ(夏咲)、やや日除け、最低気温5℃、夏水切れ注意、子吹き旺盛、開花やや難
17 キシロビウム
f フラグミペディウム 夏涼しく、水切らさず 10℃以上
新し方の2枚ほどの葉は伸び続けています。
一 石斛 
二風蘭
二名護蘭 
三 春蘭 秩父春蘭) 
三+ 中国春蘭・一茎九花・春寒蘭(中国)
三+ 金稜辺 強健・花易
四 エビネ 
五報歳蘭 育易、花易
五駿河蘭 根丈夫、やや日陰、雨ざらし、冬5℃以上、芽欠き必要


2014年
11月前半-秋後半 低温期の始まり 2014
あらまし 2014
洋ランの一年間の世話は、高温期と低温期に分けることが出来ます。
亜熱帯が原産の洋ランにとっては、日本の気温はやや低めです。夏を除くと自生地より温度の低い低温期と言えます。
気温が20℃以上の高温期には、根腐れの心配が無く、一方自生地は雨季のため生長期なので、積極水やりをします。
一方、低温期には、まず根腐れさせないことが基本になります。そこで防寒が重要になります。
また、旺盛な生長期ではないため、水を多くする必要はありません。そこで、高温期に比べるとやや乾かし気味になります。11月からは切り替えます。
世話の基本は以上ですが、一方、花茎が本格的に出るなど、最も開花の多い冬に向けて楽しみで、また一年のまとめとして振り返る時期が始まります。2014.11.11、
前期のまとめと今期の予定と経過
気候
洋ラン学園では11月からを秋の低温期としています。立冬に対応しているのは分かりやすいです。
まず初めに低温に弱いグラマトフィラムを安全な場所に取り込みます。カトレア等明るい場所・高温向きの種類を南側に集めます。
日陰系の種類はまだ北側にあります。
生長
14グラマトフィラムの葉の伸び
置き場所
寒さに弱い種類の置き場所に注意を始めます。グラマトフィラム、デンファレ、カトレヤ原種のロディゲシー系などです。
危険なのは最低気温10℃辺り以下です。
趣味の園芸では高温種は気温が15℃を下回ったら高温種は屋内に入れる」のが常識とされています。バンダやコチョウランが含まれます。
洋ラン学園では、10℃を下回り始めたら上記のグループは「準屋外」とします。即ち、「翌朝の最低気温が10℃未満と予想されたら、夜だけ軒下か玄関などの屋内に入れる」のを基本とします。
ほぼ全種を引き続き屋外、1シンビと2デンドロ、12キンギアナム以外は遮光
寒さに弱い14グラマトフィラムを屋内に移動
雨に弱い4コチョウランと、ミズゴケ植えの10ミニバンダはずっと軒下で雨除け
雨除け
雨に弱いデンドロビウムはテラスの軒下
露除け(新規)
霜の前に、雨上がりの朝にかけては露が降ります。最低気温が10℃を下回っていることが多いので、冷害が起きる可能性があります。
そこで、熱帯産種だけでなく、冷害の起きやすい種類は軒下のような「露除け」が望ましいと思われます。
水やり
雨に弱い種類以外は、雨ざらしで水やりの代わりにするので水やりの必要はありません
軒下などの雨除けした種類があるため「水やりを再開」します。
11月からは、秋(2)低温期として、水やりを減らし、乾き気味にします。
コチョウランとミニバンダ、そして
植替え
デンファレ新株
花茎・蕾など
2デンドロビウムの花芽の出の続き
2デンドロビウム、11フォーミディブルの生長
1シンビジウム、三+金稜辺の花茎の伸び
3カトレア、3+カトレヤ原種、3+ミニカトレアのシースの生長、が大きく
8ジゴパブスティアに花茎
開花
2 デンドロビウム・オリエンタルスピリットの開花始まり
3+ミニカトレア・ミニパープルの開花
6オンシジウム、6+ミルトニア・スペクタビリスの開花続く
6+ブラッシアの開花
11デンファレ新株開花ほぼ終了(植替えのため)
新芽
1シンビジウムの秋新芽の出の続き
冷害
デンファレ新株の葉の一部が枯れ・萎れ・カビ病。
病気など

霜予報
中部・関東でも内陸では山沿いまで霜が始まっています。

2014年11月14日の霜予報

2014年11月前半の各種蘭の様子
省略


11月後半 小雪(しょうせつ11/22)

小雪(しょうせつ)は、二十四節気の第20。十月中(通常旧暦10月内)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が240度のときで11月22日ごろ。
季節
わずかながら雪が降り始めるころ。『暦便覧』では「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説明している。
11月後半-秋後半:低温期の本格化


2019年
あらまし
天候:今年は雨が多そうで寒さが増しています。
気温:10℃を下回り始めています。

日光:日が低くなり直射日光は狭い範囲で短い時間だけです。陽だまりを大切にしています。
置き場所:防寒では、上の表のように冬知らずにしたいものを順に室内や屋内に取り込んでいます。軒下も雨除けにも活用
雨除け:雨ざらしのシンビ系、デンドロ系の他は、セロジネとマキシラリアは雨ざらし、他は乾燥を防ぎ水やり代行の為しばらく雨に当て軒下に移しています。
水やり:室内と屋内の鉢は簡単のため、1週ごとに機械的に水やりしています。
新芽:秋は花芽が出る季節で、同時に花芽が出ず代わりに葉芽が出てくることも多いです。夏秋咲種の花後も
ミルトニア新株(秋咲)
新根・根冠


土寄せ(新根に土を被せる)を行います。
花茎・蕾

開花

害虫


黄葉・落葉

バルブや葉のしわ


植え替え
苗ずらし:新芽が鉢の縁にぶつかったり新根が鉢の外に出ている株は、抜いて古株側を土と共に取り除き、新芽を鉢中央にずらして植え直します。
オンシジウム
土入れ

肥料
冬に生長し当面花の付かない種類は暖かくして肥料もやります。グラマトフィラム、エピデン夏咲、ミルトニア

根冠
オンシジウム、エピデンドラム、ミニバンダ/プチブーケ、棒風蘭、奄美風蘭、名護蘭

各種蘭の様子

2018年
今年は都心での世話です。
零下になることは殆ど無く、10℃以下になるのもほぼ11月後半からです。
その代り家の中には余り入れられません。
水切り
家に入れる種類は、かび臭などを減らすため鉢を取り込む前から乾き気味にしたいと思います。
雨除け
根腐れが心配な気温になってきました。大きく伸びることは無くなったので水もそれほど必要ではありません。そこで屋外の鉢には雨がかからないようにしていきたいです。2018/11/18
新芽
マキシラリアの新芽が出ています。
デンドロキラムはようやく一部に出てきました。12/07
根冠
気根が多くて長い種類は、先端の根冠の有無で生長中か休眠中かが分かります。
コチョウランの株元からの新根の根冠は赤くて長いです。
ミニバンダ(バンダ系と風蘭の交配種)の一部は根冠が緑の半透明で長いですが、残りは短くなってしまいました。12/07