洋ランが枯れるのはあなたのせいではありません。
洋ランは未だに枯れる、咲かない、が普通です。
これは洋ランが難しいとか、うまく世話ができないからと思われています。
しかし、洋ランが枯れる
最大の原因は、「ミズゴケやバークで鉢に植えること」そのものにあるのです。
洋ランの原種は主に熱帯雨林で樹木に着生して根はむき出しです。
特にバンダ類やコチョウランは、鉢植えにして根を閉じ込めただけで、根腐れしてしまいます。
しかもミズゴケとバークは冬は乾きが悪く湿って冷たく根腐れになり、夏はからからに乾いて水を弾くため水切れで枯れます。
さらにミズゴケとバークは有機質の為2-3年で腐り根も腐りますが、売られている鉢は2-3年経っていることが多いので、入手して程なく、
植え替えをしない限り根腐れが起きやすくなっています。
洋ラン学園では、
「ペットボトルに引っ越して根は準むき出しで水分は保てる」か、「粒が荒くて腐らない和蘭に使われている鹿沼土で浅広底穴の通気性の良い鉢に植える」かによって
「ミズゴケ・バーク・深鉢植え」による根腐れや枯れから解放し、
枯れの心配を無くして花を咲かせることに集中します。2020/02/02
枯れる原因と対策
洋ランが枯れる原因の順位は以下の通りです。
植え方に対策をしたら、後は天候によるものが大半です。熱帯の密林で樹冠の陰で暮らすランにとって、寒さと直射日光と低温期の雨ざらしは未経験の試練で、たちまち病気になってしまいます。
これをを防ぐと後は水やりが残ります。
| 原因 | 対策方針 | 具体策 |
1 | 植え方 | 根を薄着に |
ペットボトル植え
鹿沼土/浅広底穴鉢植え |
2-1 | 寒さ | 加温防寒 |
冬は室内(加温)
冬は屋内(防寒)
冬は軒下
周年屋外 |
2-2 | 直射日光 | 遮光 | 全種類/全季節遮光 |
2-3 |
雨根腐れ
雨かび病 | 低温期雨除け | コチョウランは夏以外雨除け |
3 |
水やり過多
水切れ |
植え込み材料と鉢
高温期は雨ざらし |
ペットボトル植え
鹿沼土/浅広底穴鉢植え
夏の雨ざらし |
2020/02/02
基本の育て方-洋ラン学園の苗と衣食住の4原則
洋ランは枯れやすく咲きにくいと思われています。寒さに弱く、根が乾燥や過湿で枯れるためです。
洋ラン学園ではこれらを予防し、易しい方法の普及を目指しています。
詳しくはHP冒頭にありますが、要点は下記の通りでどの種類も同じです。入手してからこの方法に慣らしていきます。温室・ミズゴケ・バーク・農薬を使いません。
(1)苗は1年後に開花が期待できる丈夫な種類の大株を入手する。
(2) 植え方(衣)は枯れやすいミズゴケやバークを使わず、東洋蘭で使われている鹿沼土に植える。
(3)置き場所(住)は、冬以外は屋外、冬は屋内で防寒・防霜
(4)水やり(食)は高温期には雨ざらしで生長促進(害虫も駆除)
生長から開花のパターンと開花の条件
シンビジウムやデンドロビウムを初めとする蘭の大半は複茎種で、主にアジアの温帯から熱帯に分布します。セッコクはデンドロビウムの一種です。
複茎種の生長と開花のパターンの基本は、毎年春に開花親株から新しい脇芽が出て、秋までに親株並みに大きく根元が太くバルブになり花芽を出して、冬に咲きます。
亜熱帯や熱帯の原産地では、乾季の終わりに咲いて脇芽が出て、雨季に伸びて根元にバルブを作ります。
日本の冬は乾季、夏は雨季に相当します。
コチョウランやバンダはアジアの主に熱帯産の単茎種です。風蘭はバンダの、名護蘭はコチョウランの一種です。
単茎蘭の生長と開花の基本パターンは、雨季に株の上から新しい葉を出し大きくなって、終わりに古い葉の間から花茎を出して咲きます。
蘭の中で最も根腐れしやすいです。
なお、パフィオペディルムは複茎種ですが、通常は新葉が出るのに時間がかかり、新芽が出始めてから2年以上たって葉の数が8枚前後になると新葉の間からシースをのぞかせて咲くという単茎種に似たパターンです。
蕾を楽しむ
花を楽しむというと、普通は室内などで切り花や満開となった鉢を花が萎れるまで飾ることになります。
しかし、咲きかけの鉢を咲くまで手元に置いて待つのはそれとは違った楽しみがあります。
洋ランの花は花芽が出初めてから咲くまでに数か月かかることが稀でなく、しかも初めてだと、咲くまでの変化も興味深いです。
その反面咲いてからは2週間程度で終わってしまうものが少なくありません。
そこで、咲いてからよりも、咲くまでを楽しむことができます。2020/02/02
芽季と花芽季
洋ランの花期は冬が多いです。
これに対して花後に芽の出る時期はまちまちです。
花と同時に近く冬に出て秋までに親株並に大きくなるものから、秋に芽が出て小さい内に花が出てくる種類まであります。
さらに芽と花の出る時期が年一回の種類ばかりでなく、半年ごとの種類があります。
元気な苗はほぼ定期に芽が出ますが、元気が無いと遅れたり出なかったりします。
芽の出が遅れると新芽が大きくならず咲かなくなってしまいます。
芽が出ないと咲かずに枯れていきます。
従って、芽の出る適期を知っておき、首尾よく出てくるかを見ることは大きく育てて咲かせるために大事です。
2020/01/28, 02/11
花芽と葉芽
咲かせたことのない種類は花芽がいつどのようにして出てくるか分かりません。
また新芽が出てきても花芽か葉芽か分かりません。
ネットで調べても写真は殆どが花で、出始めの花芽の写真は殆どありません。
洋ラン学園では、出始めの花芽の写真や、花芽と葉芽の区別などを紹介するようにしています。
2019/11/05
日除け
洋蘭原種の大半は樹木の幹や枝に着生し木漏れ日程度しか日は当たりません。
国産の春蘭も雑木林の林床などに生えています。
直射日光が当たるとほとんどの洋ランは日焼けして、落葉したりして枯れたり衰弱します。
一部の例外を除いては日除けが必須です。2019/11/20
防寒
洋蘭の代表的な種類は熱帯産で寒さに弱いです。
沖縄はほぼ北回帰線上にあり、最低気温が1年中10℃以上で、屋外でコチョウランが越冬できデンファレも咲いています。
冬は室内で10℃以上に保てれば枯れることなく冬に生長する種類も元気です。
枯れない限界は全種類を5℃以上に保つことです。
シンビジウムとデンドロビウムの古株だけは、霜や雪が当たらなければ0℃、危険ですが-5℃までは耐えることができます。
2019/11/20
根腐れ
洋蘭の原種は木に着生して根を空中に泳がせています。このため鉢植えにして根を閉じ込めると腐りやすいのです。特に熱帯産の種類は寒い季節に根腐れしやすいです。
最も根腐れしやすいのはバンダ、次がコチョウランです。これらの単茎種の根の太い種類の多くは鉢に植えただけで根腐れします。
それ以外ではパフィオペディルムとカトレアが根腐れしやすい方です。鹿沼土植でも寒い季節には種類により根腐れします。
他の種類はずっと根腐れしにくくなりますが、古いミズゴケ植では、エピデンドラム、デンファレやオンシジウムが根腐れしています。
いずれにせよ。高温期には雨ざらしでも根腐れしませんが、低温期には注意が必要です。2020/02/01
枯れない始め方 「洋ラン幼稚園(年少組)」-鹿沼土重ね着鉢増しとペットボトル植え
ランはもともと木に着生して根は空中に伸びています。
鉢植えにすると根は酸欠や過湿と低温で腐りますが、それが最もひどいのがバンダとコチョウランです。
バーク植えは保水量が小さいので夏に乾燥して枯れやすく、2年以上たつと腐って根腐れし植え替えが必要です。
ミズゴケ植えも、夏は撥水して枯れやすく、冬は過湿で根腐れし、2年以上たつと腐って植え替えが必要です。
洋ラン学園では、鉢から抜いて、一回り広くて浅く底穴の多いポットに移して
洋ラン学園では、鉢から抜いて広口の透明容器に移して根の外側をむき出しにするため根腐れが起きません。
根腐れの心配が全然いらなくなります。2019/09/28
ペットボトルは洋ランの補助輪
洋ラン学園がお勧めしている「新苗のペットボトルへの引っ越し」は、特にコチョウラン(ミズゴケ植え)で広まり、新しいインテリアとして人気にもなっていますが、
他の種類でも、根腐れしない方法として役立っています。
洋ランが初めての人でもカトレアを初めとした根腐れしやすい種類て枯れる心配をしなくて良くなるからです。
これは、言わば初めて自転車に乗る子供が補助輪をつけ、転んだりケガをする心配をせずに乗れるようになるのと似ています。
枯れない始め方として直ぐにペットボトルへ引っ越します。2020/02/02
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インターメディア
C. intermedia fma. tipo
2020年2月に蕾付きの株を入手しました。
新しいバークで黒いプラスチックポットに植えられ、蕾付き株の根元からは太い白根が伸び先端は緑の根冠があります。
春までこのままで室内で育てます。2020/02/22
2020年経過11.11 検索「カトレア アメジストグロッサの育て方」で5位以内、「カトレア ロディゲシーの育て方」で10位以内、「カトレア インターメディアの育て方」で60位以内、育ち方と咲き方のグラフ本格化
7.27 種別の特徴と性質の一覧表
7.26 詳細記録2014年版開始
2014.1.26 ロディゲシー系分離