洋ラン学園
春蘭の育て方と咲かせ方
中国春蘭
春寒蘭
恵蘭(けいらん)
中国春蘭 別ページ
一茎一華 集円、春麗
一茎九華 大一品、翠定荷素
春寒蘭 (中国奥地蘭) 春蘭と寒蘭の自然交配種
春剣蘭
中国春蘭 集円
一茎九華
春寒蘭 (中国奥地蘭)
初めに
近年東洋蘭が園芸店に出回ることが多くなりました。
中国春蘭も普及種が手ごろな値段で手に入るようになってきました。
洋ランよりも寒さに強く、地生蘭なので普通の植物に近い感覚で育てられます。
また、西洋崇拝の洋ランよりも合理的で簡単な栽培法が確立されています。
洋ラン学園が洋ランに用いている鹿沼土が基本的な植込み材料になっているので馴染みやすいです。
2020年
これまでの苗は冷害で小さくなってしまいました。新しく春寒蘭の苗を入手しました。
初めに
21世紀の洋ランの育て方と咲かせ方
これまでの方法でうまくいかない人に
どの種類も同じ世話
温室・ミズゴケ・バーク・ラン鉢・殺虫剤を使わない
苗と衣食住の4原則
洋ランは枯れやすく咲きにくいと思われています。
野生では熱帯雨林の樹幹に着生して根はむきだしです。
鉢植えにすること自体が根腐れの原因なのです。
また直射日光・雨ざらしと低温は温室育ちの苗にとって大敵です。
言い換えればこれらに対策をすれば枯れは大部分防げます。
蘭は毎年脇芽を出して大群生になり雨季に生長して乾季に咲きます。
小さな株を水切れさせていると咲きませんが、大株作りにして雨ざらしにすると咲きます。
これらのことを各種について個別に具体例で紹介します。
ここでは「春寒蘭」をとりあげます。
春蘭と寒蘭の自然交配種とされています。
基本の育て方-洋ラン学園の苗と衣食住の4原則
洋ランは枯れやすく咲きにくいと思われています。寒さに弱く、根が乾燥や過湿で枯れるためです。
洋ラン学園ではこれらを予防し、易しい方法の普及を目指しています。
詳しくはHP冒頭にありますが、要点は下記の通りでどの種類も同じです。入手してからこの方法に慣らしていきます。温室・ミズゴケ・バーク・農薬を使いません。
(1)苗は1年後に開花が期待できる丈夫な種類の大株を入手する。
(2) 植え方(衣)は枯れやすいミズゴケやバークを使わず、東洋蘭で使われている鹿沼土に植える。
(3)置き場所(住)は、冬以外は屋外、冬は屋内で防寒・防霜
(4)水やり(食)は高温期には雨ざらしで生長促進(害虫も駆除)
中国春蘭は日本の野生の春蘭に比べると大型です。
日本の春蘭は雪でも平気ですが、春蘭よりも寒さに遭わせないよう、零下にしないようにします。
生長から開花のパターンと開花の条件
シンビジウムやデンドロビウムを初めとする蘭の大半は複茎種で、主にアジアの温帯から熱帯に分布します。セッコクはデンドロビウムの一種です。
複茎種の生長と開花のパターンの基本は、毎年春に開花親株から新しい脇芽が出て、秋までに親株並みに大きく根元が太くバルブになり花芽を出して、冬に咲きます。
亜熱帯や熱帯の原産地では、乾季の終わりに咲いて脇芽が出て、雨季に伸びて根元にバルブを作ります。
日本の冬は乾季、夏は雨季に相当します。
コチョウランやバンダはアジアの主に熱帯産の単茎種です。風蘭はバンダの、名護蘭はコチョウランの一種です。
単茎蘭の生長と開花の基本パターンは、雨季に株の上から新しい葉を出し大きくなって、終わりに古い葉の間から花茎を出して咲きます。
蘭の中で最も根腐れしやすいです。
なお、パフィオペディルムは複茎種ですが、通常は新葉が出るのに時間がかかり、新芽が出始めてから2年以上たって葉の数が8枚前後になると新葉の間からシースをのぞかせて咲くという単茎種に似たパターンです。
枯れない始め方 「洋ラン幼稚園(年少組)」-鹿沼土重ね着鉢増しとペットボトル植え
ランはもともと木に着生して根は空中に伸びています。
鉢植えにすると根は酸欠や過湿と低温で腐りますが、それが最もひどいのがバンダとコチョウランです。
バーク植えは保水量が小さいので夏に乾燥して枯れやすく、2年以上たつと腐って根腐れし植え替えが必要です。
ミズゴケ植えも、夏は撥水して枯れやすく、冬は過湿で根腐れし、2年以上たつと腐って植え替えが必要です。
洋ラン学園では、鉢から抜いて、一回り広くて浅く底穴の多いポットに移して
洋ラン学園では、鉢から抜いて広口の透明容器に移して根の外側をむき出しにするため根腐れが起きません。
根腐れの心配が全然いらなくなります。2019/09/28
有機質のモスバーク植で、以前抜いたときは根は少なかったです。
開花株を入手して1年後に咲かせる(小学校)
洋ラン学園では、どの種類も「開花株を入手して1年後に咲かせる」を目標にして実例を示しています。
1年目は親株が大きいので最も咲かせやすいです。
以下は種類を問わない世話の内容です
(1) 冬に入手することが多いので、室内で最低温度10℃を保つ
(2) ミズゴケ植えの苗は幅広容器に移す
(3) 春になったら最低気温10℃以上で屋外の半日陰(直射日光では日焼けして枯れる)、軒下(雨ざらしでは一部の種類がかび病で枯れる)に置く
(4) ミズゴケ植えとバーク植え共に根腐れと枯れの原因なので、一回り広い浅鉢に移し、隙間に鹿沼土を入れる(重ね着鉢増し)
(5) 同時に緩効性の化成肥料粒を表面にばらまく
(6) 梅雨入り前後から雨ざらし・半日陰において、水を切らさないようにする。
(7) 夏から初秋までは、日焼けと水切れに注意し新しい脇芽を開花親と同じ高さを目指して伸ばす。
(8) 最低気温が20℃を下回ったら(10月から)病気になりやすい種類は軒下などで雨除けする
(9) 最低気温が10℃を下回ったら(11月後半から)、新株は暖かい陽だまりなどで保温する
(10) 最低気温が5℃を下回ったら(12月から)屋内に移動する。
一般に秋に花茎が出て冬に咲きます。
無名の春寒蘭と、「陽明」という品種の2鉢を育てます。どちらも開花株の脇に新芽が出ています。
2019-20年
春寒蘭(しゅんかんらん)/陽明(桃姫)
以下は楽天HPの東洋蘭セッコクエビネ春蘭からコピさせていただきました。
春蘭と寒蘭の自然交雑種と言われる品種で両者のちょうど中間的な一茎2〜3花の香りがある花を咲かせます。比較的丈夫ですが冬期は強く凍結しない程度の保護はした方が良いのと、日差しが強いと葉が焼けるため年間を通して木漏れ日程度の明るさで管理してください。用土は日向土等東洋蘭に向く用土で水はけ良く植えて土が軽く湿っている状態で栽培します。
タイプ ラン科の耐寒性常緑宿根草
開花期 2〜3月
草丈 30〜40cm
日当たり 半日陰
温度 耐寒性強い
水やり 中程度
用途 庭植え、鉢植え、グランドカバー
栽培方法:排水の良い土壌を好みます。生育期には液肥を与えましょう。鉢植えは2〜3年おきに植え替えます。
陽明
以下は下記HPから転載させていただきました。
https://www.engei.net/Browse.asp?ID=154882
東洋蘭/陽明
春蘭と寒蘭の自然交雑種と言われる品種で両者のちょうど中間的な一茎2〜3花の香りがある花を咲かせます。比較的丈夫ですが冬期は強く凍結しない程度の保護はした方が良いのと、日差しが強いと葉が焼けるため年間を通して木漏れ日程度の明るさで管理してください。用土は日向土等東洋蘭に向く用土で水はけ良く植えて土が軽く湿っている状態で栽培します。
2020年
春寒蘭(無名)
株# | 年月日 | 丈 | バルブ高 | 幅 | 厚 | 葉長幅 | 根 | 花茎、枝 | 蕾 | 花数 | 幅 | 芽季 |
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7 |
| 20 |
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8 | 01/27 | 10 |
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| (8.2)x1.2半 |
| 11.5 |
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| 6.7cm |
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9 | 11/16 | 20.5 | 7 | 1.05 | 0.9 | 14.5x3 |
| シース4.2x1 |
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| 春芽 |
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| 夏花茎 |
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表作成2020/02/21
苗リスト
一茎一華 集円、春麗
一茎九華 大一品、翠定荷素
春寒蘭 (中国奥地蘭)
春に開花する「春蘭」と晩秋に開花する「寒蘭」の自然交雑種だとされています。
春寒蘭「頌春」台湾出身(だったと思います…)なので寒くないように室内で育てています。やはり冬の温度が高いせいか他の春蘭達よりもかなり早めに咲いてくれます。
春剣蘭(Cymbidium longbracteatum)
春剣蘭は中国華西地区特有の蘭花です。雲南省、四川省、貴州省の海抜500m〜2000m以下の常緑広葉樹林帯に分布しm腐葉土で微酸性土壌を好みます。春剣蘭という名称は葉先が剣の形に似ていることから名付けられました。(箱根香蘭亭さんHPよりこぴさせていただきました。2018)
寒蘭
3〜4月か、9月下旬〜11月上旬が植え付けの適期です。(ホルティーHPからコピさせていただきました。)
旧版
2018年まで
2015年
初めに
これまでは小さい苗ばかりで、ラン鉢に植えたまま、大きな鉢と一緒に管理していたため、根腐れや水切れで作落ち気味でした。
今年は大きな株が入手できたので、最初から古株と共に「洋ラン学園式の浅広底穴鉢鹿沼土植え」にして育てます。
春剣蘭
鉢# | #1 |
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| #2 |
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株# |
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年月日 | 草丈 | 基幅厚 | 葉長幅 | 草丈 | 基幅厚 | 葉長幅 |
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18/07 | 45 |
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1-31x1.5
2-41x1.3
3-45x1.3 | 44 |
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1-390.9
2-29
3-43 |
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表作成2020/08/07
2018年
春寒蘭と春剣蘭
7月前半
モスバーク植えで乾湿が調節しにくいため、新芽が枯れ
鹿沼土で浅広底穴鉢に植え替え、根が少ないためモスバークは全て除去
古根は腐って枯れ、新根が白く太く伸び、一部は透明な根冠
夏に活動が始まるようです。
春寒蘭
春剣蘭
2月前半
開花株を入手、モスバーク、角鉢植え
2016年経過↓
3月後半
2016年経過↑
2015年経過↓
3月後半
一茎一華
集円
休眠中
春麗
開花株を2鉢入手
鉢#1
草丈48cm、3株立ち、株#3丈48、基幅1.8cm、緑葉5枚、花茎2本20+27cm
鉢#2
草丈50cm、2株立ち、株#2丈50、基幅2x1.3cm、緑葉6枚、花茎切り
一茎九華
凍害
大一品、
若芽はやや伸びて丈5.5cm
翠定荷素
休眠中
春寒蘭 (中国奥地蘭)
鉢# | #1 |
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| #2 |
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株# | #1 |
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| #3 |
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| #1 |
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| #3 |
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| #21 |
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年月日 | 草丈 | 基幅厚 |
葉数
長幅 |
| 草丈 | 基幅厚 |
葉数
長幅 |
| 草丈 | 基幅厚 |
葉数
長幅 |
| 草丈 | 基幅厚 |
葉数
長幅 |
| 草丈 | 基幅厚 |
葉数
長幅 |
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14/08/12 | 36 | 1.61.2 | 25.5,34,36,34.5 |
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| 38 | 1.1 | 6-36 |
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8/29 |
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15/3/25 | 37.7 |
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| #2 |
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| #2 |
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14/08/12 | 7.5 | 0.9 | 7-4.5,9 | 夏芽 |
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| 22 | 0.9 | 3-21 |
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8/29 | 9 | 0.8 | 7-6.5,9 |
| 2.7 | 0.6 |
| 夏芽 | 18 | 0.5 | 6-11,7 |
| 8 | 0.55 | 6-5.5 |
| 8 | 0.5 | 6-5 |
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10/1 | 12 | 0.8 | 7-9,9 |
| 5.5 | 0.7 | 5-3,6 |
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| 13.5 | 0.65 | 7-11,8 |
| 13 | 0.55 | 6-11,7 |
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15/3/25 | 24.7 | 0.9 | 8-12,10 |
| 9.2 | 0.8 | 5-7.2,6 |
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| 21 | 0.7 | 7-15,8 |
| 17 | 0.7 | 6-14,7 |
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16/6/9 | 25.5 | 1.5 | 4'-23 |
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経過表作成2020/08/07
2015年
秋よりは伸びています。
鉢#1
左:株#2、右:葉#5
鉢#2
右:葉#5
3月前半
一茎一華
集円
2011年4月に入手
2013年5月に、鹿沼土に植え替え、元々小さかったのと日焼けなどで作落ち
一茎九華
2014年3月に入手
ラン鉢植えのため根腐れ気味
大一品
翠定荷素
春寒蘭 (中国奥地蘭)
2014年3月に入手
モスバーク植えのため水切れ気味
2014年までの経過は「春蘭表紙」に
種類の解説(2015.3.25)
中国春蘭(一茎一華)
集円(老十円)
「san**e2515のブログ」から転載させていただきました。
http://blogs.yahoo.co.jp/sanmie2515/16980206.html
中国春蘭一茎一花の 四天王 の一つに数えられる 名花の「老十円」
中国発行の蘭?小史では 四天王で水仙弁の代表「竜字 」と共に水仙弁とされ 水仙弁に咲くと「老十円 」梅弁に咲くと 「集円 」とされていましたが 今では 梅弁の部に入れられています
全体に丸味を帯びて咲くことがありこれを「集円」として重宝される事もありましたが 今では 作によるものとして特に区別はされていません
中国春蘭の四天王
梅弁の「宋梅」「萬字」「老十円(集円)」、水仙弁の「竜字」
中国では 「汪字」が「萬字」と入れ替わり 四天王 とされている らしい
春麗
一茎九華
「我的蘭日記」から抜粋・転載させていただきました。ウィキペディアも
http://lan-nikki.cocolog-nifty.com/blog00/2009/11/post-f477.html
中国春蘭(一華)依り草丈がずっと大きい
バルブが一華に比べて小さい
根は太く長く多い
寒さに強く根腐れしにくい
風通しが悪いと枯れやすい開花期は春の連休頃、日本春蘭より1月ほど遅く「夏ラン」の呼称もある
新芽は主に夏に出る
緑茎
大一品
赤茎
程梅
その他
翠定荷素
春寒蘭 (中国奥地蘭)