洋ラン学園
デンドロビウム(ノビル系)の+育て方と咲かせ方

2014年詳しい経過
2014年版
はじめに
-デンドロビウム・ノビル系と同セッコク交配種
洋ラン栽培を始めたころは他の洋ランと一緒に乾燥気味に育てており、花付きが良くありませんでした。
最近になって、「薄葉細茎種は水切れさせずに肥培する」の一環としてから、株が大きく、茎が太くなり花付きが良くなりました。
デンドロビウムのノビル系は、最近では園芸店に出回っている種類の大半が下記の図鑑に示したように「石斛との交配種」ですが、一部にそうでないものがあります。
NHK趣味の園芸-よくわかる栽培12か月 デンドロビューム」(石田源次郎著、2001年)では、ノビル系をさらに「セッコクタイプとノビルタイプ」に分け、後者は花が2年目のバルブに着き、バルブの生長に長期間を要するため春の芽出しを早めるために冬越しの温度を高くする必要があると述べています。
洋ラン学園ではこれまで少ないノビルタイプもセッコクタイプと同じ扱いをしてきましたが、今年は違いに注意していきたいと思います。
2013年版の経過の中では、ノビルタイプはセイラ−ボーイ・シラサギだけです。


洋ラン学園(21世紀の洋ランの育て方と咲かせ方)表紙
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デンドロビウム表紙
種類別育ち方と咲き方
種類別育ち方と咲き方続き
2015年経過詳細
2013年経過詳細
2012年経過詳細


種類リスト
石斛との交配種(セッコク・タイプ)

イエローソング・キャンディー Den.Yellow Song 'Candy'  2次
(Den.Midas Gold x Den.Santana)
Den.Santana 'Canary' (Den.moniliforme x Den.friedericksianum)
エンジェル・ベイビー 'グリーン 愛' Den. Angel Baby 'Green Eye'
(Den.Snow Baby x Den. Snow Angel) 1989, Takaki O. N.
Snow Baby = Snow Pearl x Hakuseki、石斛が半分近く、ノビレが約1/4
Snow Angel = Yachiyozakura x Zuiko
オリエンタル・スピリット 'ビゼン・アケボノ' Bizen Akebono  (Dendrobium Oriental Spirit Bizen 'Akebono' 
Den.Hatsushimo x Den.Snowflake  3次
カシフレーク Den. Casiflake
Den. Cassiope x Den. Snowflake, Ohnishi, K. ? 三次
カシオープ Den. Cassiope
Den. nobile x Den. moniliforme Colman 1890、一次交配種、セッコクとの交配種の草分け
スノー・フレーク’オトメ’
スノーフレーク 'レッド・スター' Den. Snowflake 'Red Star' 2次
Den. Cassiope x Den. nobile, Colman 1904  , Den. nobile × Cassiope 2次
チンサイ「雅」 Den. Chinsai ‘Miyabi’
moniliforme x unicum, 1981, S. Takagi 石斛一次交配
ヒメジ Den. Himeji
二倍体、交配不詳、未登録、セッコクとの交配種

ノビル・タイプ
コメットキング‘アカツキ’
Den.Comet King 'Akatsuki' (Den.New Comet x Den.Wave King)
Dendrobium Comet King J.Yamamoto 1992 (RHS registered) = Dendrobium New Comet × Dendrobium Wave King
Den. nobile 49%, 石斛 0.1%


セイラーボーイ 'シラサギ'
Dendrobium Sailor Boy J.Yamamoto 1982 (RHS registered) = Dendrobium Fortune × Dendrobium Beautiful Egg
Den. nobile 45.75%, 石斛 0.35%


まとめ-種類別の育ち方と咲き方
デンドロビウムは、根が丈夫で寒さにも強いため、他のランのように簡単に枯れることはありません。
しかし、思ったように咲いてくれません。
洋ラン学園では、「ランは大きくすれば咲く」を咲かせるための原理にしていますが、デンドロビウムは段々小さくなってしまうことが多いです。
その理由の第一は、水切れと落葉と思われます。
もう一つは、芽ぶきが良いため、株分けをしないと状になって小さな株ばかりになることです。
さらに花芽が葉芽に変わって高芽が増えても作落ちにつながります。
洋ラン式の「根腐れしにくい植え方にして、積極水やり」にすると大きくなって咲くようになります。
「細茎・薄葉種」の代表で日焼けや霜害で落葉し易く衰弱するので、適度な遮光と霜除けが必要です。
以下に種類別の育ち方と咲き方の例を示します。2015.3.28
セッコク交配種
カシフレーク Den. Casiflake
Den. Cassiope x Den. Snowflake, Ohnishi, K. ? 三代目
セッコクとの交配種の草分けの一つで、小型です。
作落ちした株を「洋ラン学園式の浅広・底穴鉢・鹿沼土植え」にして、適度に遮光して葉枯れを防ぎ「夏は雨季」で水切れを防ぎます。
年々子株が大きくなって咲くようになります。
反対に新芽の出なかった株は翌年以降も芽が出ないので、芽ぶきが悪いとその内開花可能な株が無くなってしまいます。


オリエンタル・スピリット 'ビゼン・アケボノ' Bizen Akebono  (Dendrobium Oriental Spirit Bizen 'Akebono' 
Den.Hatsushimo x Den.Snowflake  2代目
Den. Hatsushimo (Den. Suisei x Den. moniliforme 1982).
Den. Suisei =Den. moniliforme x Den. nobile 1980





オリエンタル・スピリット ビゼン・アケボノ
経過
2014年

11月初め 
鉢#2
花上りが良い、まだ株分けしていません。
  

 

鉢#4

 

鉢#8
一部は葉芽になっているようです。
 

経過
2014年
オリエンタル・スピリット ビゼン・アケボノ
11月初め 
10月後半くらいから、半分くらいの鉢を、雨で古葉に病気が出ないようテラスの軒下で直射日光が当る場所に置いています。
一部の葉は黄色くなりました。日焼けかもしれません。
オリエンタル・スピリット・ビゼン・アケボノの花芽が出てが大きくなってきました。他の種類はまだです。
昨年は12月初めに多くの種類(エンジェル・ベイビー・グリーン・アイ、オリエンタル・スピリット ’ビゼン・アケボノ’、セイラー・ボーイ ’シラサギ’、ヒメザクラ’フジッコ’、ヒメジx石斛)の蕾が見えるようになったので、今年の方が早いかもしれません。
2010,2012年には10月に花芽が出ています。
花芽高芽の色々
鉢#1
大半の芽は小さき緑色、一部が伸び始め。来年咲く予定の株の先は止め葉状。
  
  

鉢#12
蕾の生長が早いです。高芽が伸びて蕾が枝分かれしています。
  
  

鉢#13
花芽の出が遅く丸い点が出たばかり
 

 

鉢#14
蕾と、花芽の大きくなり始め
  

鉢#3
1cm程に伸びています。
  


5月後半 
植替えと株分けの続き
セイラー・ボーイ シラサギ
5289



5月前半 
オリエンタル・スピリット・ビゼン・アケボノとヒメジx石斛開花中



5月前半
5144-10
5146-85147-82
5150-83
5157-35159-32
5160-33
5165-1
5167-12
5169-13
5172-14
5174-15
5176-大明石斛
5202-スペキン、キンギアナム5287
5288−セイラーボーイシラサギ
5294-ヒメジセッコク-5346



スノー・フレーク・オトメ
スノーフレーク 'オトメ' Den. Snowflake 'Otome' 2代目
Den. Cassiope x Den. nobile, Colman 1904
2014年に寄せ株を入手、一方を株分けした株です。
新芽は出ないで、一年後に親の下の方と子の上の方に花芽が出ました。




2014年↓
4月前半
新株の植替え
昨年は、全種について、浅広・底穴鉢・鹿沼土植えという、根腐れ防止にこれまでの中で最も良い方法に到達しました。そこで残った問題は、他の植え方の鉢を入手してどうやって「洋ラン学園式」に変えるかです。デンドロビウムは根が丈夫で植え傷みも少なそうなので、最初から前の植込み材料を取り除いて植え替えることにしました。
また、寄せ鉢または寄せ株になっていることが多いので、植込み材料を完全に除いて根がむき出しになった際に、「鉢分け」することにしました。
スノー・フレーク・オトメ
右は巨大株で花は以前に終っています。左は普通の大きさで開花中。大きい方は3倍体とか4倍体なのでしょうか。、
4532


巨大株の鉢分けと植替え
  
蘭鉢のような深鉢の中は、黒い硬質ポリポット植えで、表面に根が巻いています。抜いて見るとバーク植えでまだ新しくて簡単に落とせます。
4535
  
バークを取り除きながら、絡まりあった根をほどき、寄せ株が2段階で3株に分かれました。

  

 
左から鉢#1,#2,#3

 
スリット鉢に、苗を底にじかに置き、根を低く抑えて、間に鹿沼土を入れます。中:鉢#2やや大きな新芽。右端:新芽の出始め。


4557
   

鉢#1
  
外周に新しいモスバーク、一皮むくと古い根鉢が見えます。2鉢の寄せ鉢になっています。

鉢#2
  

2014年↑


ヒメジxセッコク
ヒメジxセッコク
ヒメジもセッコク系なので、セッコクの割合の高い交配種です。丈夫で良く増えて花付きが良い方です。
何年も植替えをしなくて、バークなどに植えてあって、株が増えすぎて作落ちしていたので、株分け・植替えをしたら、大きくなってきました。


2015年↓
3月後半

鉢#11
古大株4本、同花芽付き2本、2年株4本、若株1本

鉢#12
古大株4本、同花芽付き2本、2年株4本、若株1本

鉢#13
古大株3本、同花芽付き3本、2年株3本内高芽付き1本、若株0本

鉢#14
古大株1本、同花芽付き2本、2年株1本

鉢#15
古大株2本、同花芽付き1本、2年株1本、若株0本、根元に春新芽始まり。
花芽付き株は2年目に生長した先の鞘のある部分に花芽が着きます。2年株は前年の部分は鞘が白くなって葉が無く、阿多rしい咲の部分に葉があります。

鉢#16
古大株2本、同花芽なし2本、2年株2本、若株0本、根元に春新芽始まり1本。

鉢#21
古大株5本、同花芽付き2本、2年株2本、若株1本、新芽まだ。

鉢#22
古大株4本、同花芽付き1本、2年株2本、若株1本、根元に春新芽始まり2本。

鉢#41


鉢#42
古大株2本、同花芽付き3本、2年株2本、若株0本、根元に春新芽始まり1。

鉢#43
古大株2本、同花芽付き1本、2年株1本、若株0本、根元に春新芽始まり。

鉢#15
古大株2本、同花芽付き1本、2年株1本、若株0本、根元に春新芽始まり。




2014年↓

5月後半
株分け・植替え
5295
2-5298、5321,22
3-5302,5333
4-5300,5323,5324,5326,5327
1-5305、16-5320

鉢#1
5305 5337
 


  

 

 

  





鉢#2
 

鉢#3-1
抜く前
   

抜いて、土を落とし、根をほどく、株分け
   

  



鉢#3-2
  


鉢#4

  

  

   

鉢#42


鉢#43
 
2014年↑



ヒメザクラ フジッコ
ヒメザクラ Den. Himezakura
Den.Himezakura 'Sanokku' (Den.Oberon x Den.Cassiope) 1995 J. Yamamoto 2代目
Oberon = Sau Paolo x Star Carnival, Yamamoto

2015年↓
3月後半


鉢#1

セカンドラブ 'トキメキ' Den. Second Love 'Tokimeki'
Den. Peace x Den. Awayuki, Takaki, 1989
Den. Awayuki = Den. Hatsushimo x Den. Sagimusume 1982
Den. Hatsushimo = Den. Suisei x Den. moniliforme 1982
Den. Sagimusume = Den. Evening Star x Den. Agnus 1968
写真集:中型、芽ぶき良く、花着きも申し分ない
低温処理不要(yorantaroによる)

2015年↓
3月後半
バーク植えを重ね着鉢増しにしているため、水切れ気味で新芽が出ません。また冷害で古株が枯れています。

2014年↓
3月初め
花芽
  
左:全体、やや浅めの植木鉢に鹿沼土植え、根が丈夫です。中:左は花芽の付いた株#4、右寄りの2本の太い株は新芽で右が#4の子、左は#3の子。


2013年↓
12月初め


6月
春新芽 4本 9cmまで。根元に気根・根冠


5月
春新芽 4本 1.5-3.5cm

2012年
10月末
2度目の新芽が伸びて藪状になってきました。


10月前半
鉢#1、生長、休眠、凍害。高芽のみ
鉢#2、生長、バーク植え、古株は39cmまで、昨年の芽は36cm、葉6枚。春新芽、なし。根、。

2011年
7月下旬
古株,草丈33cm他計13本
昨芽1 9,2 14,3 16cm8枚
新芽ab3.5,c23cm



恋吹雪
白花
2015年↓
3月後半

4563


小型種
スノー・リップ Snow Lips
登録種名ではないようで、交配は不明です。
2014年2月入手

4月前半
株分け・植え替え(バークから)
根は新しくて元気
新芽の伸び
  

   
4555