洋ラン学園
大学院
カトレヤ原種の育て方と咲かせ方
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カトレヤ原種表紙
カトレヤ交配種表紙
2014年 新株
2014年経過
初めに
2013年に、カトレヤ原種の栽培を本格的に始めました。
趣味家の方から大型で元気のよい株を多くの種類分けていただき、3月の末以降に、ミズゴケ素焼鉢植えから、プラスチックポット芯入りバーク植えに植え替えました。
かなりの苗が親株の力で咲いてくれました。
カトレヤ原種と言っても、大型の種類や苗は一般に丈夫で、洋ラン学園式に他の種類と同じ世話の放任栽培でも十分育てられるようです。
その一方で、大鉢にバーク植えは乾きが悪く根腐れしている株があるようです。また、直射日光に不注意で当てて大きな葉が日焼けして落葉したり、寒くなるまで屋外に置いて冷害に遭って、バルブごと枯れたりなど、失敗が沢山ありました。
そこで、今年はまず、水の管理が難しく根腐れしやすいバーク植えを止めて、一部ですでに先行している浅広底穴鉢鹿沼土植えに移行します。
2013年苗の経過
旧苗の植替え・株分け
苗リスト
Labラビアタ系
ガスケリアーナ セルレア
クアドリカラー
グァテマレンシス
ジェンマニー
スペシオシシマ
トリアナエ
トリアナエ Fuscaxvenosa
マキシマ
ラビアタ・コンカラー
ルデマニアーナ 3583
ワーネリー fma tipo
Wワルケリアナ系
ワルケリアナtipo
ワルケリアナsibNomura
ワルケリアナ・アルバペンデンティブ
Loロディゲシー系
アメジスト・グロッサ
インターメディア
グアリアンセ属(ボーリンギアナ系、スキンネリなど)
オーランティアカ
グァテマレンシス
スキンネリ
デッケリ
Laeレリア
メキシコ
アンセプス
プルプラ―タ
レリア ブラジル
テネブロッサ'Maria Fumaca' HCC/AOS x 'xBronze Beauty' #N
ソフロニティス
コクシネア
ブラサボラ ディグビアナ
種名不詳#Q'
種名不詳#R
種名不詳#S
2014年
4月初め
Loロディゲシー系
アメジスト・グロッサ #4019-
深鉢にバーク植えで根腐れ、リードバルブ側は根が新しいのでやや元気、バークを全て取り除き。浅広底穴のポリポットの鹿沼土植え。
ワルケリアナtipo #3979-
ミズゴケの根鉢を崩さず周りにバークを重ねてプラ鉢植え、後から鹿沼土を足してあった。ミズゴケもバークも腐れ気味で、根も腐れ気味。植込み材料をほぼ全て取り除く
左:中央上から左と右下へかあ部が連なって二分岐になっているので、株分け。中:左側。右:右側はさらに分岐し交差していたので株分け。
左:透明プラスチック底穴鉢に、丸い鉢底網。右:鉢の上縁を切り取りやや浅鉢にして苗を入れます。そのまま根の隙間に鹿沼土を入れていけば出来上がり。
重なり合って土に中で出た白い芽があります。
リードバルブに近い所は、新し芽の白い根と白い枝新根があって元気です。
ワルケリアナ・ノムラ #3994-
左・中:ミズゴケ植えの根鉢をそのままに、バークで鉢増し、どちらも腐れ気味。右:一直線に子芽が続き、先端と中ほどに新芽、元気な根がまだ残っています。右端:中ほどの芽の先で切り離し
#3998-
左:リードバルブ側。中:バックバルブ側にも健康な根。右:透明ポットに鉢底網を敷いて苗を直接入れます。
ワルケリアナ・アルバ #3990-
左:バーク植えで根腐れし、古根は脱落。中:割に新しい根は白みが残って元気。右:新根は白くて元気でバーク粒が付いています、右の新芽は冷害。、
苗を入れて鹿沼土を根の間に入るように注ぐだけ。
グアリアンセ属(ボーリンギアナ系、スキンネリなど)
オーランティアカ
グァテマレンシス
スキンネリ鉢
#1 #4057-
スリット鉢にバークで芯入り薄植え、粘りが良くて新根が沢山出ています。根が多すぎるため株分け
径18cm硬質ポリポット上縁切りの浅鉢に底敷き網、苗は直置き、根の隙間に鹿沼土を入れます。
鉢#2 #4030-
深鉢にバーク薄植え、根が多くて植込み材料が間に入りにくいため株分けして減らします。
デッケリ
鉢#1 #4035-
深鉢に芯入りバーク植え、スキンネリの根は細いですが、デッケリの根は太くて旺盛に伸びます。隙間ができていました。根が多すぎるため株分け。
単株 #4028
径21cmの浅広鉢。1本の新芽付きは分けるときに離れてしまいました。
鉢#2 #4030-
鉢が大きかったため根腐れ気味、バークを全て取り除き、一回り小さい浅広硬質ポリポットに収めて、根の間に鹿沼土が入るように植えました。
レリア
テネブロッサ #4074-
S. tenebrosa 'Maria Fumaca' HCC/AOS x 'xBronze Beauty' AM/AOS
ソフロニティス
コクシネア
ミズゴケ植え、ペットボトル入り二重鉢、古根は根腐れ、鉢から抜いてペットボトル植え #4489-
新芽
3月後半
色々な種類の冬芽は伸び、春新芽が出ています。休眠中の種類も多いです。
Wワルケリアナ系
ワルケリアナtipo
右:新しい脇芽の根元に春新芽の出始め。
ワルケリアナsibNomura
左・中:1月後半に出た冬芽。右:出たばかりの春新芽。
ワルケリアナ・アルバペンデンティブ
硬質ポリポット径12cmバーク植え
新芽が冷害で痛み)
グアリアンセ属(ボーリンギアナ系、スキンネリなど)
オーランティアカ
鉢硬質ポリポット径13.5cmバーク植え
後から出た方の株にシース
グァテマレンシス
鉢#1、硬質プラスチックポット径18cm鹿沼土植え
春新芽。
スキンネリ
デッケリ
Laeレリア
メキシコ
アンセプス
プルプラ―タ(L)
鉢スリット鉢径18cmバーク植え
冬芽の伸び。
プルプラ―タ(C)
レリア ブラジル
テネブロッサ'Maria Fumaca' HCC/AOS x 'xBronze Beauty' #N
ブラサボラ ディグビアナ
鉢硬質ポリポット径12cmバーク植え
秋の初めに出た秋芽が少しずつ大きくなってます。
3月前半
2014年
新苗の経過
新苗の植替え・株分け
カトレヤ原種新苗植替えのレシピ
カトレヤ原種は、大抵素焼鉢にミズゴケ植えが基本とされています。
しかし、この方法は
2-3年たつとミズゴケが腐って、放っておくと根腐れしてしまうため、必ず2-3年ごとに植替えしなければならない。
植替えの際にミズゴケを取り除くことも、植える際に適当な硬さに植えることもとても大変で経験とコツが必要
植替えにより弱ったり、花が咲かなかったり、枯れてしまうことが多く危険
ミズゴケは手に入りにくく、高価で、貴重な自然を破壊する
素焼鉢は、色々な大きさを準備しておくのが大変で、植え替えるときには割らなければならないため、ゴミになる
また、ミズゴケは乾いて水やりの大変な夏ほど乾きが速くて毎日必要になる
反対に乾かないと根腐れする冬ほど極端に乾きが遅くなり、低温と相まって根腐れの元凶
植え替えるまでにも、時が経つに従って乾きが遅くなったり、鉢によって乾き方が異なったり、水やりが煩雑で、しかも難しい
と、上手な人がうまく扱えば良い結果になるにしても、普通に世話するには欠点の多い植込み材料です。
そこで、洋ラン学園では、今年から、新苗を直ちに用rン学園式の「浅広・底穴鉢・直置き・鹿沼土植え」に植え替えることにしました。
その際、これまでは、根を適当に整理する方法がとられてきましたが、洋ラン学園では、できるだけ根を傷めないようにすることにしました。
1 鉢から抜く
根が乾いていると鉢にくっついている根が取れにくく、ミズゴケも根から取れにくく、また植替え中に折れやすいため、鉢ごと水につけて、鉢も、植込み材料も、根も良く濡らします。
それでも鉢から取れにくく、汚れた鉢は洗ってもあまりきれいにならず再使用が難しいため、鉢を割って根鉢を取り出します。洋ラン学園では元々素焼鉢を使う予定はありません。
2 根をほどき始める
根を安全に保ちながら植込み材料であるミズゴケを完全に取り除くようにします。それには、「絡み合った根をほどく、ミズゴケを根の間から抜きとる」が基本です。
最初は、割に取れやすい根鉢の底に巻いた根の先をそっと引き離すことから始めます。ピンセットで軽くつまんでやります。
鉢に表面に根鉢が巻いている場合は同様にしてなるべくほどきます。
並んだ根が互いにくっついていてほどきにくい場合がありますが、間にピンセットをそっと入れて離すようにします。
根の先が他の根の間に潜り込んだりしているとほどくのが難しいです。
鉢を回しながら、外せるところを順に外していきます。
ある程度で、それ以上は取れなくなってしまいます。
3 ミズゴケの抜き取り
外から外れなくなった根は、今度は中を空洞にして外していきます。
そのために、根の隙間が広い所から、ピンセットを差し込んで、ミズゴケだけを抜き取るようにします。
鉢に表面をこうすることにより、表面から下へと根鉢を崩していくことが可能です。
ミズゴケが抜けて空洞になった所から根をほどいていきます。
4 根を完全にほどく
5 植込み、根を底穴鉢に直置き
一般には、鉢底に発泡スチロールなどを入れます。
しかし、これは、深い鉢をそのまま使うことが主な理由です。洋ラン学園では硬質プラスチックポットは上縁を切り取るなどして浅鉢にし、植込み材料の総は5-10cmと薄いため、入れる必要がありません。
むしろ、風通しを良くするためせっかく使っている底穴の多い鉢の蓋をしてしまうことになるため、底には何も敷きません。
根鉢より一回り広い鉢に根を広げて入れ、朝植えとするため根を底へ押しつけ気味とします。
一般の通り、バックバルブ側を鉢に寄せ、リードバルブ側を広く開けます。
6 土入れ
まず底に根に隙間ができないように鹿沼土を入れます。まずは根の少ないバックバルブ側からやります。
次にリードバルブ側に底に鹿沼土を入れます。根が多いので、根の隙間に確実に入れるよう、また根同士がくっついて土に触れないところができないようにします。底から確実に根の間に鹿沼土を入れていきます。
突き込むと根を傷めるので、根の間にピンセットを差し込んで左右に動かし、土を間に落ち込ませるようにします。
表面に伸びた根が隠れるまで土を入れます。