洋ラン学園
大学院
カトレヤ原種の育て方と咲かせ方

植え付けまで


既存苗の植替え

ルデマニアーナ
サヤは枯れたり腐ったりして、細根が出ているところも多いです。
  
植わっていた素焼鉢よりやや持ろい鉢の上縁を切って差隠しました。根を入れて下や中など根の隙間に中芯を入れました。
 

トリアナエ tipo

金属のヘラを鉢の内側に差し込んで、鉢にくっついたミズゴケや根を離します。ほぼ根鉢ができています。鉢に沿って丸くなっていたのを伸ばしました。広い鉢に入れます。
   
根は底近くだけになります。新芽の気根は目覚めて根冠が出ています。高芽で浮いているので、バークを盛り上げて被せます。
  
これまでの鉢より広く、植込み材料の厚みはやや減っています。


ワルケリアナ。アルバ ペンデンティブ

  
小さな鉢に植えると芽が高くなって根が空中に出てしまいますが、広い鉢なら寝かせて植えられます。


ソフロニティス・コクシネア
 昨年の新芽の根元からは新根が出始め、元気な根の先からは枝根が出ています。
  
 



新苗の重ね着鉢増しの続き
やや小さい株が多いので、底穴だらけの黒プラスチック薄鉢の上を切り取った中浅鉢に植えます。また、古いミズゴケは根の無いバックバルブ側と、これから新根が伸びていく新芽の根元を取り除くだけにしています。
ラビアタ系
ガスケリアーナ #A
バルブ6本、最大草丈18cmバルブ長6cm太1.4cm新芽長10cm
径12cm素焼鉢から、プラ中浅鉢へ
  
新しい根が下まで伸びています。底付近と新しい方の株の根元のミズゴケを取り除き

隙間はあまりありません。

トリアネー #B

ラビアタ #C/D
バルブ9本、2分岐、最大草丈33cmバルブ長16cm太2.2cm、新芽丈15cm葉未開
径12cmの素焼鉢から、プラスチックの中浅鉢へ
  
根は根鉢にまでなっていないので、間のミズゴケをまんべんなく減らしました。新しい鉢には少し隙間

ワーネリー fma tipo 'Rolf. Altenburg #D
ミズゴケは古く深い部分は根腐れしているようです。ミズゴケを余り取らずに重ね着
  
根鉢は鉢の大きさぎりぎりです。


モッシェー #F
バルブ7本、最大草丈27cmバルブ長12cm太さ1.5cm、新芽丈22cm葉未開(下の写真の左粗2番目)
素焼径12cmからプラ鉢へ
  

ルデマニアーナ"3583" #H シース付き
バルブ9本、最大草丈24cmバルブ14x1.6cm、新芽丈15cm葉は未開。
径12cmの素焼鉢から径18cm(内法約15cm)のスリット鉢へ。一番外の新芽は縁に当たっています。
  
白い新根があり、新芽は鉢の外です。 鉢底のミズゴケを少し取り除き。スリット鉢の底に押しつけるように苗を置く。

ワルケリアナ系
ワルケリアーナ #J

 
反対側、こちらにも新芽
  
ポリポットの上縁を切り取り、苗を入れて、バークを入れます。
 

ワルケリアーナ #K
Nomura

  
鉢底に新しい根が伸びています。新芽は鉢の外で中に浮いています。底のミズゴケを取り除きました。 黒プラスチックで鉢底に穴の多く開いた鉢の縁を切り取って中浅にしています。

 
鉢底に押しつけるように苗を置きました。新芽は鉢の縁に当たっています。


グアリアンセ属ロディゲシー系
オーランティアカ #L シース付きだったので鉢植えのままで待ち、後から植替え
新芽
 

レリア
アンセプス Aniversary #M
浅平鉢ですが、半分以上が鉢の外です。バックバルブ側の古根は腐ってサヤが無くなり細い根が茶色で残っています。リードバルブ側は気根で元気
  
径21cmの浅広鉢(穴は少ない)に、苗を置きます。底敷き・中芯は無で、根の無い所に発泡スチロールを詰めました。
  

テネブロッサ #N


ミズゴケをほぼ全て取り除きました。根元からは新しい気根が出ています。根の隙間に中芯を入れました。
  
これまでの素焼鉢より広く深さは変わりません。


種類不詳、薄葉種
根鉢になっています。下半分の名鉢をほどきました。
底はサヤが枯れて先は細根がむき出しになっています。中心はミズゴケも根も腐って細根がむき出し、やや新しい根はサヤが白いです。
  
浅くした鉢に根鉢を入れます。新は無し。


ブラサボラ・ディグビアナ #O リンコレリア、メキシコ産小型、通常は6月初め咲
若苗で根も元気です。ミズゴケをほぼ全て取り除き、中芯を入れました。
  
鉢はそのままでは中図のように深いため、左のように上縁を切り取り、右のように入れました。
  

種類不詳 #P
元気な苗ですが、やや根腐れ、根鉢は余り崩していません。浅くした鉢にさらに底敷きを入れました。
   
根鉢を入れて、根の少ない所には新を入れました。



種類不詳 #Q
根は多くほぼ元気、ミズゴケはかなり取り除きました。径21cmの祖全面穴開きの浅平鉢、根鉢を入れます。底敷きなし

バーク大粒を使用、バックバルブ側の根の少ない所には中芯
 

種類不詳 #S
根鉢になりかけです。根の無い所のミズゴケを取り除きました。古根はサヤが腐って新の宮、底近くはサヤが透明になりかけ。枝根や先の根冠の後葉白いです。
  
ポットの上縁を切って浅くします。底は穴だらけ、発泡スチロールを敷き詰めてさらに浅くしました。
  
根鉢を置きます。





カトレヤ原種植替え(浅広鉢重ね着鉢増し)のレシピ

用意するもの
スリット鉢、径18-21cm
バーク中粒
発泡スチロール固まり
手順
カトレヤ原種は大抵ミズゴケ素焼鉢植えになっています。素焼鉢から取り出します。
鉢の縁に根が付いている処は水につけて柔らかくなった処で、ヘラをさしこんでそっとはがします。
古い材料を取るには、水につけてミズゴケも根も柔らかくしておくとミズゴケは取れやすく、根は折れにくくなって安全です。
ミズゴケは大部分そのままに残し、周囲と鉢底のみ根鉢を崩して新しく元気な根が新しいバークに伸びるようにします。
スリット鉢の大きさは径21cm(植わる部分の内法は18cm)以下とします。
それより根鉢の大きな群生・分岐株は株分けしました。
鉢に比べて根の少ない株は、隙間に発泡スチロールの固まりを入れます。これまで浅鉢植えで根の短い株は鉢底に発泡スチロールを敷きつめて鉢を浅くします。
苗を置いて、バーク中粒を根の間に落としていきます。

外に出ている根はバークを被せます。むきだしだとそのうち枯れてしまいます。
植替え・株分けの手順
1 C. quadricolor ラビアタ系・ブラジル・冬咲き バルブ本 花つき、脇芽付き
やや若い苗で深鉢植えです。根鉢ができかけていますが根腐れ気味です。
 
リードバルブが鉢からはみ出していたので、一回り広い鉢にしました。「薄植え」で、気根も含めてバークで覆っています。
 

2 C. maxima ラビアタ系・広域・春咲き バルブ本
深鉢植え、根鉢が充実し底近くは太いです。表面には沢山露出し緑色の気根が伸びています。
中心のミズゴケは残して、底や周りに根鉢はほぐして、バークの中に伸ばします。
  
葉著底には何も入れず、「薄植え」にします。


3 C. speciosissima ラビアタ系・ベネズエラ・冬春咲き バルブ10本
やや小さめの深鉢、根鉢は未完成で、長い根、新芽の株元の根は多数で元気、表面の根は緑
鉢底と周りの根のみ、ほどいて、「薄植え」
  


5 C. amethystoglossa  ロディゲシー系・ブラジル・冬咲き 細長茎 バルブ12本
深鉢植え、ミズゴケをほぼ全て取り去りました。根はやや少なく、白くて少し枯れ気味です。まだ動き始めていないので植替えは尚早かも知れません。
 
鉢に入れた処、底に押しつけて、浅鉢のように「薄植え」にします。右:バックバルブ付近は根が少ないので発泡スチロールを詰めました。
 

6 G. skinnneri  ボーリンギアナ系・中米(コスタリカ国花)・春夏咲き 細茎、平鉢に多分岐
平浅鉢で、新芽は全て鉢の外、根は細く巻いて根鉢
  
匍匐茎の元の分岐から2つに分けました。
 
一方は、匍匐茎が硬いせいか、先が折れて分かれてしまいました。

鉢の内側の古いミズゴケは全て取り除き、鉢の外に張り付いて束になっていた根はほどきました。根の長さが適度なので、底には何も入れず、根の少ない所に発泡スチロールの固まりを入れました。
  

折れた先の部分は、根が少ないので、鉢底に発泡スチロールを敷き、根の少ない所に固まりを置きました。
  
二番目の方も、中のミズゴケが古いので、株分けの機会に全て取り除きました。鉢に比べて長すぎるので先を切り離しました。
 
元の方、浅鉢だったので、鉢底に発泡スチロールを敷き詰め、根の少ない所にも入れました。
  

7 G. deckeri ボーリンギアナ系・中米・ブラジル・秋咲き 細茎、大深鉢植え
大きな深鉢に植えられていますが、根は元気で根鉢ができ、さらに白い新根が伸びています。
  
分岐から二つに分けました。

大株の方、御ジゴ毛は表面付近以外はほぼ取り除き、根をほぐしました。根が多くて鉢いっぱいで長いので、発泡スチロールは芯の部分と縁の根の少ない所のみです。

小さい方も発泡スチロールは横だけで、「薄植え」にしています。
 

8 C. guatemalensis ボーリンギアナ系・グァテマラ・自然交配種か? バルブ太15本
新芽が両側に広がっているので、元の分岐の処から二つに切り離しました。新しい根はやや細くて元気で、沢山ある表面の気根は緑色です。ミズゴケは古いものを含めて全て取り除きました。
 
根は鉢の深さにちょうど良い位なので、底には何も入れず、根の無い所に入れました。
  
もう一方は、先が折れてしまいました。根は短いですが元気なので他と同じように植えました。


9 C. purpulata  旧レリア・ブラジル(準国花)・夏(6月)咲き 細長茎・葉
深鉢植え、根鉢が密で、根はやや元気が無くなりかけています。表面近くは根が巻き、緑の気根が伸びています。
 
主に底の根鉢をほぐしていますが、ミズゴケは余り取り除いていません。
 

10 Laeria. purpulata  旧レリア・ブラジル(準国花)・夏(6月)咲き 細長茎・葉
根腐れして根が短いです。ミズゴケをン族と中には白い根がすでに伸びています。腐りかけて透明な根がある一方で、根冠ができています。
 
根が短いので、鉢底に発泡スチロールを敷きつめて、「薄植え」にします。
 





2013年3月末
自生地に合わせて
植替えまでの準備、大鉢に収容して雨ざらし、根はむき出し
温室内で、植替え前に乾かしてあった鉢を、雨ざらしにして、目覚めを促す
雨が良く降っているので、根はむき出しで快適で、水は十分で、自生地と同じだから慌てて植える必要は無いのではないでしょうか。


2013年3月末
始め方−有望株の入手
下の表の株の大きさの欄に開始時の大きさがまとめてあります。
草丈が高く、太くて元気なバルブがたくさんあって、匍匐茎が分岐して、芽吹きが複数できるものが有望です。中には新芽が出たりシース付の物があります。
株分けするほどの大きさでも、特に転校の最初はそのままにして作落ちを防ぎます。落ち着いて元気になってから匍匐茎を分断しておけば、将来の自立の準備になります。




普及種2013年初め冬まで
2013年1月 ソフロニティス コクシネア(クール・オーキッドで洋ラン学園の対象外) 旧ソフロニティス系・ブラジル南東海岸部・冬咲き バルブ本 花つき
開花株を入手、ミズゴケ・ペットボトル・水栽培で周年室内栽培を計画
 

2012年 ルデマニアーナ ラビアタ系(C. speciosissimaとも)・ベネズエラ・冬咲き バルブ本 花つき
夏6月末に若株を入手、素焼鉢植え植え替えなし。

2011年 ワルケリアナ ワルケリアナ系・ブラジル・冬春/夏秋咲き バルブ本 花つき
春4月に白花(ペンデンティブ?)開花株を入手し、12年2月に冬新芽から蕾が出て咲きました。


2010年 ラビアタとトリアネー(スキンネリ)
(2010年は交配種主体でしたが、夏に入手して、植込み材料を除いて株分けするという、最も過酷な扱いをしてしまいました。
巨大株でシース付の株が多かったので、一部はそれでも咲きました。一部の鹿沼土ポット植えしたものは、その後再度バーク・スリットへ植え替え鉢増ししました。但しその後も凍害や日焼けを繰り返ししたためやや作落ちしています)
ラビアタとトリアネーのシース付株からの開花
 

トリアナエ
2010年
2011年
2012年
2012年
入手時大きさ 株分けバルブ3本・
草丈35cm、バルブ11x2cm(株分け後)

草丈35cm、
バルブ6本二分岐最長12,最太2cm(開花)
葉最大22x4.8
鉢径13.5cm




2010.4


2012.4
2013.4春芽1.2
5

中旬春新芽#3(開花株#1の子)2cm5
5春芽3x1.2
6 シース付き株入手
透明鉢替え
2011.6 秋芽#2 24cm,バルブ11x1.6x1.1cm
中旬春芽#3 3cm
62x0.66春芽6.5x0.8
7シース3.5cm
7 上旬春芽#3)10cm、
夏新芽#4(秋芽#2の子)1.5cm
下旬#1春新芽(3)19x1.5cm葉8cm、#2(4)3cm
7
7春芽丈16
バルブ内4x0.9
夏芽3x0.8
8
8 上旬#1春芽(3)25.5x1.5cm葉15cmシース1cm、#2夏新(4)7.5cm
中旬春芽#3(旧#1)草丈28バルブ11x1.4葉17x3V字シース4cm、夏芽(#4(旧#2)草丈15葉6.5未開基幅1.4cm
8 前11x1
後20.5x1.4
8
9初め新芽9
9 前27バルブ内3x0.7
後29バルブ12x1.3
9
10
10
10
10
11シース枯れ11 上旬春芽#3(#1の子)草丈30バルブ11x2.4x1.5葉18x4シース5cm0.7cm
#11新芽4cm先折れ
夏新芽#4(#2の子)草丈31cmバルブ11x1.5cm葉19x3.5cmシース6cm内蕾2.5cm
春芽よりも夏芽の方が大きくなり蕾も大きい
11前29バルブ12x1.711
12
12秋芽#2,19.5、バルブ1.8x0.8cm、葉9.5cm12
12
2011.1 半ば蕾3cm
末新芽草丈23cm、シース
2012.1 秋芽#2,22、バルブ10x1.5x0.8cm、葉14x1.8片cm
1
1
月初め開花
草丈34cm、バルブ12x2x1.4cm
#1初9.5cm
草丈35cm、バルフ長12,太2cm
葉21.5x4.5
中旬#2,22、バルブ10x1.5x0.8cm、葉14x1.8片cm


3 初め蕾2.5cm
蕾出る
3 上旬#2 24cm,バルブ11x1.6x0.9cm葉13.5x3cmシース0.5cm
開花せず
3
3
4 上旬バルブ16x3.2x1.6cm蕾7,6cm
後半開花
4
4シース3.5、春芽14




5
5
6後半、夏芽#6,1cm6
6
6










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