洋ラン学園
21世紀の洋ランの始め方・花の楽しみ方・育て方・咲かせ方・花盛り・続け方
洋ラン開花事典(ハナペディア)
咲かせ方の記録・洋ランは新芽を花芽時までに大きくすれば咲く

主な種類・タイプの苗の大きさ・芽出し・生長・蕾・開花の記録を網羅
芽が出てから大きくなり花芽が出て咲くまでが一目で分かります


カトレヤ開花事典

はじめに
カトレヤは洋ランの女王と呼ばれ、豪華な花が咲きます。大きな園芸店には開花株が出ますが、温室が無いと咲かないと思われています。
しかし、屋外と室内の育て方でも、夏に水切れさせずにぐんぐん大きく育てれば咲きます。
カトレヤは他のランと違って、花色が色々で、咲く時期も四季を通してあり、楽しみが広いです。
その一方で、花期により咲きやすさが違うとか、育て方が違うと言われています。
カトレヤは、秋咲、冬咲が主ですが、春咲き、夏咲、不定期咲とにぎやかです。いずれも実際には、半年ごとに世代が変わるタイプが多いです。特に交配種は色々な種類の雑種だからでしょうか。
毎年新芽が出て毎年咲く、普通のタイプと、半年ごとに新世代の芽が出るタイプがあります。
ここでは、その色々について、育ち方と咲き方を紹介します。

それぞれの種類についての詳しい解説と花の写真などはカトログさんのHPにあります。

タイプ別一覧表、半年型は、花の咲いた方の芽期を桃色表示

種類
血統花期株状態全長バルブ開始芽季バルブ花芽時全長バルブ開花

アイリン・フィニーIrine Finney


花後




シ12前

4前4後

アルマ・キーAlma KeeBlc.














インペリアル・ウイングス
ノーブル


L.pumila































カガリビ・ドーン
















キャンディー・タフト


































クリエイションCreationPot






蕾8前



8後

サンヤン・ルビー
カンラン
sannyann/rubi-















ジラ・ウイルダネス















スイート・シュガー
PotS.coccinea













スキンネリskinnneriC.原種













チェリーソング
アルバ


walkeriana













チェリー・ビー

S.coccinea













トシエ・アオキ
ポカイ



夏(不)









7後

ドリーム・ライツ
エルブシアン


walkeriana













トリアナエtrianaeiC.原種












ドリス・アンド・バイロン
Ctt.S.coccinea













ドロシー・オカ

walkeriana













ネットラシリ ファイングリーンNetrasiri Fine-GreenEpc.E.mariae













ハワイアン・ウエディング・ソング
ヴァージン
Hawaiian Wedding Song C

蕾付き・開花済45
11.66
シ8前





ハワイアン・スプラッシュ
レア

Slc.S.coccinea































ピュアズ・デライトPure's Delight















ファイア・キャサリン













5前

ファビンギアナ
C.bowringiana













フェアリーランド
ポポ

Sc.S.coccinea













フリー・スピリット
PotS.coccinea













ヘーゼル・ボイド
ミッカビ



































マイカイ
マユミ


B.nodosa













マリエxテネブロッサ

E.mariae













ミニ・パープル
Lcwalkeriana












ミルドレッド・ライブズ
Lc.














モーニング・グローリー

B.nodosa





シ12前


1後



























































































ラブ・キャッスル
Slc.S.coccinea













ラブ・ノット
セルレア


walkeriana































ロホ

aurantiaca













ロホxプミラ
















ワルケリアナ アルバ
ペンデンティブ


原種













ワルケリンター

walkeriana

































Abiko Orchid RoomさんのHPから転載など
Blc. Alma Kee = Lc. Alma x Blc Cheah Bean-Kee (1975) Registered by Miyamoto's
Lc. Aloha Case = Lc. Mini Purple x C. walkeriana (1994) Registered by Woltmon, J.
C. Candy Tuft = C. Loddiaca x C. Dubiosa (1970) Registered by Thomdel Coll.
Sc. Cherry Bee = C. Cherry Chip x Sc. Beaufort (1994) Registered by Kuroyanagi, T.
Lc. Cosmo-Aloha = Lc. Mini Purple x Lc. Angel Love (1997) Registered by Kokusai
Pot. Creation = Pot. Chatoyant x Lc. Orglade's Glow (1992)
Lc. Cynthia = Lc. Schroderae x C. Enid (1927) 'Model'
Lc. Dorothy Oka = Lc. Shellie Compton x C. walkeriana (1993) Registered by Oka, Edwin
Lc.Dream Lights 'Elvsian' (High Light x C.walkeriana)
C. Fabingiana = C. bowringiana x C. Fabiata (1952) Registered by Takeda, S. (Kaga)、 C. bowringianaとC. labiataが主
Lc. Fair Catherine = Lc. Catherine Hood x Lc. Christmas Fairy (1981) Registered by Armacost's
Sc. Fairyland = C. Candy Tuft x Sc. Beaufort (1990) Registered by Dogashima
Pot. Free Spirit = Pot. Twentyfour Carat x Sc. Beaufort (1990) Registered by H.&R. Nurs.(Orch. Center)
Lc. Gila Wilderness = Lc. Kevin Green x Lc. Red Empress (1975) Registered by Armacost's
Lc. Haw Yuan Angel = Lc. Orglade's Glow x Lc. Janet (1996) Registered by Hsieh, C. H.
Slc. Hawaiian Splash Sl. Psyche x Lc. Mishima Star (2000)
C. Hawaiian Wedding Song = C. Angel Bells x C. Claesiana (1982) Registered by Kodama's
Slc. Hazel Boyd = Slc. California Apricot x Slc. Jewl Box (1975)
Lc. Imperial Wings = L. pumila x Lc. Stephen-Zuiho (1993) Registered by Sato, M.
Lc. Irene Finney = Lc. Bruno Alberts x C. J A Carbone (1964) Registered by Hausermann's
Slc. Kagaribi Dawn = Lc. Kagaribi x Slc. Tropic Dawn (1987) Registered by Sagami's
Lc. Little Oliver = Lc. Stephen Oliver Fouraker x C. walkeriana (1986) Registered by Arai, K.
Pot. Little Toshie = Sc. Beaufort x Blc. Toshie Aoki (1994)
Slc. Love Castle = Sl. Psyche x Lc. Jose Dias Castro (1991)
Lc. Love Knot = L. sincorana x C. walkeriana (1984) Registered by Miura, J.
Blc. Love Sound = L. briegeri x Blc. Bouton D'Or (1987) Registered by Dogashima
Bc. Maikai = B. nodosa x C. bowringiana (1944) Registered by Hirose
Blc. Memoria Helen Brown = Blc. Xanthette x Lc. Ann Follis (1967) Registered by Stewart Inc.
Pot. Memorial Gold = Blc. Memoria Helen Brown x Sc. Beaufort (1993)
Lc. Mildred Rives = C. Rita Renee x Lc. Bou Philippo (1976)
Lc. Mini Purple = L. pumila x C. walkeriana (1965) Registered by Yamada, Rev. M.
Bl. Morning Glory = B. nodosa x L. purpurata (1958)
Epc. Netrasiri Fine-Green = C. Baby Kay x Epc. Vienna Woods (1984) Registered by Suraang Kool, K. (Netrasiri, V.)
Lc. Nice Holiday = Lc. Mari's Song x L. Flavina (1993) Registered by Sugiura Orch. (Takaki O. N.)
Blc. Ports of Paradise = Blc. Fortune x B. digbyana (1970)
Lc. Prism Palette = Lc. Colorama x C. Horace (1973) Registered by Francis, Mrs. K.
Blc. Pure's Delight (C. Hawaiian Wedding Song x Blc. Lucky Strike (1/29/2002))
Lc. Rojo = C. aurantiaca x L. milleri (1965) Registered by Rod McLellan Co.
Rlc. Sanyung Ruby‘Kuan-Lung(冠龍)’AM/AOS リンコレリオカトレヤ サンヤン・ルビー‘クァンラン’ (Rlc. Waianae Coast x Rlc. Chia Lin (5/15/1995))
Slc. Sunrise Doll = Slc. Morning Glow x Slc. Seagulls Torch Song (1989) Registered by Yuhora, T. (Abiru's)
Pot. Sweet Sugar = Sc. Beaufort x Blc. Faye Miyamoto (1989) Registered by Sato, M.
Blc. Toshie Aoki = Blc. Faye Miyamoto x Blc. Waianae Flare (1980) Registered by Tharp, A. (Miyamoto's)
C.Walkerinter C. ワルケリインタ ( C.walkeriana x C.intermedia)

Sc. Beaufort = Soph. coccinea x C. luteola (1963) Registered by Casa Luna's
Lc. Bella = C. labiata x L. purpurata 1884
C. Claesiana = C. intermedia x C. loddigesii 1916
C. Dubiosa = C. harrisoniana x C. trianaei 1890
C. Enid = C. mossiae x C. warscewiczii 1898
C. Fabia = C. dowiana x C. labiata 1894 C. Fabiata = C. Fabia x C. Portia 1897, C. Portia = C. bowringiana x C. labiata
L. Flavina = L. flava x L. pumila 1902
C. Loddiaca = C. loddigesii x C. aurantiaca (1962) Registered by Stewart Inc.
C. Maggie Raphael = C. dowiana x C. trianaei 1889
Sl. Orpetii = L. pumila x Soph. coccinea (1901) Registered by Orpet
Sl. Psyche = L. cinnabarina x Soph. coccinea (1902)


1年型

3カトレヤ(1年型)
秋咲き
ラビアタ

2010年9月前半

冬咲き
ミルドレッド・ライブズ

春咲き
アイリン・フィニー
カトレヤには、毎年新芽が出て毎年咲く、普通のタイプと、半年ごとに新世代の芽が出るタイプがあります。
アイリン・フィニーは1年型で春咲きです。
夏に新芽が出て秋までに大きくなり、バルブが見え始め、シースが出てからもさらに草丈が伸び、冬には動きが鈍って、早春になるとさらにバルブが少し伸びながらシースから蕾が出て、春に咲きます。
   
2010年12月前半、シース 2011年4月前半:蕾、後半:開花


Lc. Fair Catherine = Lc. Catherine Hood x Lc. Christmas Fairy (1981) Registered by Armacost's

2011年5月前半、左のアイリンフィニーと

夏咲
ハワイアン・ウエディング・ソング 'ヴァージン'
C. Hawaiian Wedding Song = C. Angel Bells x C. Claesiana (1982) Registered by Kodama's
初夏に新芽が出て夏に咲きます。見掛け上、開花後から初夏まで休眠しています。
新芽の出るのは6月か早いと5月です。夏咲でも、シースの出るのは盛夏になってからです。
親株が大きいか、新芽の出が早めなら咲きます。
親株が45cmもある開花例です。
 

伸びかけの新芽にシース、この冬の凍害で古株は葉がほとんどありません。
 
8月中旬






ブラサボラ系
Blc.の一部B.dygbyana系は花弁にレースのような縁取りがあり華麗です。黄緑系も特徴です。
寒さにやや弱いようです。また春の芽ぶきが遅い方で、生長が夏の「花芽時」に間に会わないと咲かせられません。「冬知らず」が有効でしょう。

Blc.ポーツ・オブ・パラダイス
Blc. Ports of Paradise = Blc. Fortune x B. digbyana (1970)
グリーンと黄色系花を着ける品種の重要な交配親品種 Rlc. Fortune(フォーチュン)と原種 Rl. digbyana(リンコレリア ディグビアナ)との特殊交配によって生まれたグリーンコンカラー系極大輪銘花です。
 よく出来ると180mmくらいの立派な花を着けます。個体名の‘Gleneyrie's Green Giant(グレネイリーズ・グリーン・ジャイアント)’は通称“GGG(ジージージー)”の愛称で呼ばれ趣味家の間でも一目置かれる存在感のある銘花です。ただし、現在流通している本種の個体は‘Emerald Isle(エメラルドアイル)’FCC/AOS か台湾で選抜された‘Green Ching Hua(グリーンチンファ)’AM/AOS が殆どです。個体‘Green Ching Hua’は、台湾の精華(チンファ)蘭園さんの選抜個体。他個体との差異としましては、ペタル幅が広い点、花色がやや黄味がかる点、株姿がやや小さめな点、不定期咲きの傾向がやや強い点、などがあげられると思います。
カトログさんから転載

2011年11月後半、開花株入手

Bc.マイカイ’マユミ’
Bc. Maikai = B. nodosa x C. bowringiana (1944) Registered by Hirose

Blc. メモリア・ヘレン・ブラウン
Blc. Memoria Helen Brown = Blc. Xanthette x Lc. Ann Follis (1967) Registered by Stewart Inc.、B. digbyanaの割合がやや高い

Blc. モーニング・グローリー
Bl. Morning Glory = B. nodosa x L. purpurata (1958)

伸びかけのバルブにシース、根元には新根が伸びています。



半年休眠半年型
毎年新芽を出して毎年咲くので1年型と考えられていますが、その中には、新芽が開花期には出ないで、ほぼ半年後に出て、それからの半年で大きくなって咲くタイプがあります。

3カトレヤ
冬咲
ジラ・ワイルダネス
いわゆる楔模様の花です。初夏に芽が出て冬に咲くのが普通で、その場合は、半年休眠・半年生長型と言えます。シースは夏の盛りに、まだバルブが短くて隠れている内に出ます。春が寒くて出遅れるのは構いませんが、初夏以降は暖かく水を切らさぬようにします。




半年型
(ミニ)カトレアとオンシジウムは半年型の代表です。
一般に不定期咲と言われている種類は、半年ごとに親芽・子芽・孫芽と新しい世代の新芽を出し、半年以内に大きくなれば次々に咲きます。
大きくならなければ例えば春か秋とか、夏か秋とかに咲けば良いのですが、次の芽が小さくなって作落ちすることが多いです。
実際には冬芽が出ずに半年休眠という場合が多いです。

秋咲
カトレヤは、秋咲、冬咲が主ですが、春咲き、夏咲、不定期咲とにぎやかです。いずれも実際には、半年ごとに世代が変わるタイプが多いです。特に交配種は色々な種類の雑種だからでしょうか。

アルマ・キー Blc. Alma Kee
Blc. Alma Kee = Lc. Alma x Blc Cheah Bean-Kee (1975) Registered by Miyamoto's
芽は春と夏に出ます。花は秋に咲きます。冬が寒ければ夏芽になるでしょう。生長が遅いとシースが出ません。


ファビンギアナ
C. Fabingiana = C. bowringiana x C. Fabiata (1952) Registered by Takeda, S. (Kaga)、labiata25%
(二枚葉系)
春芽・秋芽と世代が出て、春芽が夏にバルブになると前後してシースを出し、秋に咲きます。


ファビンギアナの新芽は何枚ものシース状のものに覆われた変わった形をしています。




二番花の例、開花株に付いていた左端の若芽が伸びて1月半ばに咲きました。

ここに示す、ピュアズ・デライトの場合は、秋に開花株が出回ります。2011年には株分けして鹿沼土に植え替えました。新芽は色々な時期に出ましたが、開花時期はほぼ揃いました。


鉢径芽出し花茎開花草丈株数花茎葉枚数葉幅バルブ高さ厚さ
200815


34 7
2分岐



172.8

2009












201013.5、6月植替え
7月
32,18, 16
3分岐


17x5.516


2011124,67,8月1月(42) 27,2615

15x4.310,171.2




2008年11月、開花株を入手、

2011年1月、群生・分岐して、いくつも開花


2012年1月 右が本の株、左は先を分けた株で、丈は親より大きくなっています。前後して出た新芽が、暮れに同時に咲きました。


サンヤン・ルビー 'カンラン'
左端の新芽にシース

推定種

Lc. Cynthia = Lc. Schroderae x C. Enid (1927) 'Model'
とても古い品種ですが、営利用栽培品種として現在でも活躍中です。鉢物で出回っているのを時折見かけます。リップの色彩が面白く、印象的です。
 花径は140mm前後の厚弁花で花持ちも良いようです。
C. Schroderae = C. Bella x C. Maggie Raphael (1/1/1917)
・C. Enid = C. mossiae x C. warscewiczii (1/1/1898)
カトログさんのHPから転載
Lc. Bella = C. labiata x L. purpurata 1884
C. Maggie Raphael = C. dowiana x C. trianaei 1889


冬咲 原種
トリアナエイ
原種としては丈夫で咲きやすいようです。初夏に出てゆっくり生長し、シースも早く出た新芽より、(親が小さいためのようですが)夏に出て急速に大きくなった新芽の方が咲きやすいようです。





冬咲、原種
スキンネリ
(二枚葉系)
4,6,8月などに芽が出ます。




ワルケリアナ系
原種のワルケリアナは、半年ごとに芽が出ますが、芽が出てから短期間で、バルブが発達しない身近なうちに、シースなしでいきなり蕾を出して咲きます。
ワルケリアナを片親とする交配種は沢山ありますが、似たような咲き方をします。そこでそれらをまとめて紹介します。

レリオカトレア ドリームライト 'エルブシアン' 'Elysian'Lc.Dream Lights 'Elvsian'
(High Light x walkeriana)


C.Walkerinter C. ワルケリインタ
( C.walkeriana x C.intermedia)

冬咲、原種
ワルケリアナ
新芽は春と秋に世代交代しますが、咲きやすいのは秋芽のようです。芽出しから蕾が出るまでが短いので、バルブが隠れている内に、シースなしに蕾がいきなり出てきます。
 


ワルケリアナ・アルバ 'ペンデンティブ'2011年4月後半 開花株入手


2012年2月前半、蕾、支柱で誘引しなかったので横向きに伸びました。





春咲
ファイア・キャサリン
開花直後の夏に新芽が出て、生長からシースが出るまでは(秋)冬咲と大差ありません。シースのまま冬を越して、春になると蕾が出てきます。蕾の冬越しが課題です。


モーニング・グローリー
B.nodosa x C.purpurata
カトレヤと異属のブラサボラの原種のノドサとの交配種です。
春咲きなのに、夏にはシースができます。このため、シースが枯れてしまうことがありますが、中から蕾が出てくることがあります。
ほぼ半年おごとに、次の世代が出ます。秋や冬に出た芽は、夏芽よりも小さく、後の芽が小さくなる恐れがあります。
 
2010年12月前半、秋新芽、右にはシース  2011年1月後半

シース、8月中旬ころから


#3#1#12(#11分岐)
11冬
11,18
11春3

11夏31,6,31111,6,33 121(13),6,26
1211(14),8,27
11秋311,11,9凍害
12冬
1111,2,18
12春


12夏3111,6,25
15,6,25


Bc.マイカイ'マユミ'
(B.nodosa×C.bowringiana

Lc.ロホ Lc. Rojo
Lc. Rojo = C. aurantiaca x L. milleri

夏咲
トシエ アオキ 'ポカイ'
やや小型で不定期咲とされています。
同じ鉢の二つの分岐は、1年目は殆ど同じ生長をしました。その子供たちは、一方は秋の終り11月後半にに出て少しずつ生長し、他方は1月の後半に出て初夏以降に急に伸びました。蕾を付けたのは後者の方です。一般に寒い時期にゆっくり成長した新芽よりも、暖かくなってから急速に生長した新芽の方が咲きやすいようです。

 
左の大きな群生株は開花、中と右の小さな株は新芽の生長が花芽時に間に合わず咲きません。

2011年7月下旬




Lc. Rojo = C. aurantiaca x L. milleri (1965) Registered by Rod McLellan Co.

2010年11月前半、両側の新芽にシース

マリエxL.テネブロッサ

2011年8月後半:蕾


Lc.ドロシー オカ Lc.Dorothy Oka
(Lc. Shellie Compton×C. walkeriana s/a) Lc. Shellie Compton = Lc. Stephen Oliver Fouraker x
 


遺伝子系統解析に依るカトレヤ属の分類
金国光、内藤俊栄、松井鋳一郎、園芸学雑誌、73(6)583-591 (2004)より
カトレヤ近縁、9属、15種(カッコ内の数字は花粉塊数)
カトレヤ属36種、40個体


Cattleya亜属、一枚葉
                  ┌−−−−−−−−−−−−−−−C. quadricolor (Colombia)
              ┌ −└ −−−−−−−−−−−−−−−−−L. rex (Colombia)
               │ ┌−−−−−−−−−−−−−−−C. gaskelliana var. alba (Colombia, Venezuela)
             ┌│ │               ┌ C. trianei 'Junio' (Colombia)
             │ └−│      ┌ −−−−−└C. trianei var. amesiana 'Floriana' (Colombia)
             │    │┌−−− └ −−−−−C. trianaei 'Dan' (Colombia)
             │    └│   ┌ C. labiata var. amoena 'Fowleiana' (Brazil)
           ┌│     │  ┌└ C. percivaliana 'Summit' (Venezuela)
           ││     └┌ └−−C. schroederae 'C. Arango' x 'G. Misa's' (Colombia)
          ┌││      └ −−−−−−−−−−C. warneri (Brazil)
         ┌││└ −−−−− −−−−−C. mossiae (var. semialba x var. semialba 'Idem') (Venezuela)
         ││└ −−−−− −−−−− −−−−− C. jenmanii var. alba 'Fuchs Snow'(Venezuela)
         ││    ┌ −−−−−C. aurea 'Scully'sTipperary' (Colombia)
        ┌││ ┌ └−−−−−┌ C. warcewiczii var. semialba (Colombia, Brazil)
        │ └ │          └ C. warcewiczii var. alba 'Leo Holgium' (Colombia, Brazil)
       ┌│   └−−−−− C. warcewiczii ('Low's x 'Sanderiana) (Colombia, Brazil)
       │ │ (Stellata亜属)、花径小さい、側花弁幅狭い、唇弁特異
       │ └−−−−−┌ C. luteora (Brazil, Peru, Equador, Bolivia)
      ┌│         └ C. iricolor

      ││  Rhizanthemum亜属花を葉の退化したシュートに付ける、二枚葉
     │ └ −−−−− −−−−−┌ C. walkeriana var Coerulea 'Azul Perfecta' (Brazil)
     ┌│                  └ C. nobilior var. coerulea (Brazil)
    ││   C. kerrii、1-2茎、茎は細い、
    │ └ −−−−− −−−−− −−−−−C. kerrii (Brazil)

    │ Diphyllae亜属、シースは葉身を持たない二枚葉Intermedia
    │           ┌ C. intermedia var. aquinii 'Boa Vista'  (Brazil)
 ┌−│         ┌ └ C. harrisoniana 'Shonan' (Brazil)
 │  │     ┌ −└−−−−− C. forbesii var. alba (Brazil)
 │  │     │Guttata
 │  │  ┌ −│        ┌ C. guttata 'Nakajima' (Brazil)
 │  │  │  └−− −┌ −└ C. elongata (Brazil)
 │  │  │        └−−┌ C. leopordii (Brazil)
 │  │  │            └ C. amethystoglossa (Brazil)
 │  │  │Intermedia
 │  └− │           ┌ −−−−− C. loddigesii (Brazil, Argentina)
−│      │ ┌ −−−−−└ −−−−−C. x dolosa var. alba (= C. loddigesii × C. walkeriana) (Brazil)
 │      │ │    Acranthemum節
 │      └ −│         ┌ C. aclandiae (Brazil)
 │         │┌ −−−−−└ C. bicolor (Brazil)
 │         └ │ Guttata節
 │           └ −−−┌ −−−−−C. porphyroglossa (Brazil)
 │                 └ −−−−−┌ C. schilleriana 'Sanderiana' (Brazil)
 │                             └ C. violacea (Guyana-Peru, Venezuela,Brazil, Equador)

 │ Skinneri亜属、多輪、中米、二枚葉、dowiana → Guarianthe
 │            Skinnneri節     ┌ C. skinneri 'Brumen Insel' (Guatemala - Panama)
 └−−−−−−−−−−┌ −−−−− └C. x guatemalensis (skinneri x aurantiaca?) (Guatemala)
                 │ Aurantiaca節、
                 └−−−−−┌ −−−−− C. aurantiaca 'Marigold' (Mexico, Guatemara, El Salvador, Honduras)
                        └−−−−┌ C. bowringiana var coerulea (Guatemara, Belize)
                                └ C. decker 'Brecht' (Guatemala - Panama, Colombia, Venezuela, Trinidad)


カトレヤ近縁属の遺伝子系統解析
                 ┌−−−−−−−−−−−−−−−C. maxima Cattleya (4) Equador, Colombia, Peru
            ┌−−−│ Guarianthe      ┌ C. bowringiana (Skinneri/Skinneri) Guatemala Belize
            │    │      ┌ −−−−−└C. skinneri (Skinneri/Skinneri) Central America
        ┌−−│    └┌−−− └ −−−−−C. aurantiaca (Skinneri/Aurantiaca) Guatemala, Belize
        │   │      └−−−−− C. walkeriana (Rhizanthemum) Brazil
        │   └−−−−− Epidendruam secundum (4) Peru, Bolivia, Colombia, Equador, Venezuela
 
   ┌−−│            ┌−− Laelia anceps (Laelia 8)          Mexico

    │   │          ┌ └┌ Laelia dayana (Brasilienses 8)            Brazil
    │   │    ┌−−−│   └−− Laelia purpurata (Brasilienses 8)       Brazil
  ┌−│  └−−−│    └−−−Sophronitis coccinea (8)        Eastern Brazil
  
│ │        └−−−−−┌ −−−−−Brassavola cuculatus  (8)Mexico-Honduras-南米北部
 −│ │                 └−−−−−Rhyncholaelia digbyana (8) Mexico, Hondurus
  │  └−−−−−┌ −−−−−Sophronitella violacea (8)             Eastern Brazil
  │          └−−−−− Leptotes bicolor (6)            Eastern Brazil
  └ −−−−−−−−−−−−−−−Encyclia cordigers (4) Mexico, Central America, Colombia, Venezuel
4や8は花粉塊の数です。

カトレア ボーリンギアナはGuarianthe ( Gur. ) bowringianaグアリアンセ ボーリンギアナと属名が変更になりました。オーランティアカ、スキンネリ
 C. Porcia はカトリアンセCattlianthe ( Ctt. ) Porcia
ブラジル産のレリアが遺伝子分析の結果ソフロニチス属に分類されることになりました。コクシネア、パープラタ、プミラ
Brassavola glaucaブラサボラ グラウカはRhyncholaelia ( Rl. ) glaucaリンコレリア グラウカと属名が変更になりました。ディグビアナも。ノドサは変わらず。






その2に続く
カトログさんからの転載
yorantaroさんからの転載

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10.4 開花記録タイプ別・系統別一覧表 ファイルを二分割
10.3 交配をabiko orchid roomさんから、品種解説をカトログさんから転載
10.2 遺伝子系統解析を「カトレヤ」の項から再掲、ブラサボラ系、二枚葉系、yorantaroさんの解説転載
10.1ミニ・パープル
8.28 ワルケリアナ系をまとめ
8.24 ハワイアン・ウエディング・ソング
2012年8月16日、開花事典からカトレヤを分離