バルボフィラムの育て方
Bulbophyllum
魔法のペットボトル植えで、休みがちなバルボフィラムが確実に生長
これまでの方法でうまくいかない人に
洋ラン学園

 
ペットボトル植えにして、大きくなった新芽(正面右寄り艶のある葉) 

初めに
バルボフィラムはエピデンドラム(セッコク)亜科デンドロビウム連の属でデンドロビウムの近縁です。分布は世界中に広がります。
日本にもありマメヅタランと呼ばれています。
東南アジアとアメリカの熱帯産が主です。
園芸店では殆ど見かけません。
主に半日陰の湿ったところに生えています
根が細いので植え込み材料は乾燥させないようにします。

最初は鹿沼土単用で育てました。
根腐れしないで順調でしたが、新芽が余り大きくなりませんでした。
そこで洋ラン学園式の魔法のペットボトル植えに変えてみました。
すると、新芽がどんどん伸び始めました。
それでも根元の新根が短くて乾きやすいので、浅広の容器に変えて根をミズゴケで覆いました。
するとさらに新芽の伸びが続いています。
株元の根も長く伸びてきました。

2019年1月に全日本蘭協会の会員の方から宿題を貰ったので試してみます。

Bulbophyllum bicolorバルボフィラム ビカラー
原産地:中国、東南部〜タイ原産
花弁には脈が入りリップは黄色、株に比べ大きな花をつけます。
バルボの中では最も美しい花の1つ。
主に夏の初め咲、花径4〜5cm、花もちは約1週間
臭いがします。
洋ラン学園(21世紀の洋ランの育て方と咲かせ方)トップページへ戻る
今月の洋ラントップに戻る
今月の洋ラン(洋蘭24節気)最新


目次
基本の育て方-洋ラン学園の苗と衣食住の4原則
生長から開花のパターンと開花条件
最初(冬)に枯らさない方法(幼稚園年少組)
蕾付き株を咲かせる「洋ラン幼稚園 年長組」
開花株を入手して1年後に咲かせる(小学校)
2年目以降も咲かせる・作落ち対策と大株作り(中学校)
日除け
防寒

バルボフィラム・ロビー Bulbophyllum lobbii
シルホペタルム・ウェンドランディアナム Cirrhopetalum (Bulbophyllum) wendlandianum
バルボフィラム ビカラー Bulbophyllum bicolor
バルボフィラム コロリフェラム Bulb.coroliferum
バルボフィラム ファセタム  Bilbophyllum facetum


2023年版

初めに
これまでは小株が多かったので、もっと大きい株の種類を加えました。またペットボトルに移すまでに期間をおいていたので、早めに移すことにしました。
5月16日
知らないうちに
シルホペタルム・ウェンドランディアナム
が咲いていました。春咲だそうです。
冬芽を短期間に大きくしなければなりません。

バルボフィラム コロリフェラム 
Bulb. coroliferum

群生株です。透明容器に浅植えにします。

バルボフィラム ファセタム  Bulbophyllum facetum

一番大きな株です。6月末に咲いていました。花茎が短くて花は株の陰で咲いています。新芽ではなく1つ前です。もう一つの古株にも蕾があります。


バルボフィラム・ロビー

Bulbophyllum lobbii
以下はウィキペディアから転載
多年生の着生植物。根茎は太くて径0.6cmに達し、偽鱗茎は互いに3-8cmほど離れて着く。偽鱗茎は高さ3-5cm、幅2-3cm、卵形で先端に1枚の葉をつける。葉は革質で長さ25cm、幅7cmに達し、長楕円形、やや倒卵形気味。花茎は根茎の節や偽鱗茎の基部の節から生じ、長さ15cm、立ち上がって先端に花を1つだけ付ける[1]。
開花期は春から夏。花茎は長さ15cm程で、直立し、先端に単一の花をつける。花は径6-10cm、ロウ質で香りを持つ[2]。萼片と側花弁は広披針形から狭披針形で、普通は側花弁がより小さく、後方に反り返る。唇弁は短くて小さく、広い舌状で関節部で動くようになっており、微風にもよく揺れる[3]。学名は トーマス・ロブにちなむ[4]。
ミャンマーからインドネシア、フィリピンにかけて分布。低地林から山地林の樹木に着生する[1]。
洋ランとして栽培される。この属では古くより知られたものであり、ジャワからエグゼクターに見本が送られたのは1846年のことである[4]。古くから導入された系統は花全体が黄褐色単色のもので、後により変異のある系統が導入された[3]。丈夫で栽培しやすく、花持ちもいいものとされている[5]。

新芽の生長
鉢A.B

1-4
2-3
2/236.5
5-2.2x0.9C9x0.75:4.5x1.2
3/8C8.70.95(7)x1.15HC12.5(2.2)x0.95(9)x1.3H

































































2022年版

初めに
バルボフィラムは匍匐性で根が短いので、2021年に浅い皿状容器に代えて根をミズゴケで覆うようにしました。
しかし株が暴れて根が飛び出します。
そこで2022年には、新たに大きな株を始めることになりました。また新しい種類を追加しました。

シルホペタルム・ウェンドランディアナム

Cirrhopetalum (Bulbophyllum) wendlandianum
下記はウィキペディアからの転載
バルボフィラム・ウェンドランディアナム Bulbophyllum wendlandianum は、ラン科の着生植物で、洋ランとして栽培される。細長く伸びた側萼片と花弁周辺の付属物が特徴。シルフォペタラム・ウェンドランディアナム Cirrhopetalum wendlandianum の名も使われる。
特徴
バルブ(偽級茎)の間は短い匍匐茎でつながる。バルブの大きさは2-3cm、卵形でその表面は当初は葉鞘に包まれるが、後に露出する。先端に一枚つく葉は長さ10cmくらいになり、黄緑色で楕円形、先端は丸まり、基部は少しだけ葉柄のように細くなっている。
花は新芽が出るときに同時に出る。花茎はバルブの基部から出て、葉鞘をくぐり抜けるようにしてその先から伸び出し、葉よりも上に抽出し、その先端に1-3輪の花を輪生状につける。花は細長くて長さ10cmほどになる。その大部分は側萼片で、それぞれに円筒形になったものが唇弁の下で左右が融合し、平行して伸び、先端では二つに分かれ、最後は糸状になって終わる。
唇弁はごく小さい。側花弁は小さいが三角で左右に張り出し、背萼片も三角で上向きに尖る。また背萼片と側花弁の縁には扁平な毛のように突き出したフリル状の装飾物が並び、特にそれらの化被片の先端部には房のように集まる。これらの装飾物と唇弁、それに側萼片は基部に関節があってわずかな風にも震動する。
色は地がくすんだ黄色で、側花弁にはその上に紫紅色の乱れた縦縞が入り、背萼片、側花弁もやはり黄色に紫紅色の縞、周囲の装飾も紫紅色。
分布と生育環境
タイからミャンマーにかけての山地帯に分布する。雲霧林の日当たりのよい樹上に着生して生育する。


バーク植えです。根が丈夫そうだったので植え替えやペットボトルへの引っ越しをしませんでした。
ずっと動きがありませんでしたが冬芽が出てきました。
2023年5月半ばに一番大きな新芽が咲きました。
#A
#B
#C
#D



2023#4
#
#21
#4


冬芽
冬芽
冬芽
冬芽



02/020.7


0.5
1



03/082.2x0.4
1
1.2x0.6
3.3x0.75



04/16





6.7x0.73.5x0.9H


05/01





9x0.76x1.3V


05/16





10.5,バルブ2.3x0.97x2.3W, H6.8cm






























































2023年
1月
2組目をペットボトルに引っ越し
新芽有
1組目はポリポットのまま
  

2022年
5月
2組目を入手、同じ種類らしい

  


新株入手


基本の育て方-洋ラン学園の苗と衣食住の4原則
洋ランは枯れやすく咲きにくいと思われています。寒さに弱く、根が乾燥や過湿で枯れるためです。
洋ラン学園ではこれらを予防し、易しい方法の普及を目指しています。
詳しくはHP冒頭にありますが、要点は下記の通りでどの種類も同じです。入手してからこの方法に慣らしていきます。温室・ミズゴケ・バーク・農薬を使いません。
(1)苗は1年後に開花が期待できる丈夫な種類の大株を入手する。
(2) 植え方(衣)は枯れやすいミズゴケやバークを使わず、東洋蘭で使われている鹿沼土に植える。
(3)置き場所(住)は、冬以外は屋外、冬は屋内で防寒・防霜
(4)水やり(食)は高温期には雨ざらしで生長促進(害虫も駆除)

バルボフィラムは熱帯産なので、冬の寒さに遭わせないようにします。15℃以上が安全と言われています。直射日光は避け水切れさせて細い根を枯らすことの無い様にします。


生長から開花のパターンと開花の条件
シンビジウムやデンドロビウムを初めとする蘭の大半は複茎種で、主にアジアの温帯から熱帯に分布します。セッコクはdンドロビウムの一種です。
複茎種の生長と開花のパターンの基本は、毎年春に開花親株から新しい脇芽が出て、秋までに親株並みに大きく根元が太くバルブになり花芽を出して、冬に咲きます。
亜熱帯や熱帯の原産地では、乾季の終わりに咲いて脇芽が出て、雨季に伸びて根元にバルブを作ります。
日本の冬は乾季、夏は雨季に相当します。
コチョウランやバンダはアジアの主に熱帯産の単茎種です。風蘭はバンダの、名護蘭はコチョウランの一種です。
単茎蘭の生長と開花の基本パターンは、雨季に株の上から新しい葉を出し大きくなって、終わりに古い葉の間から花茎を出して咲きます。
蘭の中で最も根腐れしやすいです。
なお、パフィオペディルムは複茎種ですが、通常は新葉が出るのに時間がかかり、新芽が出始めてから2年以上たって葉の数が8枚前後になると新葉の間からシースをのぞかせて咲くという単茎種に似たパターンです。

秋に芽が出て、冬にバルブがゆっくり大きくなるようです。(2021/02/28)



バルボフィラム ビカラー

Bulbophyllum bocolor

枯れない始め方 「洋ラン幼稚園(年少組)」-鹿沼土重ね着鉢増しとペットボトル植え
ランはもともと木に着生して根は空中に伸びています。
鉢植えにすると根は酸欠や過湿と低温で腐りますが、それが最もひどいのがバンダとコチョウランです。
バーク植えは保水量が小さいので夏に乾燥して枯れやすく、2年以上たつと腐って根腐れし植え替えが必要です。
ミズゴケ植えも、夏は撥水して枯れやすく、冬は過湿で根腐れし、2年以上たつと腐って植え替えが必要です。
洋ラン学園では、鉢から抜いて、一回り広くて浅く底穴の多いポットに移して
洋ラン学園では、鉢から抜いて広口の透明容器に移して根の外側をむき出しにするため根腐れが起きません。
根腐れの心配が全然いらなくなります。

冬に育て始めてから全然変化が無かったので、鹿沼土に植え替えて適湿を保つようにしたところ、秋に2株から新芽が出てきました。
初めて育てている様子を紹介します。来年の夏までに大きくなって咲くかどうか楽しみです。
芽がなかなか大きくならないので、細くて短めの根の給水が足りないと思います。
魔法のペットボトル植えに変え、根腐れの心配なしに水やりできるようにしました。
これまでは夏芽や秋芽ばかりなので、冬春芽が出るようか期待します。2023/03/08
  


2月半ばから伸び始め、バルブが徐々に出来てきました。
冬の初めまでは生長するようです。
2021年は新芽の出が7月初めまで早まりました。また伸びがずっと速く大きくなっています。

#1#2#21

#22

#23

#3#4

#6






長さバルブ高幅葉長幅長さバルブ高幅葉長幅長さバルブ高幅葉長幅
長さバルブ高さ幅葉長幅長さバルブ高幅葉長幅根長
2019/02/15 丈16
バルブ2.5x1
葉13x2.6
丈16
バルブ2.5x1
葉13x2.6






2021

丈16
バルブ2.5x1
葉13x2.6



2021












夏芽










7/9







10.3




0.80.4

夏芽
7/20







10.25




1.50.35

植え替え
8/14







3.50.42.5



3.20.4


8/18







6.5(1.2x)0.44x0.7



9(1x)0.4


9/5







9.51.1x0.47.5x1.3V



9(1x)0.45(8x)2V

9/14







121.2x0.49.3x1.9V



111.2x0.559.5x2V

9/18







121.2x0.459x2V



121.35x0.710.5x2.2V
浅広容器
9/24







12(1.5x0.6)11.5x2.1



C13(2.5)x0.6C10.5x2.2




秋芽








秋芽






10/30

2.20.2
高2.20.2




2.20.2


























11/24

2.20.32枚1全高2.20.32枚1




0.43x0.6




12/21

緑2.6
2.2x1V緑高2.6
2.2x1V



緑高4.5
3.7x0.75半



室内
12/31

緑3.20.353.3x1.1緑高3.20.353.3x1.1



緑高5.70.45#4-5.3x0.75H




1/15

緑5.5-5.5x1.15v緑高5.5-5.5x1.15v



緑高7.2
4-6.3x0.9H




1/25シワ少し
緑5.7-4.8x1.2緑5.7-4.8x1.2



緑部高7.3地上7.80.54-内7x0.9H




2/11

高7バルブ(H1)x0.5#4-6x1.2高7バルブ(H1)x0.5#4-6x1.2



緑部高地上90.5バルブ(H1)x0.554-内8x0.9H




03/06











9.21x0.78x1V



























2021年経過
2月にペットボトル植えに変えて、出芽が年々10月、9月、7月と早まり、年々大きくなっています。
今年は花芽が着くか?
  
右から左へ3年続いて出た芽、左株21,22,23、右株4,5,6の2組、今年の芽の根元には白くて短い新根

#21

#4


#22

#5


#23

#6

2019長さバルブ高幅葉長幅長さバルブ高幅葉長幅2020長さバルブ高幅葉長幅長さバルブ高さ幅葉長幅2021長さバルブ高幅葉長幅長さバルブ高さ幅葉長幅















夏芽

夏芽















07/091x0.3
0.8x0.4














07/201.70.25
1.50.35














8/23.50.4(2.5)x0.4H3.20.4(2.5)x0.4H














8/1880.3(5.5)x0.7V9(1)(6.5)x1.5V







09/08秋芽

0.6x0.4
09/059.51.1X0.47.5x1.3V9(1)x0.45(8)x2V







09/211.5x0.4
01.5x0.5








秋芽




10/052.8(1)x0.3(2)x0.55









10/302.2x0.2
3

10/19

































11/242.2

4















12/142




12/4


6















12/19


6.3(1.5)x0.65














1/8



















1/29


C9(1.7)x0.55(7)x1.1H






2/15





2/9C7.7(1.5)x0.46x1.4






























3/6C6.50.8X0.5C5.59.21x0.7C5.5














12/17
新芽が大きくなっています。まだバルブにはなりません。


2019−20年経過
12/17
新芽が大きくなっています。まだバルブにはなりません。
 

10/30
鉢の表面に小さな緑の頭
待望の脇芽が出てきました。
根元を掘ると親株から細い匍匐茎が伸びて、先に子株ができています。
親株の葉に艶が少し出てきたようです。

8/14
全然変化がありません。
休眠のようですが、若株はやや伸びているかも知れません。
根が固くて針金のようで空中にあるので、土を被せました。
バルブが半分ほど土に隠れました。

バーク植えを鹿沼土に植え替え

1/08 鉢入手
全日本蘭協会の会員からの宿題です。
2019/08/14 ファイル作成
2019/01/08 苗入手