カトレヤ図鑑
交配種


----------3 色別主な交配種系統・親交配種----------


目次
(1)各色の代表的系統、カトレヤ全書、カラーブックス「カトレヤ」
(2)カトレヤ交配色別系統図鑑、HPカトログさんより、系統図はabiko orchid roomsさんより

------(1)各色の代表的系統------

(カトレヤ全書1982)

紫桃・桃色花系、カトレヤを代表する色、通称ラベンダー
春咲きラベンダーの代表種の親、C. J. A. CarbonLc.ボナンザLc. Bonanza(秋−冬系)の片親C. ProspectorをC. mossiaeに戻し交配。濃色花の作出が今後の課題
秋−冬咲きラベンダーはBlc.ノーマンスベイNormans BayLc.ボナンザ系の物が非常に多い。秀花Blc. Ronald hausermannやBlc. Bryce CanyonはNormans Bayの孫、この系統の交配は、濃色整形花に向かっている
パステルピンク
Lc.デエスLc. Deeseを用いた物が多い。Lc. Deese自体は白だが、交配親としてはピンク系と考えられる。
多花性は、C. PorciaやC. Portiaなどが著名。これらはもともとC. bowringianaの子で、交配代数が多くない。中大輪多花性をめざすと、草丈が大きくなる問題がある
赤−紫紅色花系
アンザックの系統とラベンダー系の改良とがある。
アンザックの系統はSlc. VallezacとPot. Naokadzuに代表され、草姿が比較的小型なことと、濃い赤色の色彩が特徴。コクシネアに強く由来し、比較的低温に強い種類も知られている
ラベンダー系の改良で現れた濃紫紅色の物はLc. Pirate Kingのように、ラベンダー系と黄色系の交配により生まれた。中にはLc. Maria Ozzellaのように黒に近い赤の物も含まれる。草姿が比較的大柄だが、大輪整形が多いのが特徴。このような交配では黄色が出現することもある。
黄色花系
花全体が全部同じ色「コンカラー」と、唇弁だけが赤色「セミイエロー」がある。
Lc. Amber GlowなどダーナLc. Dernaの系統と、Blc. FortuneなどBlc. Xanthetteの系統と考えられるものとがある。いずれもLc.ミセス メドーLc. Mrs. Medoの系統を強くひく。
(1)ダーナの系統は、黄弁・赤唇弁が多く、夏−秋咲が多い
(2)Blc. Xanthetteの系統はBlc. Memoria Helen Brownのように、極めて強健で不定期咲き傾向の物が現われている。
(3)Lc. Puget Soundなどのように、Lc.ミセス メドーの系統でなく、やや色彩が渋いが、ラベンダー系のように、大輪で整形の物が出始めている
春咲きの黄色系は皆無と言ってよいほどなので、Blc. Xanthette系の持つ不定期咲きを良い方向で伸ばすとできるかもしれない
・オレンジ系
ラビアタ系の原種にはないため、改良が難航、Lc. Dorothy Fried x Lc. MysedoLc. Waianae Sunsetで大きく進歩、Lc. Lisa Ann
Soph. coccineaからオレンジ色を引き継いだ、Pot. Fortune Tellerなど、両系統の交配Slc. George Hausermannなど、色彩がやや赤みが強い
Blc. George KingはBlc. Buttercup x C. Bob Betts、一種独特の中間色
ほとんどが秋−冬咲き、不定期傾向から春-夏咲き種へ
白色花系
いまだに純白色一色の物はほとんどない。唇弁に黄色が残りその彩り方が種類判別の手がかりになる。大きく分けると3系統がある
(1)ボーベルスの系統:C. Princess Bellsやアールなどの大輪整形が多くある
(2)Deeseデエスの系統は、Bc.独特の唇弁のフリルと欠刻が美しく、パストラルのなどがその子。パステルピンク系の花が子に出やすい宿命だが、捨てがたい味
(3)C. Marjorie Hausermannなどの中輪やや多花性で、往々にして双葉になる、2期咲き傾向があり切り花種としても可能性がある
・白・/セミアルバ系
(1)セミアルバのB. Enidの系統を強くひいた、ステファン オリバー フォーレーカーなどの冬咲きの系統
 品種が豊富、花型、色彩等の完成度が高い
(2)Lc. South Eskの血をひいた、Lc. MasterpiexceやLc. Paseantなどの夏-秋咲き系白花径には古
 品種が少なく、花型、色彩等は未完成
優秀な原種が多かったためか、交配代数が多くなく例えばLc. Persepolisは原種から数えて6代目
緑色花系
全ての洋ラン蕾が緑色、開花までに葉緑素が退色してさまざまな色が咲く。緑色系は実は白色から黄色花で、蕾の時の緑がぬけにくいものと考えることができる。従って、開花後徐々に緑色味が薄れ、黄色−白色味が強くなる
(1)黄色になるもの:Blc. Xanthette系統のBlc. EnvyやBlc. Ports of Paradiseなど
(2)白身が強くなるもの:Lc. Ann Follis系統のBlc. Greenwichなど
緑色は花色としては原始的と考えられ、原始性を残して、他の性質を改良するため困難と見られる
青色
ブルー系は最も改良が進まないもののひとつ、ブルー系同士を交配してもその子がブルー系になる率が低いためと言われている
(1)多花性の系統:C. bowringiana var. coeruleaの子であるC. ArielとC. Portiaが最も一般的な交配親
(2)大輪系:Lc. Dinardが有名、春咲き性、花型など改良の余地
・その他の花色や系統など
(1)チョコレート色C. bicolor系:でLc. Summerland GirlやC. Chocolate Drop
(2)C. bowringiana系:C. BactiaやEpc. VoilaやEpc. Lipolani Blue
(3)B. digbyana、B. nodosa系:B. nodosa系は花型が親そっくり、Bc. Star RubyやBlc.Keoweeなど
(4)Bro. sanguines系:Ctna. Keith Rathなど、C. intermediaと交配したCtna. Breathlessはクサビ系

・くさび花系
ほとんどがC.インターメディアのくさび花のアクイニーの系統、さまざまなタイプがある
(1)花弁が2色のいわゆるクサビ系は、C. Sedlescombeの系統のLc.ドクターペン、どと、Lc. Kevin Green系のLc.ジラ ワイルダーネスなど。
(2)花弁が殆ど濃色一色なのは、Lc. Excellencyの系統のLc. Red Empressなどが多い
(3)花弁が3色なのは、Lc. Colorama系統のLc. Prism Palette, C. intermediaから直接出現した物、C. Sedlescombe系統のLc. Hong Sie Chenなどさまざま
(4)C. Suavior系統のC. Bella SympsonLc. Aqui-Finnなど
(5)黄色や橙色地にくさびはまだ数が少ない
(6)Lc. Peggy Huffmann x C. guttataのLc. Galaxyは多花性品種
(7)他の花色の優秀化にをC. intermediaを交配して新しいタイプを得ようという試み
(8)C. intermedia系ではないもの、C. Penny KurodaやLc. Remo Pradaなど
2009.5.26-に作成・追加

カラーブックス(1983)

桃紅・紫紅色花系、カトレヤを代表する色、通称ラベンダー
古い品種には淡い色の物が多く、新しい系統の品種には比較的濃い色の物が主力
現在の交配種の原点は、C.ラビアタ、トリアーネ、モッシェーなどと、L.パープラータなどの原種同士の交配から始まり、7−8代交配を重ねた物が多い、
交配種の交配親の例は、Blc.ノーマンスベイLc.ボナンザ
淡い色では、白花のC.ボーベルスや、Lc.デエスなどとの交配が多い
・多輪性
ボーリンギアナ等の大型の棒状のバルブをもったものを親として改良されたものが多く、咲く時期も親に似て秋咲が多い
小型種では、オーランティアカやL.ハーポフィラや、シンナバリアなどの小輪多花性の物が親

桃赤色系
ソフロニティスのグランディフロラやコクシネアを親として改良発展させたため、Sc.,Slc.,Pot.が殆ど、新しい傾向のものにLc.やBlc.の赤花も
ソフロニティスを原点にした系統の赤花を「ソフロ系」の花と呼ぶように、紫色を全く含まない赤緋色のファルコンや赤紅色のアンザックを親とした銘花が多数作出され、現在も改良に使われている。これらは中輪が多く、低温に比較的強い物もある。
大輪の紫赤色を望むことが多いため、濃紫紅色系と黄色系との交配から、見事に大輪の濃赤紅色の花もかなり作出されている
黄色花系
花全体が全部同じ色「コンカラー」と、唇弁だけが赤色「セミイエロー」がある。性質が弱い物が多く、育ちも比較的遅いので、他の色系よりも改良が遅れている。色彩はともかく、花形の整形の作出は難しい。
黄花のドーウィアナが原点で、これにビカラーや、L.の黄花のザンシナなどの交配から、Lc.ミセス メドーや、ダーナなどが作出され、これらを親とした物が現在の黄色花の主力、春咲き種は少ない、色彩と改良の余地が大きい

白花とセミアルバ系
カトレヤのトリアーネやモッシェーの白花を原点とした、
ボーベルスを親として発展した数多くの品種があり、アールなど大輪整形の物がある。
ブラッサボラのディグビアナの地を交えたデエスを親とした、大輪整形で特に唇弁の切れ込みの細かいパストラルのような系統もある
カトレヤのロディゲシーの血をひく、ヘンリエッタ ジャフェットを親とした、多輪性のサマースターの系統もある
セミアルバ系の花は、これらの白花とは別の原種から作出されたセミアルバのエニット アルバを親として発展した、ステファン オリバー フォーレーカーなどの系統のものがある。
緑色花系
緑色系は蕾の葉緑素が開花しても残っていることになる。そのため、いつまでも残っている物、日が経つとだんだん黄緑色から黄色に変わる物や、白緑色に変わる物がある。
これらは、カトレアのグッタタ・アルバとか、グラヌロサブラサボラ・ディグビアナなどの緑色系の花の原種と、黄色系の花を交配した物で、親の違いにより、緑色の変色の速度や、色の変化の傾向が異なる。
・くさび花系
C.インターメディアのくさび花のアクイニーが原点で、それより作出されたスアビア アクイニイから発展した物がほとんど。そのうち、Lc.ドクターペンなどが有名だった。新しいLc.ジラなどには数多い良個体がある。
Lc.レモプラダ