洋ランのレシピ
洋ランの高芽取り
オンシジウムの高芽下ろし


目次
初めに
高芽取りのレシピ

1 初めに

デンドロビウムは、花芽から高芽に変わってしまうことが良くあります。一方、エピデンドラムは、花が咲き終わった花茎から高芽が出て、咲き続けます。また、コチョウランでも出ることがあります。やっかいなのはオンシジウムで、脇芽の出る処がどんどん高くなってしまうので根が植え込み材料に届かなくなり、新芽が大きくなれず、咲かなくなってしまいます。
デンドロビウムなどでは、高芽取りは繁殖の方法とされてきました。高芽を放っておいても仕方がないので、ある程度根が伸びたら取り外して、小さな鉢に植えると、苗に仕立てることができます。ただし咲くまでには年数がかかります。
オンシジウムを高芽取りしても、同じく咲くまでには年数が掛かり、咲かない鉢が増えてしまいます。そこで、高芽降ろしを考えました。

2 高芽取りのレシピ
デンドロビウムのペットボトル植え

デンドロビウムが高芽がたくさんになってしまいました。親と高芽を両手でそれぞれ掴んで、そっと引き離します。
ペットボトルを用意し、カッターナイフで適当な高さに切り、底に発泡スチロールの板、その上に太い発泡スチロールの太い角棒を芯として入れます。
発泡スチロールの芯が隠れるくらいまでミズゴケをそっと入れます。
苗を、根を発泡スチロールとミズゴケの境に挿しこむようにして並べます。
根を覆うようにミズゴケを追加します。
ペットボトルの底にはカッターナイフでV字の切れ込みを入れ、鋏でV字を切り取って穴を開けます。
 
左:デンドロビウムの高芽、根が数cmまで伸びたら、高芽取りができます。真夏は水切れに注意する必要があるのですが−−−。7月29日
右:外した高芽
 
左:ペットボトルを鉢のような高さに切り取り、底に発泡スチロールの板、その上に発泡スチロールの角棒芯をいれます。
右:ミズゴケを角棒芯の植え近くまで入れ、苗を芯の上に腰かけるように並べます。
 
左:根をミズゴケで覆います。
右:鉢底に開けた穴が見えます。

デンドロビウムの透明コップ植え

デンドロビウムの高芽を外します。
透明ポットの底に穴を開け、発泡スチロールの底板を敷き、角棒芯を置きます。
ミズゴケを芯の植え近くまで入れ、苗を芯に腰かけるように並べます。
根にミズゴケを被せます。
ぐらつかないように支柱を立て、支えます。

高芽を外した処
 
左:透明コップに入れた発泡スチロールの底板と角棒芯
右:コップの底の穴
 
左:角棒芯の植え近くまでミズゴケをそっと、隙間ができないように入れます
右:苗を入れて、ミズゴケで根を覆い、支柱を立てて支えた処

3 高芽下ろし−オンシジウムの例

脇芽は自力だけで大きくなるのではなく、親から栄養を貰っています。従って、高芽を外してしまうと、大きくなれず、次の新芽も親が小さいため大きくなれないというように、中々咲きません。そこで、高芽の位置が高すぎるようになったら、一つ前の株から切り離せば、2株になるのでそれだけ大きくなり、早く開花株の大きさになると考えられます。

2011.3.29 オンシジウムの高芽下ろし
2010.7.29 掲載開始