洋ラン学園
置き場所別の育て方と咲かせ方
周年屋外編
最低気温0℃まで(耐冷種)と-5℃まで(耐寒種)


初めに
洋ランの原種や国内産のランは言うまでもなく屋外で育ちます。
洋ラン学園では、水やりが楽で、日当たりが良くて生長が良く、冬にも室内が手狭にならないよう、できるだけ多くの種類を長期間屋外で育てようとしています。
特に零下にならない都心なら、シンビジウムは露地に地植えでも育っています。
洋ラン学園は、東京郊外の最低気温が-5℃まで下がる場所にありますが、シンビジウムとデンドロビウムは霜除けと防寒をしっかりすれば、越冬可能であることを確かめつつあります。
最低気温0℃と-5℃を目安にして、周年屋外栽培を検討します。
前者を耐冷種、後者を耐寒種と呼ぶことにします。

限界気温区分

最低0℃最低-5℃最低
0℃耐冷種
キンギアナム屋外半屋外
-5℃耐寒種
シンビジウム、デンドロビウム、春蘭、エビネ屋外準屋外

準屋外とは、厳重に防寒・霜除けをして浅い軒下で越冬、
半屋外とは-2℃程度までは深い軒下、-5℃では屋内の土間などに一時的に収容するようにしています。
小型の石斛などは、耐寒性はあるが、乾燥などに弱く弱りやすいため除外
目次
最低気温0℃の場合-耐冷種-東京都心
 キンギアナム
 大明石斛
耐寒種
 エビネ
 春蘭

最低気温-5℃の場合-耐寒種-東京郊外
 シンビジウム
 デンドロビウム・ノビレ系
耐冷種
 キンギアナム、スペシオ・キンギアナム



最低気温0℃の場合-東京都心
耐冷種の周年屋外栽培

初めに
都心ではシンビジウムは露地植えでも大丈夫です。
またキンギアナムや大明石斛が周年屋外で育てられていることもあります。



左:植え替えて充実し花が増えてきたキンギアナム 右:大明石斛の新しい脇芽(右手前の輝く葉)



2011年まで
東京の都心では、春蘭やエビネは勿論、キンギアナムや大明石斛も1年中屋外で育てられます。シンビジウムを露地植えで咲かせている人もいます。
キンギアナムと大明石斛の鉢植えを長年1年中屋外で世話しています。日当たりのよい木の根元などに置いています。
キンギアナムは咲かないという人が多いですが、肥培して大きな株になれば咲くようです。大明石斛はなかなか咲かないと言われますが、小さくなってしまった株から新芽を大きく育つようにするのに年数がかかるためのようです。



キンギアナム

経過(下から上へ)




2011年
5月3日
数株に花が咲いています。鉢いっぱいに広がってきたので、広浅鉢に鉢増しすることにしました。

左:新芽の多く出ているところは鉢の縁に沿って根が固まっているので、ばらばらにしました。
中:さつき鉢(広浅駄温鉢)7号に植えます。
右:根を広げます
  
根の隙間に、赤玉土と軽石の混合用土を入れました。緩効性の化成肥料をばらまいて、水やりしました。草丈は低いですが元気に生長しています。



4月6日 植込みの木漏れ日の中で花茎(蕾)がいくつか伸び始めました。



3月9日 例年通り屋外で越冬しましたが、新しい葉の葉先が少ししもやけになっただけで無事でした。
蕾が出始めました
 


2010年
4月28日 家の東の軒下で冬越ししたキンギアナムの新しめの株2つが花を咲かせています。

12月17日 葉がとても大きくなって、葉の間に蕾が出てきました。




2008年
11月27日 
キンギアナムは1年前の5月に株分けしました




2007年
5月19日
キンギアナムが長年植え替えせず植込みの世話でほったらかしで、窮屈そうで花も咲かないようなのでなので株分けしました。草丈は小さくなっていますが、新芽からは少し花が咲いています。



大明石斛

経過(下から上へ)



2011年
5月3日 鉢の外に根が沢山伸びているので、鉢増しすることにしました。
左:鉢から抜いたら、前の根と、新しい根が、共に多くて束になって固まって鉢の縁に付いていたのでバラバラにしました。古い用土はかなり落ちました。て間に土(赤玉土と軽石の混合)が入るようにして植えました。
右:キンギアナムと大明石斛の植え替え・鉢増し後
 




3月9日 例年通り屋外で越冬しましたが、新しい葉の葉先が少ししもやけになっただけで無事でした。


2010年

12月17日 例年通り屋外で越冬させます。




5月22日
花が咲かないので植え替え(株分けを兼ねて)をしました。抜いたら二重鉢でした。
大明石斛の株分け、こちらは分けた方で、残した方は別の株で、駄温鉢に植えました




2008年
11月27日 大明石斛は、長年植え放しのままです。



最低気温-5℃の場合-東京郊外



2014.1.16 ファイル開始、耐冷種・0℃まで・東京都心について「洋ラン合格生のノート/キンギアナム」(2010.12.18開始)から再掲