洋ラン学園
ミニバンダ
ミニバンダの始め方・育て方・咲かせ方

2012年


2013年 はじめに

バンダの仲間の小型種や、日本の風蘭との交配種は、小型でバンダよりも育てやすいです。しかし、根は、むき出しでないとすぐ根腐れするバンダに似ていて、他の洋ランよりは根腐れしやすいです。日本では風蘭は江戸時代には中空植えで根腐れの問題を解決隅でしたが、洋ランの世界では今でも根腐れに悩まされています。
洋ラン学園ではまず「透明ポリポット・根を薄着の安全植え」で寝腐れを防いできましたが、次に縦割りペットボトル芯入りミズゴケ植えの「ミニバンダバンダ・ロール」でほぼ解決しました。昨年は両方を折衷したような「逆さペットボトル・芯入り・ミズゴケ植え」で、根腐れを防ぎながら生長を良くする方法にたどりつきました。

2012-13年の経過

経過(下から)

2013年
苗リスト
アスコフィネティア・プチ・ブーケ

アスコセンダ スファンビューティ Ascda.Su-Fun Beauty

アスコセンダ・チェリー

ヨネザワアラ、Neofinetia x Rhynchostylis x Vanda ブルー・スター 鉢#1
ダーウィナラ Ascocentrum, Neofinetia, Rhynchostylis and Vanda プリティー・ガール
種類不詳
アスコセントラム・ミニアタム(正しくはガライー)
古株

10月前半 
夏以降に色々な種類の新葉や新芽が出てきます。夏の乾燥や日焼けでかなり落葉しました。
また水切れ気味で、大半の根は休眠状態です。これから日だまりで再発根させます。
ミニバンダロール(ミズゴケ・芯入り・ペットボトル植え)のヨネザワラ・ブルースターの花茎が出てきました。
アスコフィネティア・プチ・ブーケ
は元気、の伸び

 

アスコセンダ スファンビューティ Ascda.Su-Fun Beauty

 

アスコセンダ・チェリー
の先が腐る?、新葉の伸び
 


ヨネザワアラ、Neofinetia x Rhynchostylis x Vanda ブルー・スター 
鉢#1
は元気、長い根冠の伸び

   


鉢#2
は元気、の伸び、
 


   
花茎の出始め。




ダーウィナラ Ascocentrum, Neofinetia, Rhynchostylis and Vanda プリティー・ガール

  

  




種類不詳
枝根の伸びと小さな根冠の伸び
 

アスコセントラム・ミニアタム(正しくはガライー)
枝根の伸びと小さな根冠の伸び
 

古株
#1
の伸びと根冠、一部に日焼け
 


6月前半 
色々な種類の新根が出始めます。
まだ動きの無い種類もあります。
新株
原種
アスコセントラム ガライー(ミニアタムで流通)
もっとも根の目覚めが遅いようで、出てきません。葉は緑で艶があり少しずつ伸びています。


属間交配種
アスコセンダ チェリー
葉が伸び、太くて緑の根からようやく枝根が出て赤い根冠になり、前からある根は長めの根冠です。
  

ス・ファン・ビューティー
葉の伸び、根はまだ不活発です。


アスコフィネティア(アスコセントラムとネオフィネティア(風蘭)) プチ・ブーケ
葉が伸び、長い根の先の根冠、根元の根冠と新しい気根が出ています。
  


ヨネザワラ、Neofinetia x Rhynchostylis x Vanda ブルー・スター 鉢#1
脇芽が伸びています。
   
根が方々で伸び、白や赤や透明な根冠が伸びています。
  

鉢#2
ミズゴケ・鉢植えで長くおいたため、かなり根腐れしてしまいました。葉は少しずつ伸び、気根が出始めました。

 

ダーウィナラ Ascocentrum, Neofinetia, Rhynchostylis and Vanda プリティー・ガール
中:茎の基を側面から見た処、厚くなっています。右:新葉と、根元も桃色の根冠
  
中ほどと先の黄緑色の根冠、 中:根元の桃色の右下隅の緑の根冠、右:長い根の先の桃色の根冠
  

種名不詳
表面の短気根に根冠。内部の緑の根の所々に赤い根冠
  
根元には気根が出始め
  

古株
#1
群生のどの株も葉が元気に伸びています。親株#1の根元の枝根の緑と桃色の根冠。株#2(右)と#5(左)の根元の気根と下に伸びる根の赤い根冠。同様の気根と下に伸びる根の根冠
   
#3
上と同様。右:表面に伸びた太い気根の長い根冠
  
枝分かれした根。短い根が親株・子株から方々に沢山伸びています。
  

#7
株ごとの新葉の伸びと、根元の新しい気根の根冠。株#2の根元に根冠がいくつか見えます。比と株は冷害か?葉が茶枯れ。
   

#8
表面の気根に長い根冠
   
方々に、群生の各株の根の根冠が見えます。
   

#9
新葉が伸びています。基には気根、内部には枝根の根冠が長く伸び。
  
緑色で長く伸びた古根は休眠中。




#11-1
寒さに弱いのか芯の葉が枯れていますが、表面の気根が伸びています。
  


#11-2
芯の葉は枯れ。表面に気根。内部にも黄橙の根冠が始まり。
   


#17 Garayiか
葉は伸びていますが、根は緑で長いもののほぼ休眠中です。上の方に赤い枝根が出始めました。
   




3月前半 
最低温度20℃の洋ラン天国で、根冠が再生、新芽や新葉
元気な種類は根冠が出たり、気根が出たり、新芽が出たりしています。アスコセントラム・ガライー(通称ミニマ)だけが休眠中です。

2月 ペットボトルの長さ
苗によって、乾きの良しあしがあり、乾きの悪いものは根腐れ気味です。
そこで、「根が元気でないものなど、緑の元気な根の長さに合わせて、ペットボトルの長さを縮める」ことにしました。

1月後半、ヨネザワアラ、ブルースターの開花株を入手しました。ミズゴケで陶器鉢に入れられています。
長く伸びた根の先端の根冠

左:発泡スチロール棒の芯入り(鹿沼土植えを抜いた例)  右:透明ポリポットミズゴケ植え
 

縦割りペットボトル・芯入り・「ミニバンダ・ロール」
 

逆さ・長尺ペットボトル・芯入り「ミニバンダ・ロール」
 


2012年

まえがき
ミニからミディーまでの開花株などを6月末に入手して育ててみました。
ミニ・バンダ・ロール(ペットボトル・芯入り・ミズゴケ植え)を主体に育てています。
今年は、「根を片むき出し(窓際)に」の改良をしました。

苗リスト
原種
アスコセントラム ミニアタム
アスコセントラム ミニアタム (yorantaroさんによればガライーgarayi、夏咲)
Ascocentrum garayi E.A.Christenson 1992、Thailand, Cambodia and Vietnam
Asctm. garayi is a compact to medium-sized monopodial plant that has stout, erect stems that are 15-25 cm or so tall. The stems are covered at the base by persistent, overlapping leaf-bases. Mature plants produce new growths from the base so that multi-growth specimen plants will eventually develop. At the apex of the erect stems are several pairs of two ranked, strap-shaped leaves that are cleft or two-toothed at the apex. Its mid-green, thickened, very rigid leaves are 5-25 cm long and 1-1.4 cm broad and are usually spotted with red-purple on the upper surface. Asctm. garayi on the other hand, flowers in spring and is distributed from Laos, Vietnam and Thailand. In winter, a drier rest period with a minimum of 12 oC is important to help initiate flowering in late spring. .


Javanese Asctm. miniatum (Lindl.) Schltr. ではない


属間交配種
アスコフィネティア(アスコセントラムとネオフィネティア(風蘭)) プチ・ブーケ

アスコセンダ(アスコセントラムとバンダ) チェリー

アスコセンダ ス・ファン・ビューティー

ヨネザワラ、Neofinetia x Rhynchostylis x Vanda ブルー・スター

ダーウィナラ Ascocentrum, Neofinetia, Rhynchostylis and Vanda プリティー・ガール


経過一覧表
始めた時の葉と根の状態、その後の変化(新葉、新根、新芽を含む)

アスコセントラムアスコフィネティアアスコセンダ
ヨネザワアラダーウィナラ

ミニアタムプチ・ブーケチェリース・ファン・ビューティーブルー・スタープリティー・ガール
初め2012.6
葉の枚数・長さ
10枚
16、11cm
8枚
10.5,13cm
7枚
17cm
7枚
19cm、#7,2.5cm
12
16.5cm
8枚
15cm
花終り苗
開始
7月初め
ポリポット・鹿沼土に植替え






植替え
8月11新葉#11,9cm葉伸び8枚・新葉1cm#7,5.5cm13新葉6.5cm9枚、新葉6cm新葉始まり
9月、根の検査
ペットボトル。ミズゴケに植替え
新葉#12,1.5cm
根腐れ、新根2本
新葉#9,3.5cm
上3本緑
根腐れ、カビ
気根4.5cm
新葉#8,3cm
基枝長多い
新葉#14,5.5cm
新芽#2,4.5cm、葉3枚3cm
緑5本枝多い
9枚11,10cm+新葉4cm
新芽#2,1.5cm
短枝数本縁根は緑
植替え
新芽始まり
10月 葉#12,2cm少し伸び
根冠あり
新葉#9,4.5cm7枚(下葉1枚枯れ)新葉#8,7cm7枚,13,3.3cm14枚,9,7.5cm
4.5cm
10枚,9,5.5cm
新芽伸び止まり
新葉続き
11月初め、根の検査
低温期の衣替え
根を窓際に、上の覆い除く
葉:11枚(下葉1枚枯れ)、10.5,2.5cm
根:長2-4cm,太2-4mm、3本
根冠2-4mm、2本
葉:7枚(下葉1枚枯れ)13.5,6cm
根:長6-4cm,太4-3mm、5本
根冠2mm、1本
葉:7枚13,7cm
根:長12-3cm,太5-4mm、6本
根冠1.2cm、1本
葉:8枚13,5cm
根:長6-3cm,太4-2mm、5本、乾燥気味
根冠なし
葉:親15枚9,5.5cm、
5cm葉#3,4cm
根:長8-4cm,太3mm、6本、根冠2mm、1本
気根1.5-0.5cm、2本、根冠0.8-0.3mm2本
葉:親10枚10.5,7cm
4枚下2枚枯れ2,1cm
根:長11-4cm,太3mm、5本
根冠1cm、2本
根を窓際に
根冠一部あり

















































経過(下から)

1月後半
ダーウィナラ プレティー・ガール
一番元気でしたが、期待にたがわず、冬芽が出てきました。赤みを帯びていて、花芽ではないかと思われます。

1月前半
室温が高いため、元気です。乾きすぎて露出ディている根が弱ったので、ミズゴケを足して覆いました。
室内に入れてから最低温度を15℃に保った結果、葉の伸びなどの生長を再開しています。ヨネザワアラとダーウィナラが一番元気のようです。
「根を窓際に」「上に被せたミズゴケを除く」など、低温期に対応
アスコセントラム ガライー
根冠は元気が無くなってきました。葉はまだ少し伸びているようです。


12月前半
ヨネザワラ ブルー・スター
冬芽が出てきました。

ダーウィナラ プレティー・ガール
一番元気でしたが、期待にたがわず、冬芽が出てきました。赤みを帯びていて、花芽ではないかと思われます。


11月後半
ミニ・バンダ・ロールに植え替えた結果、ほぼどの苗にも根冠があり、元気になってきたようです。
「根を窓際に」「上に被せたミズゴケを除く」など、低温期に対応
アスコセントラム ミニアタム
根冠は元気が無くなってきました。葉はまだ少し伸びているようです。


アスコフィネティア プチブーケ
根はほぼ緑色ですが、根冠はほぼ無くなっており、表面を伸びた新しい根のみ残っています。
   

アスコセンダ チェリー
根冠は無くなりました。新しい気根をボトル内に入れたもののみ元気です。
  

アスコセンダ スー・ファン・ビューティー
根は緑白色を保っていますが元気はありません。下葉が紅葉し始めたのは吸水が減っているためでしょうか。
   

ヨネザワラ ブルー・スター
新しい気根の先の緑色や赤みの根冠は元気です。他の根も元気で先が伸びているようです。
  

ダーウィナラ プレティー・ガール
根冠は長く伸びた先の赤みのだけは元気ですが色が薄くなってきました。他の根も先端以外は元気を保っています。
  

アスコフィネティア 古株
古芽の根は根冠がなくなっていますが、先が新しく伸びている根は元気です。新葉や新芽が出ている物もあります。


11月初め
ミニ・バンダ・ロールに植え替えた結果、ほぼどの苗にも根冠があり、元気になってきたようです。
「根を窓際に」「上に被せたミズゴケを除く」など、低温期に対応
アスコセントラム ミニアタム
葉には艶、伸び
表面近くの新根とその枝は緑や赤みの根冠
  

アスコフィネティア プチブーケ
基近くから表面に伸びた新根には赤い根冠
 

アスコセンダ チェリー
気根が長く伸びて先には根冠、曲げて中に入れ「窓際」に。下には緑色の根も「窓際」
 

アスコセンダ スー・ファン・ビューティー
上の方に元気な根  表面近くでもミズゴケに包まれて根腐れしている部分   ミズゴケを除いて根を片むき出しに
   

ヨネザワラ ブルー・スター
基近くに新根の気根が3本伸びて先に緑色や赤みの根冠
  

ダーウィナラ プレティー・ガール
緑色の根が長く伸び、先に赤みの根冠、表面付近でもミズゴケに覆われていて根腐れした根もある
  

古株
白花鉢#1
表面や内部の根冠は元気、葉も伸び
  
鉢#3     #7     #8     
   
#9   #9   #10
  
鉢3P 同
 
鉢#11-1 #11-2 同
  
#17
 


9月末
ミニバンダ・ロールに植替え
透明ポリポット芯入り鹿沼土植えでは、高温期には鉢の表面から縁に回った根は元気に伸びて緑色で、鉢の中でも伸びて白い根ができます。
風蘭との交配で小型のアスコフィネティア、ヨネザワアラ、ダーウィナラは根が細くて元気によく伸びます。
しかし、古くて葉著の中心近くの根は根腐れ気味になります。特にミディー原種のアスコセントラムとその大型であるバンダとの交配種アスコセンダは根が太くやや弱いようです。
そこで、やはり、ミニ・バンダ・ロールに植え替えました。
ミズゴケが多く、高温期のため上の根が乾かないよう上に多く被せた
アスコセントラム ミニアタム
葉には艶、伸び
根腐れが多い、気根の先はナメクジの食害
  

アスコフィネティア プチブーケ
上半分はほぼ健康で緑色、先は根腐れ気味、中も新しい根はほぼ健康
 

アスコセンダ チェリー
「窓際」に伸びた根は緑で元気、古い根は寝腐れ、新根も途中で根腐れあり。気根が長く伸びて先には根冠、曲げて中に入れ「窓際」に。下には緑色の根も「窓際」
  

アスコセンダ スー・ファン・ビューティー
上の方に元気な根 中は根腐れ気味
   

ヨネザワラ ブルー・スター
窓際に伸びた根は元気で緑色。中にも高温期には元気な根が伸びる、古い根は根腐れ気味。
 
             右:脇芽が出て新根
 

 

ダーウィナラ プレティー・ガール
表面から鉢の「窓際」に入った根は元気に伸びる。気根は元気、内部は根腐れ気味
 
気根が長く伸びて緑色の根冠、中に入れる、他にも元気な長い根
 

白花古株 鉢#1
、透明軟質ポリポット・芯入り・鹿沼土植えから。逆さペットボトル植えへの植替え
群生株、新根は白緑で元気、内側の古根はやや根腐れ気味 逆さペットボトルに芯を入れ、根を被せる ミズゴケを入れるの
  
黄花の開花


7月初め
鉢や植え込み材料がばらばらで世話がしにくいので、統一した植え方に植替え
透明軟質ポリポット、芯入り、鹿沼土に植替え
アスコセントラム ミニアタム
全体にやや根腐れ気味、底近くは根を鉢の縁に付ける「窓際」
  

アスコフィネティア プチブーケ
中心の古いミズゴケを取り除く、気根と外側のバークの部分の根は元気
 

 

アスコセンダ チェリー
気根の白い根、根冠あり。内部の根は枯れ気味
  

アスコセンダ スー・ファン・ビューティー
元気な根は上の方のみ
 

ヨネザワラ ブルー・スター
古いミズゴケの名鉢が残っているので取り除く   気根や根鉢ン\の外の根は元気、内部の根は根腐れ気味
 
気根を鉢内に入れる
 

 

ダーウィナラ プレティー・ガール
ミズゴケの根鉢を取り除く、根鉢の外のあたら日稲は元気。名鉢の中などの古い根は根腐れ気味
 
気根などを中に入れる
 

ヨネザワアラ/ブルー・スター
古苗
凍傷で地上部は壊滅的ですが、ミニ・バンダ・ロールの根は元気です。


6月末
苗入手
いずれも、バスケットではなく普通の鉢植えです。しかし、鉢は色々、植え込み材料もバークとミズゴケがあって、一緒に管理するのには向いていません。
また抜いて見ると、空気中の根以外は、大抵が古くなるほど根腐れ気味です。

アスコセントラム ミニアタム 透明ポリポット・発酵バーク植え、やや腐り気味
  

アスコフィネティア プチブーケ
プラスチック鉢 中はポリポットで二重鉢、バーク植え、中心はミズゴケが残り、古い根は腐り気味
2012年7月
  


アスコセンダ チェリー
陶器鉢の中はビニールポットで二重鉢 バーク植えで根がはみ出し、ミズゴケで覆い
 


アスコセンダ スー・ファン・ビューティー
陶器鉢、中は黒ビニールポットで二重鉢、バーク植え 根は乾燥で枯れ気味
2012年8月
  


ヨネザワラ ブルー・スター
陶器鉢 ミズゴケ植え 高植えで 気中根は乾燥して枯れ気味
2012年7月
  





ダーウィナラ プレティー・ガール
陶器鉢 ミズゴケ植え
2012年7月
  
2012年↑