ミニカトレアの育て方と咲かせ方

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5 段階別開花記録−ミニカトレアの咲かせ方

これまでの栽培法は、温室で、枯らさないように育てる方法が基本になっています。根腐れを起こさないことを優先して、小さめの鉢に植えて、水やりを控えめに、乾かし気味に世話するため、枯れることは防げるかもしれませんが、往々にして年々小さくなって咲かないということになりがちです。
枯れない育て方から咲かせる育て方へ@株を大きく育てる
ここで提案している標準の植え方で根腐れを予防し、脇芽がぐんぐん生長し根腐れの恐れの少ない夏にたっぷり水やりして、脇芽を元の株並みかそれ以上に大きくできれば、これまでの方法に比べてずっと良く咲くようになります。
Aもっとも咲きやすいのは不定期咲き
咲きやすい種類は、季節により分けられ、不定期咲、秋・冬咲き、春咲きの順のようです。1年の大半の世話には差がないのですが、ここでも、この順に分けて紹介します。
B低温の開花期の水切れ防止と保温
C季節のほかに、一部の種、ワルケリアナ系などでは、いわば花芽と葉芽の違いがあるようです。早春に出た芽が夏までに伸びて蕾を付けるのが花芽、花後に出た芽は葉芽で充実したバルブを作ります。大小のバルブが一つづつ1年に交互に並ぶということです。
11.9 Cを加えて箇条書きに


不定期咲

不定期咲と言うのは、新しい脇芽が生長して十分大きくなると、季節にかかわらず開花する種類です。例えば春に開花株を入手して、次の脇芽が付いていると、それが大きくなって夏以降に再び咲くことがあり、初めての人でも二番花を楽しむことができます。います。
ミディーカトレヤでは次の種類などがあります。
チェリー・ソング桃()20cm、Pクリエーション桃濃条、Scフェアリー・ラン黄()盛、ヒロシマ・メロディー青、Pスィートシュガー黄赤(不定期)盛
またミニカトレヤでは次のような種類があります。
Scビューフォート朱(不5)Pメモリアル・ゴールド黄(不定期,晩秋ー春)、Lcミニ・パープル桃-濃い紫紅(不定期)
不定期咲の中でも、ミニ・パープルやスイート・シュガーは生長が旺盛で、脇芽も蕾も出やすいです。それに対して、フェアリーランドやチェリー・ソングの方は、株が細く、生長力がやや弱く脇芽が小さめで花つきがやや劣るようです。


(1) 開花株を楽しむ(小学校)
園芸店には、ほぼ1年中、色とりどりの花の咲いた色々な大きさの株が売られています。
「初めて」の項に書いてあるように世話をします。
開花株は、室内で、直射日光を避け、余り高温にならない場所に置きます。植え込み材料が半分くらい乾いたら次の水やりをします。花は2週間くらいは咲いています。
残念ながら、咲いた後は枯れてしまうと言う人が多いようです。
枯れなくても、ぎりぎりで花が咲いた小さな株が小さな鉢に植えられている場合に、慣れないと根腐れしないようにと1年中乾き気味の世話をしていると、次の開花に必要な脇芽が出ないか、元の株より年々小さくなって、花が咲きません。
初めの内は、大きな株で、脇芽のある株を入手すると、次の開花が望めます。

(2) 二番花・年内に開花(入門、中学)
春暖かくなってからなるべく大きな開花株で脇芽のあるものを入手します。種類にもよりますが、夏に向かってぐんぐん大きくなり、元の株と同じくらいの大きさになれば、秋から冬にかけて花が咲きます。
そのためには、夏に十分水やりをする必要があります。透明ポットに鉢換えして、乾きを確かめながらやると、根腐れになりにくいので、安心して水やりができます。
大きい脇芽と、その横に小さい脇芽が付いていたり、株が枝分かれしていて脇芽がもうひとつあり既に次の蕾が出かかっているような株も有ります。
親株が余り大きくなくて、脇芽が元よりも小さめだと、そのうち咲かなくなってしまいます。夏の水やりが不足して、生長が不十分の場合も同じです。
慣れないうちは植え替えすると生長が鈍って咲きません。
ソフロカトレヤ フェアリーランド
花が終わったので植え替えました。もう大きな脇芽が伸びています。またさらに小さい脇芽もあります。
 


2010年11月8日 脇芽がいくつか出て小さいのにシースが出ています。
 
左:左と右端の葉の元 右:中央のほとんどバルブになっていない株から


ポチナラ スィート・シュガー Pot. Sweet Sugar
2007年8月末に開花株を入手したら、12月末に二番花が咲きました。不定期咲を買って良かったです。

ポチナラ メモリアル・ゴールド'キャナリー' 
花の終わった株の元に新しい脇芽が伸びています。

(3)翌年以降の開花
不定期咲きの種類は、脇芽の出方も一般に不定期に近いです。秋以降に出た芽は翌年に咲きますが、他の種類に比べて、脇芽の出方も花の咲き方も良いようです。
ミニ・パープル
ミニカトレヤの中では最も生産量が多いと言われ、園芸店でも最も多く見かけ、手に入れやすい種類の一つです。不定期咲きなのでいつでも見られ、花色が色々です。
2009年10月29日 花が終わりかけの株を買いました。バルブの長さは7.5cm、葉の長さは11cmです。
2010年
1-2月 芽1.5cm、3/7 4cm植え替え、6/25バルブ11cm
10月16日 知らないうちに蕾が出ていて、どんどん大きくなって咲きました。紫紅
 シースなしに蕾が出る(プミラの性質)、葉のない小さなバルブに咲く(ワルケリアーナの性質)yorantaroさんより


開花幼苗を大きく育てる
2009年1月に花つきでも小さい株を入手しました。新芽は親を超えますが、まだ体力がないためか1年に1芽しか出ません。
株#1、当初は6本立ち、重量17gのミニ苗、開花株でバルブ5cm葉7cm程度
7月28日 夏芽新芽3cm、8月13日4cm、10月2日11cm、11月8日13cm、葉長7.5cm、23日が出ましたが枯れてしまいました。
2010年
花の咲かない苗を、鹿沼土に植えてありましたが乾き気味なので、秋になって大きめの鉢にバーク植えで鉢増しし、水やりの頻度を増やしました。バルブが大きくなったら、秋が深まって突然蕾が出てきました。
7月10日新芽が出始め、8月14日3cm余り、29日5cm近く、10月18日11cm余り、11月8日約14cm、バルブ7x1.1cm、葉長7.5cmは2cm余り
 
左:伸びて太り始めたバルブの先に蕾が出てきました
右:同じ世話をしている株ですが、やや生長が悪く蕾が出ません。
11月半ば、水やりをしてから長く留守にしていて、10日やれなかったら、蕾が枯れてしまいました。水切れの害です。

チェリー・ソング・アルバ

2009年春 開花株を入手、草丈23cm、バルブ3本、細いです。重量52.5g
7月28日 新芽高さ17.5cm、葉長7.5cm、8月13日 同20cm,11cm
2010年
生育不良なので、鉢増ししたら咲きました。冬芽でなく夏芽が咲きました。
新芽からの開花
2月9日 冬新芽2cm、3月7日、5cm、4月21日14.5cm
植え替えて、水やりを増やしました。
7月10日 夏新芽が出て0.5cmです。 7/18 2cm, 7/25 3.5cm, 8/5 6cm, 8/14 10.5cm, 8/29 15cm
9月11日 植え替えました。苗の草丈、重さは以前は3株立ち23cm,52.5gでしたが、今回は6株立ちで74gに増えています。蕾らしいものが出ています。
10月18日 草丈は18cmで、葉長9cm、バルブとは言えない位細く約0.6cmですが、蕾が3cmになりました。
10月21日 開花




冬咲き

不定期咲以外の多くの種類は、脇芽が出ても、翌年にしか咲きません。秋までに元の株と同じ位に大きくなると、カトレヤ特有の、シースが出てきます。
冬越しして春に再び元気になるようなら花が咲きます。
夏の水やりが不足したり、慣れないうちは植え替えすると生長が鈍って咲きません。
元株が小さいと、脇芽が大きくなれずに咲かないことが多いです。
また脇芽の生長が十分でないと、その脇芽から出る次の脇芽はさらに小さくなり、咲かなくなってしまいます。
冬咲きと言うのは、シンビジウムヤデンドロビウムと同じように、春に脇芽が出て秋までに大きくなって充実し、シースや蕾が出てきて、冬に咲く種類です。花が遅くなる以外は秋咲と同様です。
大型種では、寒くなると咲きにくいため、秋咲よりも冬咲きの方が咲かせにくいですが、ミニカトレアでは、冬でもそれほど咲きにくくならないようで、花が咲くまでの期間にゆとりがある分だけ、却って秋咲よりも咲きやすいようです。
ミディーカトレヤには以下のような種類があります。
キャンディー・タフト薄桃、チェリー・ビー(-春、夏)、エステラ・ジュエル鮮紫紅多(春)、Slcジェントル・プリンス盛、Slcヘーゼルボイド楔、ジュエルボックス濃朱紅ミディ冬?、マイカイ桃紫点()25cm強、サンライズ・ドール
またミニカトレヤもあります。
ルビー・エース20cm紫紅?、ハワイアン・スプラッシュ 'レア'
川野教室「洋ラン栽培教室」*によれば
Sc.Beaufort(ビューフォート)(黄色)、Pot.LittleToshie(リトル・トシエ)(黄色)、Epic.DonHaerman(ドン・ハーマン)(黄色)、Blc.OrangeTreat(オレンジトリート)(オレンジ)

(1)開花株を楽しむ
(2)脇芽付き株の二番花を楽しむ(入門・中学)

どちらも不定期咲の場合と同じです。元気のある開花株を入手して、暖かくなってから十分水やりして脇芽を育てると、秋以降にシースが出てきて花が咲きます。
脇芽の生長やシースの出方が遅すぎると咲きそこないます。
チェリー・ビー’イエローストーン’
2009年1月末 開花株を2鉢入手しました。#2高さ20cm、バルブ8本最大7.5x1.1cm、葉14x4.2cm、重量67g
 
左:脇芽からシースが出てきました。右端に次の脇芽も見えます。
12月 右:2番目が咲き、三番目の蕾が大きくなっています。
2009年12月25日 再びシースが出ましたが、蕾が大きくなるに至らず、咲きませんでした。
株#2の経過
2010年6月25日 匍匐茎の二股の一方から新芽がでて6cmになっています。7月10日 新芽の草丈9cm、二股のもう一つから新芽がでて2.5cmになりました。
7/18 10, 4cm, 7/27 10, 7.5cm, 8/29 11,10cm、先に芽の出た方からさらに芽が出ました 2.5cm
9月11日 生長が悪いので、鹿沼土に対して肥料が足りないためと考え、鹿沼土植えからバーク植えにし鉢も少し大きく9cm余りの深鉢に鉢増ししました。苗の重量は80gに増えていました。
10月18日 草丈17,葉11,シース4cmと、草丈11,葉8,シース2cmの二つのシースが出ていました。後から出た新芽は双葉になって長さ11.5cm。
11月18日 草丈18、バルブ5x0.8,葉10,シース4cmと、草丈11,バルブ4x0.7,葉8,シース2.7cmに、それぞれ伸びています。透かしてみると黄色みを帯びたシースの中に蕾があります。

その後シースが枯れてしまいました。
12月3日、後の新芽が、草丈12cm、バルブ4x0.7cm、葉長10cm、シース3cmになりました。材料を変えて秋に植え替えしたり、鹿沼土に対して肥料が不十分だったためと思われます。

(3)新しい脇芽が咲く(初級・高校)

過湿になりにくい標準の植え方で、普通よりもやや大きめの透明ポットに鉢増しし、特に夏に水やりをたっぷりして、新しい脇芽を充実させてやります。するとシースが出るだけでなく、厚みを増して、中に蕾が生長し、花が咲きます。
ブラソカトレヤ マイカイ’マユミ’
細い茎に細い単葉か双葉で、芽ぶきが多く藪のようになります。
2009年初めに開花株を3株入手しました。最大は草丈26cm、8本立て、重量128g。4月植え替え。
7月28日 新芽は12,12,11,9cm。8月13日、18,17.5,16,14cm、
2010年
シース・蕾を着ける
秋に出るのはシースで、冬に近付くとシースが伸びずにむき出しの蕾のようになるようです。
7月2日、昨年花が着かなかったのは、鉢が小さくて生育不良だったためではないかと考えて、植え替え、鉢緩め、鉢径12cm
7月18日 株#1、今年の春新芽が12cm2本、10,8cm2本
8月13日 18.5cm、16cm3本
9月2日 草丈22,20cm、シースが出ました。
10月24日 草丈18,16,12cm
11月25日 むき出しにみえるが出てきました。シースはあるのですが緑色で、短く蕾の横に付いているだけです。株の高さ21cm、バルブ7x0.6cm、葉が14x1.8cm2枚です。秋にシースが出て、蕾がすぐに大きくなる種類は、このようになるようです。
12月3日 花茎の長さは約1.5cm、

中央上寄りに双葉の間から蕾が見えます、12月3日

ポチナラ ルビー・エース Pot. Ruby Ace 冬咲き
Ruby Ace 'Abe' (Lc. Mini Purple x Pot. Waianae Comet)
2009年9月に開花株を入手しました。
シース・蕾を着ける
透明ポット10.5cmに鉢増し
10月24日 24cm、葉16cm、シースが出てすでに6cm、親株に近い大きさになっています。
11月8日 シースは伸びませんが、中にが約1cmになっています。下旬根元から秋新芽が出てきました。0.8cm

(4)未開花株の開花(中級・大学)
ソフロレリアカトレヤ サンライズ・ドール 'アエカ・ビーナス' Slc. Sunrise Doll 'Aeka Venus'
慣れてきて、園芸店にはないような種類がほしくなると、生産者から直接購入したりするようになります。
幼苗を入手し、年々脇芽が大きくなると共に鉢も大きくして、根腐れ防止の植え方にして、水を多くしたら、ぐんぐん大きくなって咲きました。
 
6cmの素焼き鉢にミズゴケで植えられたミニカトレヤ  一部を少し大きな7.5cmの透明ポットにミズゴケ植え

 
バーク植えで大きくなって9cmポットに芯入りで植えられている苗、大きな脇芽のバルブが太くなりシースが出ました。
下のような花が1輪咲きます

見本として蘭爛HPから転載

ソフロレリオカトレヤ カガリビ・ドーン Slc. Kagaribi Dawn
Slc. Kagaribi Dawn = Lc. Kagaribi x Slc. Tropic Dawn (1987) Registered by Sagami's
                              ┌ C. intermedia
                     ┌ Lc. Amelia ┤
           ┌ Lc. Kagaribi ┤ 1898     └ L. cinnabarina
Slc. Kagaribi Dawn ┤ 1975     │
1987         │         └ L. cinnabarina
           └ Slc. Tropic Dawn
                     1965
Lc. Tropic Dawn = Slc. Canzac x Slc. Anzac (1965) Registered by B.
花径 9 cm、のミディカトレヤ。
濃赤色で、特にペタル、リップは角度によって黒赤色に見える。


カトレヤ ワルケリンター
冬咲きとされています。春芽でなく、夏-秋芽が花芽のようです。
2009年3月 開花株を入手しました。草丈21cm、バルブ5本、重量52.5g
蕾を着ける
7月4日 春芽新芽13cm葉2枚、28日16cm葉長11cm、
11月8日 秋芽新芽1.5cm、23日2.3cm、12月18日8cm、25日10cm、1月3日13cm、2月9日18.5cm、が2個付きました。3月7日、18.5cm、蕾は枯れてしまいました。
2010年
4月21日 春芽新芽1.5cm、6月25日14cm双葉、7月10日、バルブ8x1cm、葉11.5cmx3.6cm
7月18日 夏芽新芽1cm、27日2.5cm、日焼けで古株の葉が枯れました。8月5日4.5cm、14日8.5cm、10月18日長さ13.5cm葉長8cm、11月7日長さ15cm、バルブ7.5cm幅1cm
新芽の元の気根が元から無くなっています。ナメクジの害かも知れません。生長を阻害し花を咲かせないほどの害がありそうです。


秋咲き

秋咲きと言うのは、晩冬から春に新しい脇芽が生長して十分大きくなると、秋に開花する種類です。やや生長期間が足りなくなりやすく、特に冬から春に温度不足で新芽の出たり生長開始が遅れると咲きそこないます。
ミニカトレヤでは次の種類などがあります。
Pフリー・スピリット(四季)、Lcラブ・ノット桃(冬-春)強
川野教室「洋ラン栽培教室」*によれば
(ミニ・ミディ)
Lc.MiniPurple(ミニ・パープル)(ブルー)
C.Sanyo Success(サンヨーサクセス)(ラベンダーピンク)

(1)開花株を楽しむ
(2)脇芽付き株の二番花を楽しむ(入門・中学)
(3)親株の名残花・翌年に開花(初級、高校)
(4)毎年開花(中級、大学)
不定期・冬咲きの場合と同じです。

Pot.フリー・スピリット’Carmela'
2010年3月1日 開花株を買いました。四季咲きとも言われています。高さ20cm、バルブ6本、最大7x1.1cm、葉13x2.6cm、二股に分かれています。
四季咲きと言われるのは、以下のように夏芽と冬芽が出るためのようです。
6月25日 二つの新芽が2cmになりました。7月10日、3cm
7月26日 一つ目は5.5cm、二つ目は4cmに伸びました。
8月5日 7,5cm、14日、9,7cm、一方は双葉になりました、29日 10cmと8.5cmに伸びました。
10月24日 小さい単葉の方は高さ10.5cm、葉の長さ7cm、シース4cm

まだバルブは短いのに緑の長いシースができています
11月8日 バルブ4.5x1cm
12月3日 バルブ5.5x1.1cm、両方の脇芽の根元から新芽が出てきました。

Lcラブ・ノット桃(冬-春)強 Lc. Love Knot  (L. sincorana× C. walkeriana)
ミニカトレヤではミニパープルに次いで名が通っています。ミニ・パープルの淡色と良く似た色合いで、それよりは大株が出回ることが多いです。
夏咲きとされることもあり、夏咲きの項に書いたwalkeriana系夏咲きと同じ管理をするのが良いかも知れません。初秋の新芽が花芽なら晩秋から冬に咲くということでしょう。


ホーカン・ビューティー、
楔、秋?
2009年9月 開花株を入手しました。ポリポットにミズゴケ植えです。
2010年1/3 17 2/9変わらず
11月8日 夏新芽草丈9.5cm、葉5cm、古い芽でなく小さな新しい芽にシースが出て2.5cmになっていました。




春咲き

春咲きと言うのは、春に開花後に新しい脇芽が出て秋までに大きくなって充実し、冬は休眠して春に咲く種類です。
冬の休眠の間、蕾を枯らさないようにしなくてはなりません。
ミディーカトレヤには以下のような種類があります。
シーブリーズ淡青(初夏)、ハーバー・ライト淡黄
下記の種類はミニカトレヤまたはミディーとされています。
ロホ朱赤・赤紅多
川野教室「洋ラン栽培教室」*によれば
(ミニ・ミディ) 
Soph.Arizona(アリゾナ)(赤色)、Slc.HazelBoyd(ハーゼルボイド)(赤〜オレンジ)、Otara.JaneFumiye(ジェーン・フミエ)(ラベンダー)
【原種】C.aurantiaca(オウランティアカ)、C.intermedia(インターメディア)、B.digbyana(ディグビヤナ)

ロホ
Lc. Rojo = C. aurantiaca x L. milleri (1965) Registered by Rod McLellan Co.
朱赤・赤紅多(カラーブックス、p.17)
2009年9月 開花株を入手しました。春咲きとされています。草丈は葉を伸ばして14,13cmとなっています。
2010年
シース・蕾を着ける
透明ポット9cmに鉢増し
6月25日 新芽が出始めました。緩効性肥料を置き肥
10月18日 草丈16cm葉は10cmと、13cm、8.5cmの2頭立てになり、それぞれからシースが出て4.5cm、2cmです。
11月8日、バルブの長さは6.5cm、シースは5.5cmと3cmへと伸びました。大きい方は黄色くなりました。

左植えと右端にシースが見えます


Lc.Rojo x L.pumila | レリオカトレア ロホ x レリア プミラ
ロホはオーランティカとミレリの交配
片親のロホに似て春咲きとされています。
2009年9月 開花株を購入しました。一般には方親のロホと同じ春咲きとされています。
2010年

3月植え替え
6月25日 夏新芽が出始めました。緩効性の化成肥料を置き肥しました。
11月7日 草丈は18cmと15cmに伸びましたがシースは2cm余りのまま変化がありません。



夏咲き

夏咲きと言うのは、冬から早春に新芽が出て、夏前までに急速に生長して、夏に花を咲かせると、秋まで休眠してしまうような生長サイクルの種類です。
残念ながら、夏咲き種のミニカトレアが手元にないので調べることができません。大型種で小ぶりのドロシーオカは不定期咲とも夏咲とも言われているので、それで様子がつかめるかもしれません。

ミディーカトレヤには以下のような種類があります。
ハワイアン・ウエディング・ソング白多、盛マジョリー・ハウザーマン白淡黄
下記の種類はミニカトレヤとされています。
エンジェル・ウォーカー
川野教室「洋ラン栽培教室」*によれば
(ミニ・ミディ) 
Lc. Love Knot(ラブ・ノット)(ブルー)、Blc. Husky Boy(ハスキーボーイ)(黄色)、Blc. Waikiki Gold(ワイキキ・ゴールド)(黄色)
*http://www.geocities.jp/manyoubitom/3-4-1.html、カトレヤの育て方の末尾に詳細を転載させていただいています。

以下はyorantaroさんのHPから抜粋・書き替え・転載させていただきました
ワルケリアナ系(の夏咲き)には、いわば早春に出る花芽と開花後に出る葉芽があるようです。
http://www.geocities.jp/yorantaro/s-c-angel-walker.htm

ワルケリアナ系(初夏咲き)
C.エンゼルウォーカー‘デライト’ (Little Angel ×walkeriana1969年)

生育・開花のパターン
春早くに出た新芽が急速に生長し、10cm位までなれば、新芽の葉と葉の間に、シースでなくむき出しの蕾がついてくる。初夏咲き。
少し休んで、夏から秋に新芽が出て冬の終わりに完成する。年に2回出るので、どんどん大株になる。
冬と春の加温
冬が寒いと生育が鈍り、春からスタートしても間に合わずに咲かない。冬越しを最低でも12℃に保ち、日に当て、春の3月4月は、室内で加温して、日にも当て、生育を早める。冬を15℃に保てば5月初めに開花。
同様の種類

C.Hawaian Weddingsong“vergin”

C.ハワイアンウエディングソング“バージン” (Angel Bells×Claesiana)も同様の生育・開花パターンだそうです。

C.SeaBreeze‘Fellous Pride’AM/AOS

カトレア シーブリーズ‘ヘルラス プライド’(C.warneri coerulea X C.walkeriana coerulea)
夏咲きです。春早く新芽が出て、その新芽が一定の大きさに育つと(経験的には20cmを越えると)シースが付きます。やがてシースの中に蕾が宿り、6月から7月にシースを破って開花します。これが我が家の標準的なパターンです。新芽が出るのは、早くて年明けの1月、おそくて4月です。