洋ラン学園
21世紀の洋ランの始め方・育て方・咲かせ方・楽しみ方・続け方

これまでのやり方でうまくいかない人に(趣味でない洋ラン園芸)

まえがき(2013秋)
洋ラン学園の咲かせるための苗と衣食住の四原則

1 有望株の入手(苗)
2 根を薄着の植え方(衣=植え方)
3 保湿の水やり(食=水やり)
4 季節ごとの引越・日除け雨除け霜除け(住=置き場所)
(+夏は雨季・生長期・夏知らず、冬は暖季・冬知らずでふるさと再現)
で、多くの蘭が枯れずに咲きます。

始める前にー冬が暖かいと七難隠す
上記の世話でできること以上に、洋ラン栽培を制限するのが、育てる場所の温度です。
洋ランは職場のように1年中最低20℃以上ある所なら放っておいても育って咲く位です。
また、冬に15-20℃以上に保てる部屋に取り込んでも、同じように安全です。
危険な冬の低温(10℃未満)
しかし、夜の温度が10℃以下や5℃以下になると、ずっと根腐れしやすく育ちにくく咲きにくくなります。
洋ラン学園の方法でもそのような処で安全に育てられる保証はありません。
以下の「本校」でうまくいっている例は基本的に冬の温度が15-20℃以上です(シンビ・デンドロや東洋蘭系を除く)。
これまでの方法では洋ラン学園の方法以上に危険です。
経験が無いと、丈夫な種類を、細心の注意を払って、控えめに育てて、花が咲けば運がいい位です。
始めるかどうか良く考えましょう。
洋ラン学園では、屋外/室内高温編(本校)の他に、屋外/室内低温編(東京分校・家庭)、周年室内高温編(大阪分校・職場)、周年室内低温編(家庭)で色々な環境に合わせた方法の例を紹介します。また洋ラン大学では植え方はこれまでの方法と同じで屋外/室内法の例を紹介したいと思います。

これまで解決できなかった根腐れは、浅広底穴鉢・横根植え・根を薄着・植え込み材料に隙間(洋ラン学園方式)、で防げます
大きい苗(有望株)・根を薄着の安全植え(衣)・水切れなしの雨季の夏(食)・暖かく冬知らずの乾季の置き場所(住)で誰でも洋ラン天国
園芸店にある大半の種類が咲き、種類によらず同じ植え方・同じ世話なのでとても簡単、屋外と室内のやり方をそれぞれ用意
環境に優しく、やり方は易しく、手間いらず、
温室、ミズゴケ、素焼鉢、ラン鉢・ラン用配合培養土・ラン用肥料、遮光ネット、農薬、有機肥料、液体肥料、吊り鉢、バスケットを使いません(例外あり)
始め方=洋ラン学園式への植替え
根の本来の状態に近い洋ラン学園式の植え方では根腐れの心配が減ります。
しかしそのためには植替えが必要です。
植替えは枯れの最大の原因と言っても過言ではありません。
従って植替えの仕方が大事です。
全日本蘭協会・秋の洋ラン展にて初心者向け講習会(講座通算第8回)「これまでの方法でうまくいかない人に」、2013年11月2日
蘭の育ち方や咲き方は種類・置き場所・世話の仕方などにより異なり、ここで示すのは一例です。結果を保証するものでないのは言うまでもないので、自己責任でお願いします。
 
大輪のコチョウランとカトレヤでも、「有望株」を手に入れて「洋ラン学園」の「趣味でない園芸」の方法で育てれば、家庭で易しく咲かせられます 高校
前書き終り



構成
要約部
前書き 洋ラン学園の咲かせるための根と衣食住の四原則、有望株の入手、根腐れしにくい植え方(衣)、水切れさせない水やり(食)、季節に合わせた置き場所への引越(住)
初めに 三大問題の解決法、根腐れは植え方で防ぐ、有望株とたっぷりの水やりで咲く、h字芽手の洋ランは広口ペットボトルへ引越
導入部−始める前に 洋ラン学園で育てて咲かせる種類、対象外の種類、洋ラン栽培の基本
洋ラン学園のあらまし
今月の洋ラン・最新とバックンンバー
洋ラン学園の略歴とキーワード、最近の追加
ご協力いただいているラン園・クラブ・趣味家・学校(リンク)

本文(教科書)
育て方
初めての洋ラン(洋ラン幼稚園)
洋ランの始め方(洋ラン小学校)-入手した鉢の「転校」
洋ランの育て方(洋ラン中学)
洋ランの咲かせ方(洋ラン高校)
洋ランの続け方(洋ラン大学)、付 やや難しいしい種類の育て方
大学院
洋ラン分校と洋ラン合格生のノート、育てる場所=環境の異なる場合を網羅
 屋外/室内高温(本校)、屋外/室内低温(東京分校・カトレヤ幼稚園年少組)、周年室内高温(大阪分校)、周年室内低温
グループ別の育て方と咲かせ方へのリンク


参考書
洋ラン気象庁
洋ラン病院
洋ラン図鑑(グループ別の育て方に代表種があります)



初めに−三大問題の解決法(2013秋)

問題1 根腐れの原因と防ぎ方−根ぐされは植え方で防ぐ
殆どの人が「洋ランの鉢を買ったけれど直ぐに枯れてしまった」になります。
その主な原因は洋ランは元来根がむき出しなのを鉢に植えるからです。
特に寒い時期に、根が冷たい湿った材料に覆われていると、直ぐに根腐れしてしまいます。
従って、生産者も、経験豊富な趣味家も、根腐れが避けられません。増して初めての人には防ぎようがありません。
洋ラン学園では、「根を薄着、浅広鉢植え、植込み材料に隙間」という方法で根腐れが防げるようになりました。
根の周りの植込み材料の厚さを薄くすると、むき出しと余り変わりません
鉢を浅く広くすると乾きが早くなり、寒い時期でも過湿が続きません
ミズゴケは水やり直後は隙間が無く、バークも水やりすると膨らんだりして隙間が無くなります
東洋蘭やパフィオに使われている鹿沼土は、乾きが割に早く、粒の間に隙間があるため理想的なのです。(バークも大粒なら隙間はありますが小苗には向きません)
こうすると、合理的なので、根腐れは激減します。
  
左:樹木に張り付いて根がむき出しの風蘭、中:浅広鉢で底は穴だらけ、右:バーク大粒で厚さ数センチ

問題2 洋ランが咲かない理由と咲かせ方-大きな苗・水切れさせずに旺盛に生長
洋ランは枯れないまでも、慣れない内は殆ど咲きません。
本やHPなどで、咲かせ方のコツが色々と言われていますが、その通りにしても咲かず、できないことが要求されたりします。
しかし、咲かない理由は、単に「苗が小さい」せいであることが大半です。
売られている開花株は、咲く限界の大きさに過ぎないことが多いです。
また、根腐れしないようにと、小さい鉢に植えて、水やりを控えめにしているため大きくなりません。
洋ラン学園では、大株を入手し、根腐れは植え方で防ぎ、大鉢に植えて水切れさせず大きく育てるため、色々な種類が咲きます

大鉢で満開のミルトニア・スペクタビリス、

問題3 初めての洋ラン
これまでの趣味の園芸では経験者と同じやり方なので、開花期の冬に入手すると大抵直ぐに枯れてしまいます。
洋ラン学園は新しい方法、冬なら鉢から出して広いペットボトルへ引越し
根腐れ防止で安全に冬越しできます。
鉢に覆われず隙間が広いので鉢が早く乾いて、断然根腐れしにくくなります。
   
ミニコチョウラン・ミニカトレア/ミズゴケ植えから、 ミニオンシジウム・パフィオペディルム/バーク植えから
暖かくなったら水栽培(腰水)と季節と室温に応じて衣替え。
ミニコチョウランは、苔玉に。
 
ペットボトル植えにしたら早速花が付いたミニカトレア   腰水栽培で沢山花茎が出てきたミニオンシジウム
初めに終り


導入部(始める前に)

洋ランを育てるには始める前から知っておいた方が良いことがあります。

1 このHPで育てて咲かせる種類−園芸店で手に入りやすい種類なら何でも

園芸店では、季節により色々な洋ランの開花株が売られています。一般家庭でどの種類が育てられ咲くのかはよく分かりません。
洋ラン学園では、それらの大部分を店頭で買い求め、種類に依らずほぼ同じ方法で育てて、咲くことを確かめています。
そして、それらを以下のグループに分けてみました。初めにも書いた「高山植物−クールオーキッド」以外は、難しさの程度の差はありますが、大抵家庭で育てられ、咲かせられます。
そのやり方や育ち方・咲き方も紹介しています。
中には他の種類に比べて育てにくい種類があります。また同じグループでも、
同じ世話をするなら一般に大きい種類・苗ほど丈夫で咲きやすい傾向があります。極端に小さい種類は注意を払わないと枯れやすい傾向があります。
園芸店で手に入る種類(本HPの対象など)
洋ラン名簿 
ク゛ルーフ゜仮称
属(学問的なものではありません)
五大属基本種1シンビジウム*、2デンドロビウム2+下垂種、3カトレヤ、3+ミニカトレア、3カトレヤ原種、4コチョウラン(4+ミニ)、5パフィオペディルム
新五属普及種6オンシジウム(+近縁属・属間交配種、6+ミニ)、6+ミルトニア・スペクタビリス、7エピデンドラム、8ジゴペタラム、9セロジネ、10ミニバンダ
続五属花物 11デンファレ(11+フォーミテ゛ィフ゛ル)、12キンギアナム*(12+大明石斛タイミンセッコク*)13バンダ**、14グラマトフィラム、15デンドロキラム
16マキシラリア17キシロビウム
東洋蘭和蘭
石斛(長生蘭)、二風蘭(富貴蘭)(二+名護蘭)、三春蘭*中国春蘭、四エビネ*、五報歳蘭*(五+駿河蘭*)
山野草対象外aミルトニア、bリカステ、cオドントグロッサム、dソフロニティス、eマスデバリア

写真はここにあります。リンク先にそれぞれの代表種の育ち方と咲き方があります。
これらの内、園芸店で入手できる丈夫で咲きやすい種類が、全て同じように世話をするだけで、翌年以降も咲かせられるようになります。赤字・桃字は特に咲きやすい種類です。
シンビジウム、デンドロビウム、コチョウラン、オンシジウム、フォーミディブル、キンギアナム、バンダは花が長持ちします。
ミニカトレア、オンシジウム、デンファレ、フォーミディブルは年に2回咲くことがあります。
エピデンドラムは次々に咲きます。
シンビジウム、デンドロビウム、キンギアナムは翌年も咲きやすい方です。
**バンダは、「巻き寿司植え」にすると他と一緒に世話できます
山野草のグループは、園芸店で売られていても暑さに弱く、一部の種類を除き枯れやすいです。「趣味の園芸」向けの商品です。従って基本的には「趣味でない消費者の園芸」のためのこのHPではとりあげません。
これら以外にもたくさんの種類がありますが、園芸店で見かけることはまれであり、上記のどれかの種類と近縁なので、独立してはとりあげません。
下線(リンク)付きの属はリンク先に「初めて」から「蕾を咲かせる」まで段階的な「育て方と咲かせ方」と、主な種類の図鑑、開花日記を作成・掲載中です。一部は「合格生のノートとレシピ」つき

洋ラン学園では、一般向きでない種類は挑戦しません、クール・オーキッド

趣味の園芸を楽しもうという人にはできても、一般には難しいのが、高山植物の「ミルトニア、リカステ、オドントグロッサム、マスデバリア、ソフロニティス」や根をむき出しにしないと腐る「バンダ」です。
前者はクール・オーキッドと呼ばれ園芸店にも売られていますが、洋ラン学園ではとりあげません。
バンダは、一般の人にも育てられる方法をめざして「バンダ・ロール(巻き寿司植え)」を研究中なので、「洋ラン学園−大学院」のページでとりあげています。クール・オーキッドの一部も「大学院」で研究します。
   
高山植物(クール・オーキッド)で「趣味でない園芸では夏を越せずに枯れることが多い」、左:オドントグロッサム、中:ソフロニティス、右:マスデバリア

2 始める前に−洋ランの基本

洋ランを育て始めてしまってからでは遅いことを此処に枯らさず咲かせるための基本を系統的に述べます。書きます。
洋ランの本やHPは沢山ありますが、基本から系統的に述べられてはいません。
以下のことさえ確実にできれば、ランは枯れずに育って咲きます。
(1) 安全な条件と危険な条件
以下の3つはランを枯らさないために必須のことの目安を単純化して示しています。
全てはこれができてからです。そうでないと枯れてしまい花どころではありません
初めての人も経験者も同じです。ランの基本は高温です。

危険の目安安全の目安備考
根腐れ 最高温度20℃未満
鉢内が1週間近く湿っている
最低温度20℃以上
鉢内が3-4日以内に半乾き
冷暖房完備の日当たりのよい室内で周年育てるなら
初めてでも簡単に咲きます
日焼け直射日光半日陰・木漏れ日ただし育てて咲かせるためにはできるだけ光を多く
凍害霜降り・0℃未満霜なし・最低0℃以上枯れないための最低条件(熱帯産は10℃)、冬を20℃近くにすると天国です

(2) 二つの基本−大苗と高・低温期
大苗を選ぶ
洋ランが枯れたり咲かなかったりするのは、世話の仕方が悪いためと考えられがちです。
しかし、大半はそうではありません。良い苗を選ぶことが肝心です。
売られている株は一般に小さくて弱く、鉢も小さいため寒暖乾湿の変動が大きいために、枯れやすくて、新芽が大きくなりにくいため咲きにくいか、咲くまでに何年もかかるのです。小さな株を苦労して世話して咲かないのは、本来の姿ではありません。
大株を大鉢で、元気よく育てると、新芽がぐんぐん大きくなり、色々な種類が同じ蘭とは思えないくらいあっけなく咲きます。


理由
大株を選ぶ 枯れ難い
咲きやすい
大株は丈夫で良く咲く
小株は弱くてなかなか咲かない


セロジネの小株(左)と大株(右)、小株は咲くまでに何年もかかる

高温期と低温期では別の植物
洋ラン十二カ月などと言って、毎月の世話が細かく議論されますが、それ以前に、低温期は根腐れを防ぎ、高温期はぐんぐん大きくすると言う切り替えが大事です。
高温期と低温期とでは洋ランは別の植物と思って、低温期は根腐れ防止で湿りを防ぎ暖かく、高温期は水切れ防止と夏負け防止を目標に育てて咲かせましょう。
この内、難しいのは低温期で根腐れさせないことであり、高温期は難しくありません。


低温期高温期
目標根腐れ防止生長促進

冬知らずなら根腐れの心配なし高温期は根腐れ心配ない・水切れ注意
方法 根をむき出しの植え方
保温
水やりは速乾
涼しく
保湿


  
高温のは木陰の地面で保涼・保湿水を切らさず、夏知らず        春秋低温期の屋外は日だまりで乾きを早めて保温         の室内では温度を高く冬知らず

3 屋外/室内と周年室内のポイント(洋ラン学園の特長)
趣味や生産者の洋ラン栽培は、周年温室で冬は暖房が使われています。また温室なしの場合は高温・中温・低温に分けて出し入れし、高温種は約半年室内です。
これに対して「洋ラン学園」では家庭で「趣味でない園芸」で、温室を使わない場合を想定しています。育てるには「低温期室内/高温期屋外」(洋ラン学園)と「周年室内」(洋ラン楽園)との二通りがあります。
屋外/屋内切り替えは霜害の防止がポイントです。冬の室内は高温を保てば、また高温期も根腐れしにくいので、4,11月に注意が肝心です。
周年室内は、最低温度を20℃に保てれば根腐れが殆ど起きず、初めての人でも楽に育てられ花が咲きます。温度が低いと危険があります。

趣味の園芸洋ラン学園備考

高中低温種別に出し入れほぼ全部を霜の前に入れ霜が終わったら出す

高温種は15℃寒さに弱いグラマト・バンダ・コチョウランは10℃

中温種は10℃


低温種は5℃



シンビ・デンドロは霜除けして周年屋外(都会)

4 始める時期と種類と苗
洋ランが最も根腐れしやすいのは、開花株が最も多く店頭に並ぶ冬です。一方、夏は根腐れしにくく、生長が旺盛です。
大苗は丈夫で、体力があるため翌年の「お土産花」が期待できます。


時期夏が根腐れしにくく安全
種類 根が丈夫・生長が旺盛・咲きやすい
シンビ・デンドロ・エピデン
大型種・大苗・大鉢

導入部(始める前に)終り



洋ラン学園のあらまし まえがき 2013年版

洋ラン学園の狙いと特徴
1 洋ラン学園は「枯れる・咲かない」の解決法を提案します
(1)枯れる1−洋ランの根は特殊・むき出し−普通の鉢植えでは根腐れするのが当たり前
(2)枯れる2−洋ランの根は特殊−太い皮で覆われていて、低温で過湿だと直ぐに腐ります−低温期はできるだけ暖かく乾きを早く
(3)枯れる3−ミズゴケは難しい−なるべく早く他の材料に植替え
(4)咲かない1−苗半作−大きい苗ほど丈夫で咲きやすいので有望株を入手!
(5)咲かない2−大きくならない−冬と夏では別の植物−夏は雨季で生長期、休眠期ではありません−大きくすればひとりでに咲く
(6)続ける−鹿沼土植えなど
(7)趣味の園芸と趣味でない園芸の違い
(8)まとめ−
2 具体的な解決法 
(1)洋ラン学園の始め方−まず根腐れを防ぐ
3 洋ラン学園の具体的な方法・本HPの構成


1 洋ラン学園は「枯れる・咲かない」の解決法を提案します

洋ラン学園ではこれまでの方法でうまくいかない、枯れる、大きくならない、咲かない、に対して以下の解決法を提案しています
(1)枯れる1−洋ランの根は特殊・むき出し−普通の鉢植えでは根腐れするのが当たり前
「根を薄着」の植え方
樹木に着生し(樹皮であるバーク植えに相当)空中や木に沿って伸びて、むきだしになっています。鉢に植えると根腐れしやすいのはそのためです。
洋ラン栽培と違って、風蘭は昔から根元はむき出し、鉢の中は空洞で、「根は薄着」の植え方で、根腐れ知らずです。
洋ラン学園では「根を(片)むき出しの植え方」にするので根腐れが防げます。
  
蘭の根はむき出し(風蘭)     古典園芸では、根元はむき出し、薄いミズゴケ層に植えた空洞(芯入り)植えで根腐れ知らず
 

浅広鉢・底穴・横根植え(鹿沼土、カトレヤのみバークを併用)
根腐れは、主に低温時に、過湿と酸欠が続くときに置きます。従って植込み層の厚さを数センチ以下にして乾きを早くし、根を横に伸ばすようにし、鉢底を穴だらけにして空気が下から上に抜けやすくしてやれば、根腐れしにくくなると考えられます。また植込み材料がミズゴケかバークだと1-2年で腐り始め根腐れの原因になるので、腐らない鹿沼土を用いるとその原因も除くことができます。洋ラン学園では殆どの種類を鹿沼土植えにしており、さらにこの植え方にすることによって、残るカトレヤも鹿沼土植えで大丈夫になると期待しています。

  
カトレヤや大株は、浅広で底穴の多い鉢に発泡スチロール板を敷き、根茎を載せ根を広げ横に伸ばして、バークで覆う薄植え
木の枝に沿って根を伸ばしているのに似ています。
ミニカトレアの大部分や大型カトレヤの一部は既に鹿沼土植えです。
 
透明軟質ポリポットの底を切り取り網でふた  鉢の高さを半分くらいに切り縮めて植える

2013年はカトレヤ系も全て「浅広・底穴鉢・横根・鹿沼土植え」似移行中。他に検討中は植替えに弱いセロジネだけ、植えないのはコチョウランとバンダだけです。
ミニコチョウランと風蘭は鹿沼土植えを進めています。
 


(2)枯れる2−洋ランの根は特殊−太い皮で覆われていて、低温で過湿だと直ぐに腐ります−低温期はできるだけ暖かく乾きを早く
洋ランは乾燥地で根がむき出しなので、根は厚い貯水層の「さや」で覆われています。根腐れするのはこの「さや」が低温で過湿にさらされている時です。
洋ランが多く出回り、家庭で育て始めるのは冬が多く、温室から寒い店や部屋に移された蘭は、直ぐに根腐れしてしまいます。

冬でも20℃以上ある暖房完備の部屋なら、初めてでも殆ど根腐れしません。15℃前後の温室よりも快適です。
それより温度が低い場合は、鉢から出して広浅のペットボトルに移すなど、寒くても早く乾くようにしてやれば良いのです。
 

(3)枯れる3−ミズゴケは難しい−なるべく早く他の材料に植替え
経験を積まないと根腐れしやすく枯れやすいのはミズゴケに植えていることがもう一つの大きな理由です。
根腐れは根が低温で過湿が1週間続くと起きてしまいますが、ミズゴケは低温ほど乾きが遅くなるという性質があるので、
初めての洋ランをミズゴケ植えで冬に購入して、夜寒くなる部屋に置いておくと直ぐに根腐れしてしまうのです。
その上、無事に冬を過ごせても、今度は夏にはミズゴケは高温ほど乾きが早く、しかも乾いてしまうと水を弾いて受け付けないので、普通に水やりしても枯れてしまうのです。
さらに、ミズゴケは植えて1年もすると腐ってその結果根も腐ります。
  
入手したミズゴケ植え苗の根腐れ、左から、コチョウラン、オンシジウム、ミニカトレア

従って屋外で育てるにはミズゴケ植えだけはできるだけ早くほかの材料(バーク、根の丈夫な種類は鹿沼土)に変えた方が安全です。
「はじめての洋ラン」や「趣味でない園芸」にはミズゴケは不向きです。(ただし、室内ではミズゴケの苔玉が使えます)
*バークも有機材料なので腐りやすく、特にパフィオは数年植え替えしていない苗を入手すると根腐れしています。

(4)咲かない1−苗半作−大きい苗ほど丈夫で咲きやすいので有望株を入手!
洋ランは易しい植物とは言えません。一度花が咲いたら次は1年後しか咲きませんが、これまでの方法では大抵その前に枯れてしまいます。
自生地ではランは全て大きな群生株で、展覧会に並ぶ鉢も全て大株で咲いています。
「ランは大きければ簡単に咲く」のです。
洋ランの苗は大きければ丈夫で咲きやすく、若い苗ほど抵抗力も体力も不足しがちです。店に並ぶランの多くは「未熟な小株」です
洋ラン学園では「来年咲く可能性のある大きな有望株を入手する」ことに力を入れています。
ミニカトレアなら、開花株の脇に蕾付きの新芽が出ていることさえあります。パフィオは単株が多いので脇芽が出て育つまで中々咲きません
咲きにくい種類では具体的には、
コチョウランは葉が8枚ある株、パフィオは脇芽の葉が8枚になれば咲く、バンダは葉が約20枚あると咲きやすい、大明石斛はバルブ長が15cm
などです。こういう苗なら慣れない人でも翌年咲きます。
小さい株だと数年育てないと咲かず、その前に枯れてしまうことがあります。
株の大きさを考えずに咲かないと嘆いていませんか?小さな株では苦労ばかりで楽しめません。
大苗と小苗は全く別物なのです。
小さな株が10株あっても3年は花が咲かず、慣れない内はその前に大半が枯れてしまいます。
咲いた花を見るのでなく、咲かせることが目的なら、売れ残って花の終わった鉢を入手する方法があります。
   
ミニカトレアの開花株の隣の新芽が続けて咲く  コチョウランの葉が10枚近くの株に秋以降に花茎が出て咲く パフィオは開花株の脇芽(手前)が出て葉が8枚になるまで咲かない(売られている株は脇芽なしが多い) ミルトニア・スペクタビリスの群生・分岐株の開花
  
   バンダの葉が20枚以上ある株から夏-秋に花茎が出て咲く 大明石斛の作落ちした株と巨大開花株

(5)咲かない2−大きくならない−冬と夏では別の植物−夏は雨季で生長期、休眠期ではありません−大きくすればひとりでに咲く
趣味の園芸では「暑い夏は蘭が弱り休眠する」が常識です。一年中乾季に近い育て方です。これでは温室で暖めない一般家庭では大きくなる時が無く咲きません。
家庭では、低温期は根腐れに注意して水やりが控えめになりますが、温度が高くて根腐れの恐れの無い夏は、頭を切り替えて水を切らさず大きくすることが大切です。
蘭の自生地では休眠するのは乾季(通常冬)で、夏は雨季なので生長しています。
洋ラン学園では野生と同様に「夏は雨季だから、地面近くで涼しく、植込みの中などで保湿して、水切れさせなければ、高温のため根腐れの心配が無く苗も元気で、ぐんぐん生長する」ので、良く咲くのです。
1年を二分したサイクル
自生地気候生育わが国世話の区分期間問題世話の重点
雨季生長・花芽夏など暖季(最低気温15℃以上が対応)5-9月水切れ夏は湿度を保つ
乾季開花・新芽冬など寒季10-4月根腐れ夏以外は暖かさを保つ

洋ランの夏−雨季・楽しい生長期
洋ランの花期の基本は乾季である冬です。冬に咲く芽は主に雨季である夏に出て雨季の続きの秋までに大きくなります。
従って、夏は、花が咲くかどうかを直接決める大事な時期の始まりなのです。
また洋ラン学園は花の咲く時期だけでなく特に夏を含めて一年中楽しめるようにしたいと思っています。
温室の趣味の園芸では、夏は日照りと暑さと水切れが心配で、夏負けしないように夏越しする、時期ですが、趣味でない園芸は違います。
日光が強いので、強めの日除けをしても大丈夫で、根腐れの心配が無いので、水やりはどんどんやって水切れさせないようにだけを考えれば良いので気楽です。
夏の始まりの梅雨の間は、根が元気なので植替えしてもk沼土なら水切れせず給水を始めます。(バークへの植替えは、水切れ→枯れの不安があります)


洋ランの冬−暖期にして冬知らずで、冬越しの悩みを解消、洋ラン天国・洋ラン楽園
洋ランは、冬に最も多く出回るため、冬に始めることが多いですが、冬は始めるのに最も難しい時期です。
苗は寒さで元気が無く、家庭の室内で気をつけないと最低温度が5℃前後になったりして、ミズゴケ植えは根腐れしてしまいます。
温室でも15℃以上に保つのは暖房費などが大変です。しかし、家庭の気密性の良い居室では夜間最小限の暖房で15℃に保つのは温室よりも簡単です。(洋ラン楽園)
さらに職場などで終日冷暖房して最低温度が20℃近くある所なら常春・冬知らずで、冬越しの心配は解消してしまいます。(洋ラン天国)
このような場所なら初めての人でも楽に洋ランを育てられ、咲かせられます。
  
中・右:家庭の部屋(最低5℃?)で咲いたミディーカトレアとミディーコチョウラン カトレヤ中学 コチョウランの定点観測2013から転載

蘭の四季

月数


始まり終り
12月半ば−3月半ば3室内冬知らず冬至近く・初霜前終霜後
3月半ば−6月半ば3覚醒季低温・根腐れ注意(3半−5半)春分近く


低温期、3半-4月目覚め期根腐れ・カビ病注意3半ば4月終り


中温期、5-6半芽ばえ・根ばえ期植替え・肥料など5月初め6月半ば
6月半ば−10月半ば4雨季・生長期涼しく保湿・水切れ注意 梅雨入り(夏至近く)
バンダの根冠
10前一部黄葉始まり、バンダ根冠消滅始まり
10月半ば−12月半ば2充実・花芽形成低温・根腐れ注意(11半ー12半)
初霜








洋ラン学園では「冬と夏は根腐れの心配なし」、根腐れに特に気を付けるのは春の初めと秋の終りの各2,1月だけです。

(6)続ける−鹿沼土植えなど
開花株の有望株を入手すると1年目はお土産花が咲きますが、2年目以降を咲かせるのは別問題です。
鉢が小さいか、植込み材料のバークかミズゴケが腐って根腐れし始めるかで、徐々に作落ちすることが多いです。
植替えは何年経験を積んでも、枯れることの最大の原因です。
植替えを減らすことができ植替えをした時に枯れにくいのが鹿沼土植えなのです。
シンビは春蘭との交配種が多く、春蘭は鹿沼土植えが多いです。またパフィオは軽石や鹿沼土系の物に植えられていることが多いので抵抗がありません。
キンギアナムは洋ランと思われずに赤玉土などに植えられていることが多い出す。報歳蘭・駿河蘭は春蘭系なので何の問題もありません。
これらの他に、デンドロビウム、デンファレ、フォーミディブル、オンシジウム、ミルトニア・スペクタビリス、グラマトフィラム、マキシラリアなどは、本来根が丈夫で、洋ラン学園の「根を薄着の植え方」なら、根腐れしにくいです。
残るは比較的根腐れしやすい、カトレヤ、エピデンドラム、ジゴペタラム、植替えに弱いセロジネ、位だけです。これらについても、平鉢で大丈夫と思われますが実験中です。
バンダとコチョウランは、ミズゴケのバンダ・ロールと、苔玉で室内栽培を基本にしているため対象外です。
  
パフィオペディルム        オンシジウム        フォーミディブル

(7)趣味の園芸と趣味でない園芸の違い
洋ランの栽培書では、「趣味の園芸」が当たり前とされています。しかし、洋ランを咲かせようと思っている人の大多数は下記のように「趣味でない園芸」に属します。
趣味の園芸と趣味でない園芸では、目的が異なるので、方法が同じで良いとは限りません。
むしろ同じ方法では目的に合わないと考える方が自然ではないでしょうか。
洋ラン学園は、これまで誰も考えてこなかった「趣味でない園芸」のための方法なのです。「趣味の園芸」の人に薦めるものではありません。

趣味の園芸趣味でない園芸
主目的花を咲かせる花を咲かせる
副目的手間暇金をかけることを楽しむ 安全第一
特別な道具や設備を使わない
手間暇をかけない
コストパフォーマンスが良い


咲きにくい難しい種類を咲かせる
人よりきれいに咲かせる
咲きやすい種類を確実に
年中室内など手元で楽しむ


趣味家一般の花好き






(8)まとめ−
方法の基本−趣味の園芸(温室育ち)から洋ラン学園(野生児)へ、生産者から消費者へ
洋ラン栽培はイギリスで貴族などの道楽として温室で始まりました。現代の生産者の元でも早く確実に咲かせるために温室が使われています。「趣味の園芸の洋ラン栽培」はこれらを家庭に当てはめることが基本になっています。家庭での洋ラン栽培は一部の趣味家を除いて殆ど、バラやシクラメンのようには、うまくいきません。
一方、生産者は、初花を咲かせて出荷することを目的に栽培しています。温室、冷暖房、遮光、未開花の若苗、小さめの鉢に植えたまま、毎日の水やり、農薬散布などが基本です。
店頭に並ぶ時には、根は鉢に一杯で窮屈で作落ちの前段階、植込み材料は傷み始めて根腐れ間近ということがあります。
家庭に来てからは、温室と冷暖房なしで、毎年花を咲かせたいという消費者の目的には合わない状況になっています。
洋ラン学園では「温室育ち」でなく、「自生地に近づけた野生児の育て方」です。従って、普通の家庭で、片手間に世話をしていれば、ランが元気に勝手に育って、そこそこ咲きます。
自然に過ごさせ、自然の力を借りるので、人間の力はあまり要らないのです。
生産者から消費者へのスムーズな移行も考えています。
根をむき出し植え」の写真の例はすぐ下にあります。

趣味の園芸
生産者
洋ラン学園効果自生地

温室育ち野生児設備・道具・手間いらず野生(鉢・遮光・雨除けなし)
置き場所温室屋外・雨ざらしカイガラムシ退治屋外雨ざらし
植え方(根)鉢植え(ミズゴケ)根をむき出し植え(バーク・鹿沼土)根腐れ防止根は空中浮遊
遮光遮光ネット木漏れ日・物陰遮光不要木漏れ日
水やり鉢表面が乾いてから雨任せ(鉢中の乾きを確認)・夏は保湿夏の生長旺盛・開花雨任せ
気候人工冷暖房低温期は保温と速乾、高温期は保涼と保湿冬知らず・根腐れ知らず休眠期は乾季、生長期は雨季

洋ラン学園のあらまし 終り


今月の洋ラン−半月ごとの様子
最新
12月後半

あらまし
耐寒種と耐冷種
洋ラン学園では、シンビジウム、デンドロビウムと春蘭、エビネだけを周年屋外に置き、その他の種類は屋内に取り込んできました。(耐寒種と呼びます)
今年は-2℃までは深軒下で霜除けをすれば他にも屋外に置ける種類がありそうなので、その試みをしてます。
セロジネは寒さに強いとされており、マキシラリアなどは室内で暖かく水切れするとhな芽が枯れてしまうので、涼しい所に置いた方が良さそうです。
耐冷種(-2℃まで屋外深軒下、それ以下は屋内土間)
9セロジネ、12キンギアナム、15デンドロキラム、16マキシラリア、一石斛
世話
置き場所
:引き続き一番気を使うのは屋外や半屋外の株の置き場所です。
今年は幸い-2℃以上を保っているため移動の必要がありません。
耐寒種は南向きのテラスで霜除けをしています。
耐冷種は西向きの深軒下です。
-2℃未満が予想される晩には、それぞれ深軒下と屋内土間へと移動します。
水やり
屋外も室内も週1回晴れて暖かい日の昼前に日向で十分に水やりします。
室内は水不足で蕾が枯れることがあります。

各種蘭の様子
3カトレヤ
ジラ・ウイルダネス
開花が続いています。


3カトレヤ原種
ラビアタ系
グァテマレンシス
開花が続いています。蕾が見えてきた鉢もあります。
 

4コチョウラン
桃白花
花茎が出ています。
  


6 オンシジウム近縁種
ビーララ ユーロスター
鉢#2013
花茎が出てきました。バルブはまだなく、内側の葉の間からという感じで、オンシジウムとはやや異なる出方です。
 

6ミルトニア・スペクタビリス
休み
ミルトニジウム
晩秋芽は小さくて、少しずつ伸びて最大4cm。

8セロジネ
草丈も葉も変化はなく、生長はほぼ止まっていますが、小さいバルブの一部は少し大きくなっているようです。インターメディアには花茎らが出続けています。クリスタータには今年は着きません。新葉の一部や遅芽が冷害
インターメディア
鉢#1
  

クリスタータ
残念ながらまだ花茎が出ていません。冷害があります。インタ-メディアより寒さにやや弱いようです。
大鉢
古葉や小さな葉芽鉢の外に伸びた部分などの葉に冷害
  

クリスタル
バ-ク植え
鉢の外に伸びた部分などの葉に冷害




9ジゴペタラム
休み

13バンダ
開花しています。蕾が幾つか枯れました。
 

17キシロビウム
古葉と新芽の一部が冷害に遭いました。耐寒種として乱暴に扱うことはできないようです。
 


12月前半
あらまし

いよいよ屋外最後の半月です。
世話−

12月前半の各種蘭の様子

1 シンビジウム
一部に花芽が出て、大きくなったりが出たりしています。全般に霜害からの回復中でバルブがまだ小さいです。新芽が出ている物もあります。
ファイアー・ビレッジ・ワイン・シャワー
   
左:全景。中:左が親株、右が花芽の付いた子株。右:凍害で中心の葉だけになった親株と右の小さな子株

2 デンドロビウム
一部の種類だけ花芽が出ています。
古葉の黄変や斑点が生じます。
オリエンタル・スピリット ’ビゼン・アケボノ’鉢#1
最大の群生株鉢#1に花芽
株#aA4個,0.9cmmで、B2個,0.4cm丸、C4個,1.3、D4個,1.3、G4個,0.4cm

   
鉢#1 株#A、B、C,

5 パフィオペディルム
フィップス
左:蕾付き株#2を中心にした全景。中:新葉の間の白っぽいシース、中に蕾があり分厚い。右:株#2の左根元に後kら出て旺盛な新芽、右側の早くに出た芽は一部の葉枯れ
  
初夏から秋にかけて葉が2枚出て、9月にシースが新葉が出るのと前後して出ました。



新株有望株の生長記録まとめ(12月前半)
開花の目安は葉の枚数が延べ8枚以上で、春から秋まで(花芽時まで)に新葉が2枚出る
下の図は株ごとに、横軸に葉の番号、縦軸にその葉の長さを取ったものです。
各色の折れ線は、時期ごとに、ある葉それぞれの長さを表す点を結んだものです。
右に線が伸びた時に新葉が1枚増えています。
入手した時に最初の葉は枯れて無くなっていますが、大きさから2-3枚目以降が残っていると思われます。
入手してから春に植え替えているせいか、最初の葉は夏になってから出ます。
ロビンフッド:6-7枚目から始まって夏から秋に新葉が2枚でました。
開花の条件=葉が8枚に対して、冬前にロビンフッドは延べ8枚、ツヤイケダは7枚、ライムドーンは10枚、フィップスは10枚以上になったようです。
シースは1月まで出る可能性があります。

ツヤ・イケダ::6-7枚目から始まって夏から秋に新葉が1-2枚でました。

ライム・ドーン:4-5枚目から始まって、夏から晩秋にかけて新葉が2枚出ました。
 
12 キンギアナム
全ての鉢に3世代の株に花芽シースが付いています。
これまでの霜害の痛みの繰り返しからようやく回復して、新芽が親株を越えて大きく太くなりました。
一部は今年伸びた芽の根元から冬新芽が出始めています。
鉢#4
  
左:全景。中:バック側の新芽、親より太い。右:先端の花芽

12 スペシオ・キンギアナム
全体に丈の伸びはほぼ止まりますが、遅く出た芽は伸びます。花芽が目立ってきます。
白花
丈止り、頂葉の間に、0.3-0.5cm。
  


12 大明石斛 Den. speciosum
大株
夏芽は株は大きくなりませんが、葉はいくらか大きくなっています。


花芽?
開花株と開花株の一部から出た脇芽の頂点の葉の間に丸い蕾のようなものが見えます。
  
左:#43(開花株から昨年出た脇芽) 中:上#5、下:#4、右:今年の新芽#82のシース

13 バンダ
11月末に室内に入れました。下葉は萎れ始めました。12月になって萎れがひどくなりました。保湿のために根をポリ袋で包みます。
バンダ・ロール
#1
全ての葉がほぼ元気で、下の方はやや萎れ。新葉は伸びています。
  

バスケット植え
#1
下半分の葉の付け根付近が萎れ、花茎は伸びていますが蕾が黄色くなっています。新葉は伸びています。タイで育てていた当時の細い葉は弱り、国内に来てからの太い根は元気を保っています。
  

  

15 デンドロキラム
夏芽秋新芽から花茎が引き続き出て、蕾ができたり咲いたりします。秋新芽が引き続き出ます。
グルマセウム(冬咲き)
大株#2
開花新芽
  

アラチニテス
鉢#1(鹿沼土へ植替え鉢増し済)
秋新芽が伸びて、花穂が先へ長く伸びています

  

五 報歳蘭
新株のが引き続き伸びています。新芽は順調に伸びています。
秋新芽が出てきました。今の時期は例年通りの花芽かもしれません。以前の株#5は冷害か雨ざらしで枯れました。
   
左から:鉢#2、株#5は枯れ、根元に茶色の新芽、花芽か?   右:分け株鉢#2-2



2012年の記録
フォーミディブルの竜馬に蕾があるようです。
種類別の置き場所

洋ラン学園 大学院
(放任)

熱帯性高温種11月室内同左 14グラマトフィラム 11月後半
13バンダ全、10ミニバンダ・二風蘭名護蘭/ミズゴケ植え→11月末
高温種 12月霜降り前に室内
12,1月最低15℃
2,3月最低20℃
同左 カトレヤ原種・大型 11月末縁側・遮光ネットカバー
早めに取り込み(非耐寒、冬生長)→12月半
3カトレア大型・冬生長型、5パフィオ熱帯性、6オンシ高温性、11デンファレ大型
4コチョウラン大型、
五報歳蘭、五駿河蘭
デンファレとパフィオの高温性の斑入り厚葉種(デレナティー) 12月初め室内
中温種同上同左7エピデン、6オンシジウム、5パフィオ、3ミニカトレア、4ミニコチョウラン、11デンファレ小型、11フォーミディブル、16マキシラリア、10ミニバンダ、6ミルトニア・スペクタビリス、二風蘭
低温種春夏咲まで
開花中
同上同左五報歳蘭?
低温種
秋冬咲き
同上 0℃以上:屋根下
霜降り:玄関内
9セロジネ、15デンドロキラム
耐寒種
零下2℃まで:南向き&テラス&軒下
それ以下:屋根下&囲い
1シンビ、2デンドロ
三春蘭、四エビネ(地植えを含む、防寒しない)
青字は2013年追記




洋ラン学園(このHP)の略歴とキーワード
2002.12 シンビジウムとカトレヤの苗初めて入手、2006.2 NHK趣味の園芸の本初めて入手
2007.5 研究・共同研究開始、.8HP開始、.9園芸学会発表開始、(主に「育て方」)、鹿沼土使用開始
2008.6 ラン園・クラブでの講習開始(日本パフィオペディルム研究会at根岸園芸)、根腐れしない植え方(主に「始め方」)、透明軟質ポリポット底板中芯入り横穴開け・根を薄着に
2009 農薬・液肥・吊り鉢・ミズゴケ植え・遮光ネットなどを順次廃止・縮小、 高山植物をとりやめ、第二回(多摩蘭友会)・第三回講習会
2010 .2初めての人に試してもらい始める、.6HP再開・改訂[21世紀の洋ラン育て]、.7 ミニバンダ・ロール開始、.11 「洋ラン学園と合格生ノート」命名 ランは大きくすれば咲く(主に「咲かせ方」)第四回講習会
2011 育て方:木漏れ日夏は涼しく保湿(夏知らず・夏は雨季)、冬は高温冬知らず・洋ラン天国、東北大震災復興支援第五回講習会、水やり手間激減、洋ランの咲かせ方:細茎薄葉種対策 7月洋ランの咲かせ方:花期より年期・半年型・二年型 8月花期より芽季
2012 洋ラン開花カレンダーと開花事典など(主に「続け方」と始め方、お土産花の咲かせ方)、.6コケ玉開始、分校開校、苗のプレゼント開始、最低気温より霜対策 花芽時第六回講習会
日本パフィオペディルム研究会が鹿沼土植えを2011年8月から実験し2012年10月例会で根腐れしないことを確認(サロン82回紹介参照)。
2013 根を育てる、(主に洋ランの続け方と楽しみ方)、洋ラン楽園、浅広底穴鉢・横根・薄着・すき間大粒(洋ラン学園式)植え方、水栽培、懸崖盆蘭(主に「楽しみ方」)、苗のプレゼント結花芽と栄養芽、結花母芽洋ランの咲かせ方:株を太く肥料は芽の出と植替えの後にバルブ期花芽と葉芽の写真集、洋ランの始め方:夏、芽の出遅れ、第七回講習会、第八回講習会(全日本蘭協会・秋の洋らん展)

最近の追加項目など(下から順)
世話の仕方レシピの動画
12.30 フォーミディブルは大きな脇芽付きの株をフォーミディブルは二年型
12.29芽季の表開始
12.24 耐冷種=-2℃まで半屋外霜除け、耐寒種=-5℃まで
12.22 日本パフィオペディルム研究会にて講座第九回
12.17 -2℃までは熱帯産以外は霜除けをすれば屋外(深い軒下)で夜を越して急性障害無し(限界を示しているので、勧めている訳ではありません)
12.15 有望株から新葉2枚で花が咲く(コチョウラン、バンダ、パフィオペディルム)
12.14 再構成、初めての洋ラン=幼稚園、洋ランの始め方=小学校、育て方=中学、咲かせ方=高校、続け方とやや難しい種類=大学、研究=大学院
12.13 バンダの根をポリ袋に入れる
12.12 キンギアナムの3世代の株に花芽やシース
12.11 検索「洋ラン」で40位以内、殆どは洋ラン園の宣伝などで、個人としてはトップに近いです
12.8 「難しい種類の育て方と咲かせ方・問題別」を大学院の中に設ける(→大学)
12.3 各グループの「育て方と咲かせ方」に「病気などについて」を設ける
12.1 秋と冬の境を初霜の前まで/12月半ばに、検索「今月の洋ラン」で洋ラン学園は5位以内、「ミニオンシジウム」では1位
11.28 薄葉・小型・細茎種の育て方と咲かせ方(→難しい種類/大学院)、12.2 薄葉学科
11.27 グループ別の始め方・育て方・咲かせ方・続け方へのリンクミニオンシジウム腰水栽培に花茎多数
11.26 「洋ランの咲かせ方とは、年期、芽季、花芽時、花期を把握すること」、講習会から講座に名称変更
11.25 カトレヤ原種カトレヤの開花カレンダー2013年第一版完成
11.17 屋外/室内高温編(本校・家庭)の他に、屋外/室内低温編(東京分校・家庭)、周年室内高温編(大阪分校・職場)、周年室内低温編(・家庭)、洋ラン大学(植え方はこれまでのやりかた)
11.16 始める前に−冬暖かいのは七難隠す・危険な冬の低温、始め方(洋ラン学園式への植替え)
11.14 エピデンドラムの育て方・咲かせ方、細茎・薄葉種、年期・芽期・花芽時と二番花
11.5 続け方、脇芽の出やすさ
11.2 全日本蘭協会の秋の蘭展で、初心者向け蘭講習会の講師(学園講座通算第8回)
10.31 パフィオの開花には大型で丈夫な種類の、大きな脇芽の付いた有望株が必須
10.29 1有望株の入手(苗)、2根を薄着の植え方(衣)、3たっぷりの水やり(食)、気候に合わせた引越(住)の「洋ラン学園の苗と衣食住の四原則」で、多くの蘭が枯れずに咲きます、11.4 夏は雨季・生長期・夏知らず、冬は暖季・冬知らずでふるさと再現を追加
10.22 バンダのバスケット植え保湿花茎
10.21 新芽の出にくいデンドロキラムとデンドロビウム
10.19 根腐れの原因と防ぎ方・浅広底穴鉢・横根・薄着・大粒(→洋ラン学園式11.3)植え方、
洋ランが咲かない理由と咲かせ方(始め方2013秋)
9.10 デンドロキラムは作落ちして新芽が出なくなりやすい、大株が必須
9.9 洋ラン学園の、苗・衣食住・健康管理の五つの原則
9.7 パフィオペディルムの生育パターン、開花まで
9.2 洋ラン学園の標準栽培法十カ条
8.29 鹿沼土植えは真夏でも3日以内に雨が降れば水やり不要、夏に植え替えてもバークのような水切れによる枯れが無い
8.22 洋ラン学園を参考にして下さっているページ
8.13 夏も水やりは週2回
8.4  夏の洋ラン−次の開花を直接決める大事で、ぐんぐん生長する楽しい時期、鹿沼土植えは夏でも受け替え可能・ペットボトル写真集、
7.31 芽の出遅れ
7.15 洋ラン各種の特性表肥料 一時的な遮光 .17特性表に芽期別追加
7.4 オンシジウムのバルブ期花芽時
7.1 洋ランの始め方−夏、3カトレヤ、4コチョウラン、5パフィオ、6オンシ、7エピデン、8ジゴペタ、10ミニバンダ、11デンファレ、11フォーミ、13バンダ、14グラマト、15デンキラ、16マキシ、二風蘭、五駿河蘭
要約部 終り




洋ラン学園 本文





目次(4段階で家庭で大半のランが咲くラン名人に)

初めての人でも段階的に、下の順に進めて、新しい安全・簡単・確実な方法を取り入れるだけで、4年以内に店にあるランがどれでも咲く名人に、長く続けられる方法付き
洋ラン学園の案内−小学校から大学院まで
まえがき  2013年版 
洋ラン学園の「枯れる・咲かない」の解決法(1)枯れる1-根をむき出しに、(2)枯れる2−ミズゴケは難しい、(3)咲かない1-大苗の有望株、(4)咲かない2-夏は雨季で大きく、(5)特殊な道具不要・手間暇をかけず・環境に優しく
 2具体的な解決法 3具体的な方法
目次
今月の洋ラン最新(第二部 抜粋)
洋ラン学園の略歴とキーワード、2013年の目標、最近の更新
まえがき2012-洋ラン学園の特徴とあらまし、始め方・育て方・咲かせ方・楽しみ方・続け方
 咲かせ方
 洋ランカレンダーと開花事典(本文は第二部) 抜粋
洋ラン学園の構成と特徴
導入部このHPで育てて咲かせる種類、園芸店にある大部分の種類が育てて咲かせられます
 始める前に、安全条件と危険な条件、苗の選び方場所の限定など

第一部−段階別・環境別(種類に依らない)育て方と咲かせ方−教科書とノート・分校
T 洋ラン学園の教科書
始め方(小学校) 根腐れしない植え方
育て方(中学校) 大苗を大鉢で育てる
咲かせ方その一(高校) 蘭は大株にすれば咲く
咲かせ方その二・楽しみ方(大学) 花を飾る 盆蘭
続け方と研究(大学院)
U 洋ラン合格生のノートと分校(初めての人が育てて咲かせた例、置き場所別) 洋ラン楽園
ご協力いただいているラン園・クラブ・趣味家・学校など(表紙リンク先ラベルにあります)
表紙続きはリンク先
本文終り


以下は表紙には概要、
第二部−洋ランのカレンダーと事典/グループ別・時期別・種類別の咲かせ方
今月の洋ラン
T 洋ランカレンダー
−年間の世話の基本、今月のラン(グループ・種類別):入手時期、主な世話、芽季、伸長、花芽時、花期、一目でわかる一覧表
U 洋ラン開花事典
−(タイプ・種類別) 年期別:一年型・二年型・半年型・多年型・無年型、芽期・花芽時別、
開始時の株の大きさ、花芽時の新芽の大きさ、一目でわかる生長開花のグラフ
V グループ別の育ち方と咲き方
導入部の洋ラン名簿にリンクがあります。

第三部−洋ランメニューと洋ランレシピ−世話の仕方のマニュアル
(1) 洋ランメニュー 易しくて手間がかからず、安全で、確実な方法のまとめ
(2) 洋ランレシピ 具体的なやり方の写真付き説明 始め方、重ね着鉢増し、標準植え・根をむき出し、水やり、土増し、置肥、屋外と室内、日除け・雨除け・霜除け・虫よけ

第四部 参考資料
洋ラン図鑑
洋ラン病院
洋ラン気象庁
写真集(準備中)、、花茎とシース、葉
資材
付録
「洋ラン学園」の経過と主な項目
洋ランギャラリー

このHPでは実例を詳しく紹介しているので、大丈夫と思う事から自己責任で取り入れてください
これまでの、趣味家でない殆どの人のランが枯れてしまう方法よりは、消費者にとって安全・簡単・確実と思います


洋ラン学園のポイント

四つの原則
4 置き場所
温室なしで育てるのに最も重要なのは置き場所です。
洋ラン学園では、「夏は自生地の雨季と同じで生長促進」、「腐ったり枯れたりしやすい冬は暖かく冬知らずにしてやる」方法で。
  
自生状態と同じ、夏は雨季(ジャングルの中)・冬は暖季(暖房完備20℃以上が理想)が決めて



パフィオペディルムは2-3年がかりで脇芽の葉を8枚に増やすと咲きます。大学
多く売られている脇芽の無い株は中々咲きません。
最低温度が15℃を下回ると根腐れしやすいです。
 
バンダはバンダ・ロール(巻寿司植え)で大丈夫、カトレヤ原種も浅広鉢・中芯入り・バーク・薄植えで他と同じ世話で挑戦 ただし、大学院で研究
「バスケット植えで朝夕水やり」は「趣味でない園芸」には不向きではないでしょうか。
「カトレヤのミズゴケ・素焼鉢植え」は、いつも根腐れの心配をし、頻繁にミズゴケの更新のための煩雑な植替えをして使った素焼鉢を処分し、一年の半分近くは室内で世話が必要です。

易しいランと難しいラン
洋ラン学園では、園芸店で売られている、下記の全てのグループの育て方と咲かせ方を紹介しています。
しかし、どの種類もが同じように育てやすくて咲きやすいという訳ではありません。
例えば、シンビやデンドロは、丈夫でその上咲きやすく、花が長持ちします。
一方カトレヤは相対的には根腐れしやすく、花は長持ちしません。
大輪コチョウランやバンダは高温性で寒さに弱く、根が太くて根腐れしやすいです。
他にも易しい種類とやや難しい種類があります。
下記の表は、グループによる易しさの程度と、基本的な世話の分類を示しています。この段階の順に手掛けてゆくと安全と思われます。
洋ラン学園の「安全植え」なら、最大の問題の「根腐れ」が激減して易しくなります。
浅広鉢・鹿沼土植えがうまくできると、ミズゴケ・バーク植えの劣化による根腐れが無くなり・定期植え替えも不要です。
洋ラン学園では失敗のほとんどは、雨除け・日除け・霜除けの失敗と、季節外れの植替え、小苗の夏の水切れで、
咲かないのは苗が小さいか肥料不足か何らかの作落ちかナメクジの食害です。


植え方日射置き場所 丈夫さ
病虫害
開花
小学校
低学年
1シンビジウム
2デンドロビウム#
12キンギアナム
三春蘭
四エビネ
植木鉢
鹿沼土
夏以外はほぼ直射
(春蘭エビネは植込みの陰)
周年屋外
(霜と零下を除く)
強健
容易
咲きやすい
冬−春シンビ・デンドロ・キンギ芽欠き

小学校
高学年
6オンシジウム
6ミルトニア・スペクタビリス
9セロジネ
12大明石斛
五報歳蘭、駿河蘭
浅広鉢
バーク/鹿沼土
木漏れ日
セロジネは通常半日陰
春−秋屋外
冬室内(初霜前から終霜後)
室温15℃以上が育てやすい
丈夫
根腐れ少ない
セロジネは植替えで根傷み
オンシは高芽と半年型作落ち
大明石斛は作落ち
報歳はカビ病
大きくすれば咲く
冬−春
オンシ・駿河は夏も
駿河芽欠き肥培

中学
低学年
2デンドロ下垂種#
3ミニカトレア
6ミニオンシ*#+
6オンシ近縁
11デンファレ*#(!)
11フォーミディブル
一石斛*#
二風蘭*#
浅広鉢
バーク
(特にミニカトレア)/
鹿沼土
風蘭はミニバンダ・ロール
木漏れ日(半日陰) 季節:同上
デンファレ・フォーミ/ミニカトの一部は寒さに弱い
細茎薄葉種は水切れ・直射光に弱い
小株は弱め
カビ病

大きくすれば咲く
細茎薄葉種は夏の水切れ防止
花期はさまざま

中学
高学年
4ミニコチョウラン*
7エピデンドラム#
8ジゴペタラム
10ミニバンダ(!)
(ミニコチョウ苔玉)
(ミニバンダロール)
やや遮光
直射不可
季節:同上
温期雨除け
(ミニコチョウ周年室内)
ジゴペタカビ病芽枯れ
ミニコチョウ日焼け・根腐れ・炭疽病(低温雨)
大きくすれば咲く
冬・夏

高校 3カトレヤ(!)
4コチョウラン$%
浅広鉢・バーク
苔玉
カトレヤ木漏れ日
コチョウランは直射不可
季節:同上
コチョウランは日除け雨除け
カトレヤは根腐れ・芽枯れ
コチョウはミニコチョウと同じ
大きくすれば咲く
コチョウランは葉が8枚以上

大学 5パフィオペディルム*$%(!)
15デンドロキラム*#
浅広鉢
鹿沼土
半日陰
小苗は弱め
カビ病
デンキラは休眠長い
パフィオは3年/葉が8枚以上
大学院 13バンダ
14グラマトフィラム
3カトレヤ原種(!)
バンダ・ロール
グラマト:シンビと同じ
バンダ・カトレヤは直射不可 季節:11-4月は室内
バンダ・グラマトは15℃以上
バンダは植込みの中で保湿
バンダ・カトレヤは根腐れ
グラマトは冷害(最低10℃以上)
バンダは葉が20枚
グラマト?
カトレヤは芽を大きくすれば咲く











 花が長持ち
 中高温性(一部)
# 細茎・薄葉種、水切れ注意
% 根腐れ注意(根を薄着)
 カビ病(雨除け)
* 小苗は抵抗力が弱い、水切れ・高温防止
+半年型は作落ちしやすい、半年ごとに世代交代する種類は、生長期間が不足気味や、冬芽が低温で生長不良などで、一度親株が小さくなると、回復が難しい


易しい種類の育て方と咲かせ方

シンビジウムやデンドロビウムなどは、以下のように丈夫で育ちやすく咲きやすい傾向がるので、易しい入門向きの種類と言えます。
根が丈夫で根腐れしにくい
丈夫で、暑さ寒さや日射や乾燥や雨ざらしに抵抗力がある。
複茎種で脇芽が出やすい方で新芽が1年で十分に大きくなる
シンビジウム、デンドロビウム

やや難しい種類の育て方と咲かせ方

洋ラン栽培の最大の問題は根腐れです。
洋ラン学園式の「浅広底穴鉢・横根・隙間大粒植え」や、「広口ペットボトルへの引越」をすると、根腐れは激減します。
そこで、育てて咲かせることに専念できます。
さらに洋ラン学園では「次に咲きやすい有望株を入手」して、「大鉢植えで水切れさせないようにする」と「洋ランは大きくなればひとりでに咲く」ため、「育てるだけで多くの種類が簡単に咲く」ようになります。
こしうて残るのは、いくつかのグループです。基本の育て方や咲かせ方ができるようになると、難しい種類の見極めもしやすくなります。
しかしそれには共通点があり、その対策をすると咲くようになります。

薄葉・小型・細茎種の育て方と咲かせ方

「葉の薄い種類」です。そう思って考えてみると
デンドロビウム、デンファレ、フォーミディブル、デンドロビウムなから、パフィオペディルム、セロジネや、オンシジウム、ジゴペタラム、エピデンドラム、ミルトニアなどまで、このような種類は多くあり、同じ問題を抱えていて、同じ工夫で咲きやすくなります。
落葉し易く、落葉すると弱って新しい脇芽が出なくなって咲かなくなる
落葉の第一の原因は乾燥です。従って水切れさせないこと、暑い時期に日除けをして涼しく保湿することが大事です。
落葉の第二の原因は、雨ざらしによるカビ病です。これは厚葉種でも起きますが、薄葉種の方が重症で落葉し易いです。
落葉の第三の原因は低温です。
小型の種類は乾燥に弱いので、ミニカトレアやセッコクや、オンシジウムやデンドロキラムなどの小型種は同じような注意が必要です。
細茎種にも同じような問題があります。エピデンドラムは葉はやや厚いですが

年期の異なる種類・半年型と2年型の育て方と咲かせ方

複茎種は殆ど、開花の前後に新しい脇芽を出し、1年後までに大きくなって再び咲くと言うサイクルをたどります。これを1年型と呼ぶことにします。
これらの種類は新芽が出る季節により伸び方に差があり、十分に大きくなれない種類ほど咲きにくくなります。
しかし、中には、半年ごとに子芽を出して世代交代していく種類があります。このような種類は新芽が伸びるまでに半年以下しかないため、脇芽が小さくなりやすく、作落ちして段々咲かなくなることが多いです。これを半年型と呼ぶことにします。オンシジウム、カトレヤなどに多いです。
一方、これとは反対に、新しい脇芽が1年では十分大きくなれずに咲かず、2年以上たって初めて咲くものがります。その代表はパフィオペディルムです。大株や群生株では1年で咲くこともありますが、通常は2年以上かかります。そうすると、経験が少なく脇芽を早く大きく育てられない内は、十分大きくなる前に病気などでk部が弱くなって咲かなくなることが多いです。特に小型種や、葉の薄い種類は難しくなります。これを2年型(3年以上の多年かかることもある)と呼ぶことにします。大明石斛にも同じような傾向があるようです。

芽吹きの悪い種類の育て方と咲かせ方

大抵の複茎性の種類は、1年目の脇芽にしか咲きません。また、新芽は開花株にだけから出て、古株からは出ません。
従って、開花株から脇芽が出ないと、その鉢は咲かなくなってしまいます。芽ぶきの悪い種類は薄葉で落葉し易い種類や、半年型・2年型で作落ちしやすい種類に多いようです。
デンドロキラム、大明石斛
反対に、シンビジウムやカトレアやミルトニア・スペクタビリス、マキシラリアなどは、開花株の両側や古株からも新芽が出やすいです。セロジネも古株から芽を出す方です。

単茎種の育て方と咲かせ方

園芸店で手に入りやすい単茎種はコチョウランとバンダだけで、バンダは少ないです。
これらは、コチョウランの方が丈夫ですが、根が太くて根腐れしやすく、亜熱帯性で寒さに弱く、高温と適湿を保たないと根が枯れて落葉し衰弱してしまうという共通点があります。また、脇芽を出しにくいので親株が弱ると再起不能です。
洋ラン学園では、
「コチョウランは葉が6-8枚以上あり根が元気な有望株を入手して、根を元気に保って落葉を防ぎ新葉が2枚以上出るようなら咲く」
「バンダは葉が20枚以上有根が元気な有望株を入手して、根腐れと根枯れと落葉を防ぐと咲く」」
という指針で、
「コチョウランは周年室内ならペットボトルへの引っ越しや苔玉、屋外では洋ラン学園式植え方」で、また
「バンダはバンダ・ロールか、バスケット植えの保湿」で、段々と良く咲くようになってきています。


洋ラン学園の案内−小学校から大学院まで、終り
洋ラン学園の段階
以下でまず枯れるなどの問題を解決します
大株・大鉢の入手(抵抗力がある)
根腐れ防止(根を薄着の植え方)
日焼け防止(直射日光防止)
カビ病防止(低温期病弱種の雨除け)
カイガラムシ防止(雨ざらしと除去)
霜害・冷害防止(霜除け・室内取込み)
次に大きく育てる
水切れ防止
夏は保涼・保湿
冬は高温で冬知らず
これで多くの種類が咲くので、後は咲きにくい種類を咲かせる工夫です
作落ち防止(半年型の管理、芽ぶき種の芽欠き、易落葉種の保持)
細茎薄葉種は水切れ防止
大型種・要多年種

2 具体的な解決法 (1)洋ラン学園の始め方−まず根腐れを防ぐ
3 具体的な解決法 咲かせ方=(2)洋ラン学園の育て方:必修科目(衣食住に相当)−大きく育てれば咲く

洋ランの性質を知って、根腐れが防げる始め方をしたら、以下の四つができれば、ランはすくすく育ち確実に咲くようになります。
@大きくて丈夫な
A浅広鉢と根を薄着の植え方(衣)
B夏は雨季・冬は暖季の置き場所(住)
C雨任せのたっぷりの水やり(食)
大きい苗と小さい苗では、大きい方が圧倒的に丈夫で花が咲きやすいです。
大きな苗は丈夫で咲きやすく、小さい苗は苦労の覚悟が必要です。
脇芽を親芽と同じくらい大きく育てられれば咲きます。
セロジネの苗:右は大株
 
水やりの時期
日々の世話で最も難しいと考えられているのが水やりです。「趣味の園芸」の「鉢の表面が乾いたら、とか何日おき」は安全を保証しません。
透明容器で鉢の中まで見えるようにして、中がほぼ乾いて湿りが残っている内に水やり
を目安にすれば良いのです。慣れるまでは透明容器は必須です。湿りが無くなるまで乾いてしまうと、ミズゴケやバークは次の水やりで水を弾いて吸収しなくなります。
大きな鉢と屋外でのたっぷりな水やり
根腐れせず、枯れなくても、蘭はなかなか咲きません。それは、根腐れを恐れて水切れ状態で生長不良だからです。
根腐れを植え方で予防し、根腐れの心配のない高温期に水を切らさず大きくすると大抵のランが咲き始めます。

(3)その他(ビタミンとミネラルに相当)

安全に育てて、長年続けて楽しむための方法です
@日除け(日焼け止め)・雨除け・霜除け、
A病虫害対策、
B肥料、
一年に一度、緩効性化成肥料の顆粒を適量置肥するだけ、新根が出てから。
洋ラン学園では浅広鉢・横根・鹿沼土植えで、径12cmで2g、径15cmで5g、径21cmで10gにしています。通常鉢のバーク植えならその半分が目安。
液体肥料をやらなくても、大きい鉢で水を切らさなければ十分育ちます。
「花芽の出る秋には肥料を残さないよう」と言われますが、元気で大きな苗なら気にしません。また秋には肥料分は減っています。
C植替え(更新)、
D株分け・芽欠き・高芽取り・剪定(世代交代)

(4)洋ラン学園の咲かせ方

(i)大抵の種類は新芽を親並みに大きく育てるだけで咲きます。
(ii)さらに咲きにくい種類の対策もあります
@年期
一年型(長距離)-大部分、半年型(短距離):ミニカトレア・オンシジウム-早く大きく、多年型(マラソン)パフィオペディルム・バンダ-根の健康維持
A芽期と花芽時・花芽と葉芽
@夏芽が花芽、Aその他が花芽
詳しくは後で

3 洋ラン学園の具体的な方法・本HPの構成

洋ランは、暖地産の・樹木の枝に生えて・根はむき出しで・木漏れ日で育ち・雨季に大きくなって花芽を作り・乾季に咲き新芽を出し・乾燥に強く・水を好み生長旺盛な、新芽は一度しか咲かない宿根草です。
このことを踏まえて世話をすると、安全に育ち、確実に咲くようになります
温室・農薬・素焼き鉢・遮光ネット・液体肥料は使いません、水やり・植え替え・ミズゴケ・鉢・室内・コスト・廃棄物最小限
趣味家向けの、日本の暑さに負けやすいクール・オーキッドは扱いません
以下の構成で、具体的に説明し、実例を示します

(1)教科書・レシピ

教科書では、初めて(小学校)、育てる(中学)、咲かせる(高校)、楽しむ(大学)、続ける(大学院)と段階的に高度にしていくのでスムーズに上達します。
レシピでは、簡単な世話を、全て、図入りで説明するので、易しくやることができます。

(2)洋ラン合格生のノート・分校・洋ラン楽園−双方向、消費者が作る方法

これまでの方法は「専門家による専門的な方法」で、一方向に伝えられるものでした。作者の自作自演だけでは、一般の人が実行できるか分かりません。
毎日水やり、朝晩に霧吹きなど、普通の人ができそうにないことが平気で考えられています。
「合格生のノート」は初めての人が洋ラン学園の方法を実行しどのように育ち咲いたかの実例なので、自分と近い条件もあり、身近です。
洋ラン学園では、始めての人に試してもらい、うまくいかない点や分かりにくい点があれば、その人か学園で直ぐに改善しています。双方向なのです。
分校はその中で、環境などの条件が良く、「模範的」な例です。「洋ラン楽園」は、中でもうまくいっていて、色々な種類が良く咲いている例です。
洋ラン楽園
昨年開設した分校はその後も開花が増えています。室温が20℃ある職場は「洋ラン楽園」です。
2デンドロビウム、3カトレヤ、4コチョウラン、7エピデンドラム、8ジゴペタラム

(3)今月の洋ラン・開花事典

今月の洋ランは、園芸店で手に入る20グループ以上のなかの代表種を家庭で育てている経過を半月ごとに示したものです。
開花事典は、それぞれの種類の個々の苗の入手してから咲くまでの数年間の記録を写真やグラフで分かりやすく示したものです。


5 洋ラン学園では、以下のものは使いません

洋ラン学園では、育てて咲かせるだけでなく、環境に優しく、やり方は易しく、手間がかからない、を目指しています。
使わないもの理由代替
温室 一般の洋ランには不要
建築と維持に高額の費用
不要になった時に処分に困る
冬は室内で冬知らず
ミズゴケ 家庭で用いると最も根ぐされしやすい
貴重な湿原植物を乱獲
高価・入手困難
趣味向き
室内苔玉とバンダ・ロールのみ使用
鹿沼土は入手容易・再使用可・自然に帰る

素焼鉢 一般の洋ランには不要
ほぼ1年ごとに植え替え必要
再使用が難しく、廃棄物を増やす
趣味向き
透明ポリポットは根腐れ予防・安価・省資源
スリットプラ鉢は根腐れ予防・省資源・再使用可

ラン鉢・
ラン用配合培養土
細深鉢は乾きが遅く根腐れしやすい
鉢増しするとゴミになる
配合培養土でなくても、適度に育って咲く
なるべく広くて浅いプラ鉢
丈夫な種類は鹿沼土、普通はバーク

農薬 効果が少ない、毎月撒く必要
自然破壊、人体に有害
カイガラムシは歯ブラシと雨で駆除
低温期のカビ病は雨除けで予防

有機肥料蠅が発生する、室内で臭う緩効性・粒状化成肥料置肥年1回
液肥 一般の洋ランには不要
手間がかかる、過剰施肥の害、富栄養化
春に緩効性化学肥料を置肥
遮光ネット風で飛んだり管理が面倒木陰、物陰
吊り鉢風で飛んだり管理が面倒・乾きすぎ風通しが悪くなければ十分育つ

プラスチックスリット鉢、鹿沼土、バーク、ミズゴケの健全なものは再使用
13バンダと10ミニバンダの一部はバンダ・ロール(但し大学院)、4コチョウランは原則として全て室内
4.16
6 洋ランの続け方−植替え・鉢増し・株分け・作落ち対策など
有望株を入手して、1年間無事に育てられるとお土産花を楽しむことができます。
しかし、それからは新たな課題が出てきます。
ミズゴケ植えでは入手した時から植替えが必要ですが、バークでも翌年には劣化して植替えが必要になります。
また初めのうちは根腐れ気味になったり、病虫害や、日焼け、雨ざらしなどで、生育が悪くなることが多いです。作落ちしたら回復させなくてはなりません。
反対に順調に生育すると複茎種では株数が増えて鉢が窮屈になり植替えか株分けが必要になります。
このように洋ランを育て続けるには最初とは違ったことをしなければなりません。

まえがき 終り
!! 洋ラン学園 第5回 講習会 2012年6月24日 日本パフィオペディルム研究会のパフィオサロン 根岸園芸のサロン ド ネギシ オーキッドフェアにて !!
地域の希望者に苗プレゼント開始、2012年「逆さ二階建てペットボトル植えオンシジウムとデンファレ」、2013年5月「植木鉢鹿沼土植えシンビジウムとデンドロビウム」


まえがき2012−「洋ラン学園」の特徴とあらまし(段階)−

始め方、育て方、咲かせ方、楽しみ方、続け方
特に「咲かせ方

「洋ラン学園」はこれまでの「趣味の園芸」に代る、消費者のための、
安全で、簡単で、確実に咲く方法を提案します。そればかりでなく
環境に優しい(ゴミが少ない、温室や色々な機材や灯油を使わない、湿原植物のミズゴケをなるべく使わない、農薬や液体肥料を使わない)
持続可能(開花株の維持と更新・手間を最小限)
な方法です。
「1始め方、2育て方、3咲かせ方、4楽しみ方、5続け方」と段階を追って、全ての問題を解決していきます。
ここでは段階ごとの特徴を述べます。「1始め方」と「2育て方」の要点はすでに述べているので、ここでは「3咲かせ方」以降が中心になります。
(1)始め方
根をむき出しに植えて暖かい所に置き、最大の問題である根腐れを防ぐのが基本です
初めての人が室内で始めるには、「はじめに、1安全な育て方、(1)初めての洋ランの始め方2013のレシピ」の「広めのペットボトルに移す」をやります。
新しく入手した開花株を春から屋外で育てるには「透明ポリポット・重ね着鉢増し」にします。
(2)育て方
基本は、「趣味の園芸のような小さな鉢に植えて細心の水やりで根腐れを防ぐ」のでなく、「はじめに、1安全な育て方=苗と衣食住、@-C」をやります。
趣味の園芸と違って、根腐れの心配が少なく、「大きく育てる」ことに集中できます。
@丈夫な種類の大きい苗 
A根腐れしにくい植え方
B冬の暖かくて日当たりのよい置き場所(夏は涼しくて保湿できる置き場所)
C週に2回程度乾く水やり
 

(3)咲かせ方

ランは原則として、1年に1回しか咲かず、酷暑の夏と厳寒の冬を乗り越えて、しかも、新しく出た芽を花芽時までに親の大きさまで育てないと咲かないのです。
これまでの方法は根腐れ防止方が不十分なため、経験を積まないと殆ど直ぐに枯れて、1年後に咲かせるなど思いもよりません。
初めての人がうまく育てられるようになるまで待っていたのでは、殆ど咲かせられません。

(i)初めてでも咲く方法から毎年咲かせる方法まで−段階を追って

洋ラン学園では「育てる」までは、これまでに比べて安全で易しくなっているので、早くから「咲かせる」ことに集中できます。
さらに咲かせるについても、易しい種類から難しい種類へと、咲かせながら上達するので、初めての人から開花を楽しむことができます。
まず、初めての人でも直ぐに咲かせられる方法があります。それは、「ランに咲いてもらう」方法です。
さらに、親株が大きくて元気なほど、慣れない世話や、夏や冬に負けないで、1年後に新芽が花の咲くに足るだけ大きくなる可能性が増します(シンビジウム、オンシジウムなど)。これは、親株の力を利用するのでお土産花と呼ぶことにします。
これらなら、育て方に上達する前に花を見ることができます。
こうして「成功体験」を積みながら、本やネットには殆ど書いてない「ランはどのように育って咲くか
を知ることができるので、育て方や咲かせ方が分かってきます。
段階

咲き方条件
1初めて/小学校開花株花が咲いたら終り
2育てる/中学二番花開花株に脇芽が着いていて、一月から半年以内に咲く開花株に花芽や花茎がある
3咲かせる/高校お土産花開花株から脇芽が出て、1年で十分に大きく育ち、一年後に咲く大株で体力がある、一年無事
4楽しむ/大学自力開花2年目以降の新しい脇芽からも咲き続ける作上がり(年ごとに大きくなる)
4続ける/大学院難しい種類咲きにくい種類を咲き方に応じた対策年期・芽期・花芽時に着目


第一段階:開花株を買って楽しむ(ミディー・コチョウラン)     第二段階:開花・蕾付き株で花が枯れたら直ぐ二番花が咲いた(ミディー・カトレア)  第三段階:巨大な株を維持したら翌年お土産花が咲く(ミルトニア・スペクタビリス)

芽季
洋ランは種によって花期が違いますが、芽の出る時期もまちまちです。
大きくて元気で花の咲く苗ほど芽が早く出る傾向があります。
反対に遅く出た芽は大きくならず花が咲かないことが多いです。
標準的な「芽季」がいつかを知っておく必要がありますが、信頼できる情報は見当たりません。

カトレヤ
シンビ


セロジネ、フォーミ、


オンシ、グラマト


ミルトニア、ジゴペタ、デンドロキラム、マキシラリア


不定期パフィオ



単茎種を除く


(ii)代表的な種類の、咲く苗の大きさから、芽が出てから咲くまでが一目で分かる開花カレンダー・開花事典(第二部)

咲かせたことが無いと、どうしたら咲くか分からず途方にくれます。
これまでの本やネットでは、咲かせるのに一番大事な、どの位の大きさの株なら咲くか、何時蕾が出るのか、ということが殆ど分かりません。
洋ラン学園ではそれらを「洋ランカレンダーの表と洋ラン開花事典のグラフ」で一目で分かるように示しています。
どの種類もほぼ同じ「育て方]で構いません。
大抵のランは単に、「咲くのに必要な時期までに必要な大きさに育てれば咲く」のです。

第二部の洋ランカレンダー

にはそれらを含む情報の実例があります。
全てのグループの、花が咲くかどうかの境目となる必須情報
親株の大きさ、
新芽の出た時期(芽季)、
バルブの形成や花芽の出た時期(花芽時)
花が咲いたとき(花期)や、
入手時期(何時頃店頭に出回るか)
の一覧表と個々の詳しい様子や写真を載せています。

第二部の開花事典

色々な洋ランを咲かせるには知らなければならないことがありますが、本やHPには殆ど載っていません。
代表種の咲き方は親株の大きさから芽の大きさまでは「開花事典」のグラフで、一目でわかり、大抵の属を咲かせられます。
芽が出てから咲くまでが一目で分かる
色々な種類の
開花株の大きさ、
新芽の出る時期、
生長からバルブができるまで、
花芽(シースや花茎や蕾)の出る時期とその時の新芽の大きさ、
花芽の生長と開花期まで
がグラフなどで一目で分かります。
タイプ別に代表種を網羅しています。
カトレヤは色々な花期などがあるので別ページに
カトレヤのグラフの例



さらに数年がかりでしか咲かない種類や、咲出してから毎年咲かせる方法などは「大学院」にあります。
まえがき 終り


グループ別の始め方・育て方・咲かせ方・続け方へのリンク

園芸店で手に入りやすい全てのグループについて、代表種の詳しい記録・データ・写真・世話の仕方
有望株の入手、年期・芽季・バルブ期・花芽時・開花期や、開花株の大きさ
葉芽と花芽、根

グループ別に、代表種について、苗の入手から、始め方、育て方、咲かせ方、続け方の数年にわたる詳しい記録(データと写真)が、以下のリンク先にあります。
年期、芽季、バルブ期、花芽時、開花期や、開花株の大きさ、葉芽と花芽の区別などが一目でわかります。
分類順に並んでいます。

ラン科 Orchidaceae
アツモリソウ亜科 Cypripedioideae(パフィオはアジア)
5パフィオペディルム
セッコク亜科 エピデンドラム亜科Epidendroideae
アレサス連Arethuseae(アジア)
ブレティア亜連 Bletiinae
エビネ*、(Calanthe)
セロジネ連 Coelogyneae(アジア)
9セロジネ
15デンドロキラム
エピデンドラム連 Epidendreae(アメリカ)
レリア亜連 Laeliinae
3カトレヤ、3+ミニカトレア、3カトレヤ原種 (レリア、ブラサボラ、ソフロニティスの一部)
エピデンドラム
ソフロニティス 暑さに弱い山野草のため洋ラン学園の対象外
デンドロビウム連Dendrobieae(アジア)
デンドロビウム亜連 Dendrobiinae7
2デンドロビウム2+下垂種、、
11デンファレ(11+フォーミテ゛ィフ゛ル)、
12キンギアナム*(12+大明石斛タイミンセッコク*)
石斛(長生蘭)
バンダ亜科
マキシラリア連 Maxillarieae(アメリカ)
ジゴペタルム亜連 Zygopetalinae
8ジゴペタラム
ビフレナリア亜連 Bifrenariinae
Xylobium
リカステ亜連 Lycastinae
リカステ 暑さに弱い山野草のため洋ラン学園の対象外
マキシラリア亜連 Maxillariinae
16マキシラリア
オンシジウム亜連 Oncidiinae
6オンシジウム(+近縁属・属間交配種、6+ミニ)、6+ミルトニア・スペクタビリス、ブラッシア、ゴメザ
オドントグロッサム・ミルトニア 暑さに弱い山野草のため洋ラン学園の対象外
バンダ連 Vandeae(アジア)
サルカンサス亜連 Sarcanthinae または エリデス亜連 Aeridinae
4コチョウラン(4+ミニ)、
10ミニバンダ
13バンダ**、
風蘭(富貴蘭)
(二+名護蘭)、属名のセディレア(Sedirea)はかつて分類されていた旧属名のエリデス(Aerides)の アルファベットのつづりを逆から書いた
シンビジウム連 Cymbidieae(アジア)
キルトポディウム亜連 Cyrtopodiinae
1シンビジウム*、
14グラマトフィラム
春蘭*中国春蘭、
報歳蘭*(五+駿河蘭*)

ラ ン 科 の 亜 科 ・ 連 ・ 亜 連 ・ 属 (デンドロキラム、ナゴランを除く)
    (Subfamily)   (Tribe)  (Subtribe)   (Genus)
http://homepage3.nifty.com/park-town/subfamily-tribe-subtribe.html



導入部終り
表紙と要約おわり


ご協力いただいているラン園・クラブ・趣味家・学校(リンク)
このHPの基になる研究の一部には、下記のラン園、クラブ、学校の方々のご協力をいただいています。厚く感謝いたします。
向山蘭園(シンビジウムなど全般・資材)、根岸園芸(カトレヤ、パフィオなど)、コチョウランの店/鈴鹿フラワー山田蘭園バンダのフローラ・ヤノオーキッド山本デンドロビューム園花工場(大阪)カトレヤ原種西東京発、(ご協力を開始いただいた順)
大阪テクノ・ホルテイ園芸専門学校日本パフィオペディルム研究会多摩蘭友会(ご協力を開始いただいた順)

また図鑑の写真や交配系統図は色々な方の物を使わせていただいています。転載をお許しいただき、そのつど引用していますが、ここには特に多い下記の方のみ紹介させていただきます。再転載はご遠慮ください。
蘭/開花株の取り扱いGallery蘭爛/蘭花Galleryカトレアの図鑑カトログ/索引交配種系統図 Abiko Orchid Room - Room Genealogyフジ園芸/花つき株リスト石の華/蘭−原種・交配種(ご協力を開始いただいた順)タローさんの洋らん栽培/扱い洋蘭(こちらのみはお返事がいただけないので無断転載となっています、ご容赦ください)

検索ページ
Orchids Wiki, RHS Database
2010.10.2記、後追加

表紙続き
洋ラン学園 
第一部 教科書とノート
2012年の経過 2011年までの経過
旧版保存
2013年補足版
2012年補足版
2011年補足版
保留
大学院