ポットの横穴開け
目次
初めに
芽欠きのレシピ
1 初めに
洋ランを透明ポットに植えると、植え込み材料の湿り具合や、根の健康状態や伸びる様子が手に取るように分かります。水やり直後は、鉢の中は濡れていて、鉢底には水が溜まっていることがあります。鉢によっては数日間も湿っていたり、水滴が付いていたりすることがあり、これらの状態が根腐れにsつながると思われます。
鉢底近くに穴を開けると、鉢の下の方の乾きが目に見えて良くなります。小さい鉢では、上と下の方の乾き方がほぼ同じとなり、全体として乾きが早くなるので、根腐れの恐れが減ると共に、水やり間隔が短くなって、水不足の期間が短くなり、生育が良くなります。
2 横穴開けのレシピ
穴の数はどうしたら良いかとか聞かれるので、紹介します。
穴の数
3つか4つ程度にしています。透明ポリエチレンポットには縦筋が並んでいます。この部分は、地の部分よりやや厚く丈夫なので、ここに縦の切り込みを入れると良いでしょう。
穴の位置
鉢底になるべく近い所に開けます。鉢底にも穴はあるのですが、専ら底にたまった水を抜くためで、鉢底近くの湿りは減らせません。
穴の大きさと開け方
簡単に開けるには、カッターナイフで、L字型に切り込みを入れ、鋏で直角三角形に切り取ります。大きさは7cm径の鉢で高さ1cm幅5mm前後、12cm鉢で1.5ccmx1cm程度が目安です。
切れ込みだけでは、乾きを早める効果は殆どないようです。
要は、過湿を続けないようにすることですから、株の大きさや健康状態や、植え方や、置き場所や世話の仕方によって異なる乾き方に合わせれば良いのです。数日も湿っているようなら、穴を大きくするか、数を増やしてやります。乾きの遅れ気味の鉢は穴を増やすか大きくして、なるべく水やり間隔を揃えられるようにしたら、手間が省け、育ちも揃うと思われます。
大鉢の場合−水滴ができないように
育て方が上手になって、12cm径以上の鉢を多く使うようになると、鉢の乾きが遅くなり、根腐れの危険が増えてきます。水やり後に鉢の中を見ていると、上の方と鉢底近くは余り湿っていないで、中間の部分に水滴が数日に渡って見られるようなことが起きます。水滴が溜まるということは、いわば湿度100%で、水蒸気を運ぶような空気の流れも弱いことを示し、根腐れの危険があると思われます。
そのような場合には、穴を開けたよりさらに上の部分に、もう一回り穴を開けると良いと思います。
小さい鉢の場合も「水滴ができないように」を目安にすると良いと思います。
上は乾き、鉢底近くも乾き始めていますが、半ばから下にかけては水滴ができそうなくらい湿っています。底近くからもう一段上にも三角の穴を開けました。
透明ポリエチレンポット以外
透明なペットボトルは、薄いので、同じように切れ込みを入れたり、鋏で切ったりできます。透明コップも同様です。
2010.7.26掲載開始