洋ランの芽欠き


目次
初めに
芽欠きのレシピ

1 初めに

複茎種の洋ランは、年々新しい脇芽を出し、花を咲かせます。花が咲かないのは、脇芽が年々小さくなってしまうためであることが多いです。温室で育てられて大きかった株が、家庭での温度不足や控えめな水やりで、十分に生長できずにいる場合や、植え替えなどをしないでほったらかしで脇芽がどんどん増えて鉢に一杯になったり、植え込み材料が古くなって根に元気がなくなったり、ということが起きています。
なかでも、一つの親株から複数の脇芽が出るのをそのままにしていると、親株からの養分の分散もあって、脇芽が小さくなりがちです。そこで、親株ごとに脇芽を一つに減らしてやる必要があります。

2 芽欠きのレシピ

芽欠きが最も必要なのはシンビジウムです。脇芽がたくさん出るからです。デンドロビウムも脇芽がたくさん出ます。

シンビジウム

シンビジウムは大体が冬から早春咲きで、脇芽の出る時期は、花芽と同時に秋に出る場合と、春暖かくなってからと2通りあります。一般的には、花芽の時期には葉芽を取り除き、春の新芽の中から、大きいもの、他の株から遠くなる物を選んで、親株ごとに一つ残します。鉢に親株が3つあれば、脇芽が3つということになります。
できるだけ根元から折取ります。

デンドロビウム

デンドロビウムも脇芽がたくさん出ます。シンビジウムほど厳密にする必要はありませんが、もともと鉢内の親株の数が多く、込んでおり、1株1芽にしても総数は多くなるので、なるべく減らした方が花が咲きやすくなります。年々株が小さくなることが多いので、芽欠きは必要です。

オンシジウム

脇芽の数よりも、どんどん出る位置が高くなる方が問題です。また、新芽の大きさにも色々と差が出やすいです。低い位置から出ている大きな脇芽を残し、小さかったり、高いところから出ていて生長が望めない脇芽は取り除いた方が、集中して花が咲きやすくなります。

カトレヤ

匍匐茎の先端の新芽が大きく伸びている後から、手前に小さな脇芽が出てくることがあります。取り除いた方が、本命が良く育ちます。



2010.7.24掲載開始