洋ラン学園


2018年育て方と咲かせ方
はじめに
洋ラン学園の目標は「開花株を買って1年後に咲かせる」です。
その標準的な方法はどの種類でも同じで、「買ったら鹿沼土で幅広底穴鉢に鉢増し」「ほぼ年間を通して屋外に置く」「梅雨から秋の初めまでは雨ざらしで水切れ無し」などです。
ここでは2018年に色々な種類で実行した経過を示します。2018.6.19

表 洋ラン学園で育てて咲かせる種類、赤は易しくて咲きやすい、桃はそれに近い、緑は注意が必要、茶は対象外
ク゛ルーフ゜仮称
属(学問的なものではありません)
五大属基本種1シンビジウム*、2デンドロビウム2+下垂種、3カトレヤ、3+ミニカトレア、3カトレヤ原種、4コチョウラン(4+ミニ)、5パフィオペディルム
新五属普及種6オンシジウム(+近縁属・属間交配種6+ミニ、6+ミルトニア・スペクタビリス、7エピデンドラム、8ジゴペタラム、9セロジネ、10ミニバンダ
続五属花物 11デンファレ(11+フォーミテ゛ィフ゛ル)、12キンギアナム*(12+大明石斛タイミンセッコク*)13バンダ**、14グラマトフィラム、15デンドロキラム
16マキシラリア17キシロビウム
東洋蘭和蘭
石斛(長生蘭)、二風蘭(富貴蘭)(二+名護蘭)、三春蘭*中国春蘭・金稜辺、四エビネ*、五報歳蘭*(五+駿河蘭*)
山野草対象外aミルトニア、bリカステ、cオドントグロッサム、dソフロニティス、eマスデバリア

各種類の花茎の出る時期

2015新旧苗花茎の出
2018新規2018旧
1前



1後



2前



2後



3前



3後



4前



4後



5前



5後



6前



6後



7前



7後



8前レリア/アンセプス


8後ミニカトレア


9前 ミニカトレア/キャンデー・タフト
オンシジウム/アロハ・イワナガ
大明石斛



9後 オンシジウム/ゴワー・ラムゼイ
デンドロ/フォーミディブル
ミニカトレア/コスモ・アロハエピデンドラム



10前 シンビジウム/エンザンスプリング
ミニコチョウラン
コチョウラン
オンシジウム/スイートシュガー
デンファレ



10後 マキシラリア/ポリフィロステレ
ブラッシア
デンファレ
バンダ
金稜辺

コチョウラン/アマビリス花茎に枝大明石斛
11前 シンビジウム/福だるま
デンドロビウム/オリエンタル・スピリット
カトレヤ原種
報歳蘭

シンビ/ミスマフェット
デンドロッビウム/グリーン愛、
ミニオンシ/トゥインクル
ダーウィナラ/ブルースター
金稜辺
デンファレ
11後セロジネ/インターメディア


12前 シンビ/ファイア・ビレッジ
デンドロビウム
キンギアナム



12後 コチョウラン
ビーララ/ユーロスター










表紙目次
はじめに 洋ラン学園の願い、洋ラン栽培の三大問題、洋ランの特徴 苗と衣食住の4原則、苗選びと衣食住の世話
あらまし
洋ラン学園の目標や方法 目標:開花株を入手して1年後に咲かせる
各種の育て方と開花の例
今月の洋ラン・洋蘭24節気・最新
まとめ





各種類の世話と開花の例
1 シンビジウム
近年の種類は金稜辺などの東洋蘭との交配種が大半です。最も丈夫で生長旺盛で咲きやすいため、世話も他の種類より
苗:大株で
住:周年屋外(最低気温-5℃以上)、置き場所は昼間の直射日光を避ける・湿り気があるなら慣れたら日向で直射日光可、冬は霜除け・雪除け、-3℃を下回る日は軒下などが無難
衣:春暖かくなったら鉢から抜いて浅広底穴鉢に据え、周りに鹿沼土を入れる
食:特に梅雨明け以降に水切りさせないよう、夏は2-3日おきに水やり、春暖かくなったら緩効性顆粒化成肥料を置肥
例 2016-17年
アリシア・スノーエンジェル (2018.6.15再掲)
5月後半
植え替え
アリシア・スノーエンジェル
根鉢の底だけほどいて重ね着鉢増し
  

     
左5月後半                       右7月初め
#3草丈8.5cm基幅2cm厚み1.1cm葉7枚         #3草丈29cm基幅2.5cm厚みcm葉10枚#7,22cm

7月初め
新芽の伸び、例年に比べてやや小さめです。出が5月頃で遅いです。
植え替え後日焼けを防ぐために植え込みの中で日が当たらず、雨に十分当たったかどうか不明で肥料もまだです。
置肥

7月末
旺盛な伸びが続いています。バルブが太り始めています。

8月前半
旺盛な伸びが続いています。バルブの太りが目立つ株もあります。葉の増えはほぼ止まりました。が1枚増えました。花茎らしい丸い新芽が1本出てきました。


9月後半
旺盛な伸びが続いています。一部は半月で葉が1枚増えました。草丈の大きい株ほどバルブの太りも早そうです。

10月後半
9月後半のバニラスカイに続いてアリシア・スノーエンジェルに花茎
草丈60cm以上、バルブ幅3cm以上、葉の枚数12枚以上は秋に花茎が出ています。

11月前半
新芽#3のバルブが高く太くなり、花茎が伸びて太くなりました。
左:全体。右:左株#-3、横に新芽、中株#-1。
  

左:株#-3の花茎。次:株#-2の花茎、右には株#-3。次:中に秋新芽。右:古株のバルブ、株#2は幅広、株#1は小球状。
   


12月前半
新芽#3のバルブが高く太くなり、花茎が伸びて太くなりました。


2 デンドロビウムノビル系(セッコク交配種)  (2018.6.15再掲)
デンドロビウムと言えばいわゆるノビル系で、通常売られている小型種は大半が和蘭のセッコクとの交配種です。最も丈夫で生長旺盛で咲きやすいため、世話も他の種類より
苗:大株で
住:周年屋外(最低気温-5℃以上)、置き場所は昼間の直射日光を避ける・湿り気があるなら慣れたら日向で直射日光可、冬は霜除け・雪除け、-3℃を下回る日は軒下などが無難
衣:春暖かくなったら鉢から抜いて浅広底穴鉢に据え、周りに鹿沼土を入れる
食:特に梅雨明け以降に水切りさせないよう、夏は2-3日おきに水やり、春暖かくなったら緩効性顆粒化成肥料を置肥
例 スノーフレーク オトメ


2+ デンドロビウム下垂種  (2018.6.18再掲)
デンドロビウムノビル系と似て茎が針金のように細く葉も小さくて厚く下垂します。中国南部原産。細茎・薄葉種なので水を切らさず、新芽を大きくします。小さな株立ち株では、開花株の途中の節から出た枝に咲きます。



3+ ミニカトレア (2018.6.15再掲)

ミニカトレアの内、大型の種類の大株は、丈夫で生長が旺盛で咲きやすいです。半年型と1年型があり、1年型の方が新芽が育つゆとりがあるため咲きやすいです。
苗:1年型の大株の群生株が有望です。バークでプラスチック鉢植えの方がミズゴケで素焼き鉢植より易しいです。冬よりも夏に始める方が安全です。
住:夏に入手した場合は直射最低気温が10℃未満の時期は室内の方が根腐れしにくいです。室内でも最低温度が10℃以上あれば安全です。周年屋外(最低気温-5℃以上)、置き場所は昼間の直射日光を避ける・湿り気があるなら慣れたら日向で直射日光可、冬は霜除け・雪除け、-3℃を下回る日は軒下などが無難
衣:春暖かくなったら鉢から抜いて浅広底穴鉢に据え、周りに鹿沼土を入れる
食:特に梅雨明け以降に水切りさせないよう、夏は2-3日おきに水やり、春暖かくなったら緩効性顆粒化成肥料を置肥
例 コスモアロハは丈夫でよく咲きます。/

4+ ミニコチョウラン (2018.6.15再掲)

強い種類は他のランと同様に重ね着鉢増しで大丈夫です。ファレノプシスと近縁のドリティスとの交配種ドリタエノプシスの仲間です。
例 白花パープルジェム、
Dtps. Purple Gem、Doritis pulcherrima x Phal. equestris
12年7月後半に開花株を入手し、鹿沼土植えに植え替えたのが1年後に開花、ドリティスとの属間交配種で丈夫
12年8月初め
植替え
鉢#1   

2013年3月後半
 

葉が雨ざらしによる炭疽病に罹ってしまいました。
 

2013年
8月後半
昨年7月後半に開花株を入手し、鹿沼土植えに植え替えたのが1年後に開花、ドリティスとの属間交配種で丈夫。
 

鉢#1
  

鉢#2
夏に開花
 


5パフィオペディルム
5大属の一つですが、複茎種の中では珍しく脇芽が出てから花が咲くまでに他のランと同じような育て方では2-3年かかります。特殊な根をしていて根腐れや枯れが起きやすく小型の薄葉種は雨ざらしで炭疽病になるなど病気になりやすいです。このため咲かせるのが難しくなります。大株で未開花の脇芽が大きくなっている有望株の入手が必須です。。また高温期の乾きすぎや低温期の過湿にならないように注意が必要です。


2014年
2月末
最も育てやすく咲きやすい緑葉・やや厚葉・整形・大型種開花株を入手
園芸店で大型種の大株の開花株を入手しました。脇芽も大きなものが付いている有望株です。但し種名は分かりません。
以降の経過からも分かるように、「趣味でない園芸」で花を咲かせるには「種名の分かった小株」より断然有利です。
鉢#1 KP728 緑葉、2株立ち、」花整形大輪
株#1 大葉4枚、最大24.5x4.8cm、止め葉無し、開花中
株#2 葉計6枚大葉5枚、最大21.5x4.8cm、新葉6.5x2cm
  
左:開花親株。右:親に近い大きな脇芽


鉢#3 OS2026、斑入り葉、やや淡緑色、3株立ち、開花後
株#1 大葉4枚、最大25x6cm、止め葉無し
株#2 葉計6枚、最大23x5.4cm、止め葉、シース4cm2.5cm
株#3 新芽、葉計5枚、最大11.5cm
  
左:花後の株#1、中・右:シースの出ている株#2


新芽、株#3

5月前半
鉢#1
  
左:開花済の親株#1。中:新芽#2。右:同:枯れかけた2枚目?の葉と伸び始めた6枚目の葉


鉢#3
株#2が開花
シース付き鉢で二番花を楽しめました。
花更14cm蕾5cmから
 
左:開花済の親株#1。右:開花寸前の脇芽#2。

 
左:新芽#3。右:同拡大図。

6月後半
植替えをせず、乾きやすい植込み材料で水切れ気味ですが、新芽は順調に伸びています。肥料は既にやっています。
子株は大きいですが、新葉が出ません。

鉢#3
親株に続いて子株#2が咲き、孫株#3が大きくなっています。
  
9月前半

鉢#1
冬新葉が伸びて、秋新葉が出てきました。
新芽#3が出て丈が6cm葉が4枚です。



鉢#3

  



12月後半
鉢#1
子株の葉が伸びてシースが出てきました。新芽#3が伸びて丈が9cmになっていますが新葉は出ません。

2015年
9月後半
鉢#1
子株#3の葉が伸びて新しい5枚目の葉は10cmを越えました。



6 オンシジウム
切り花が多く出回るオンシジウムは、丈夫ですが花を咲かせるのはやや難しいです。売られている鉢植えがミズゴケが古くて腐っていたり、脇芽の出る位置がだんだん高くなってしまったり、半年型で脇芽の生育が不良だったりします。黄色で多く出回る種類の内ゴワーラムゼイは1年型なのでその点では咲かせやすいです。



6+ ミニオンシジウム(2018.6.17再掲)
小さいため水不足だと落葉し脇芽が育たず咲きません。ペットボトル植えで腰水で咲きました。
2009年
10月6日 トゥインクル'ダイヤモンド・ファンタジー'の開花株を入手 13日9cm透明ポリポット深鉢に植え替え
11月10日 トゥインクル’フラグランス・ファンタジー’の開花株を入手
いずれも、小さな鉢に数株が寄せ植えされています。
2010年
翌春に、少し大きめの鉢に標準の植え方で鉢増ししました
真夏は木陰に置き、水をたっぷりやりました。
最高気温が25℃を下回ってきたら、西日の当らない日向の地上に移しました。
9-10月に相次いで花茎が出てきました。
9月19日、トゥインクル’フラグランス・ファンタジー’と'ダイヤモンド・ファンタジー'、計3株から花茎が出ています。10cm前後

 10/25 花茎が20cm近くに伸びてきました。
 
トゥインクル’フラグランス・ファンタジー’は新しい方は2鉢とも花茎が出ました。古い株は出ませんでした。
 
左 トゥインクル'ダイヤモンド・ファンタジー'花茎が数本 右:ピンクパンサーは花茎が出てきません。
11月27日 真昼前後に直射日光のあたる場所に、雨ざらしで置いてあります。水やりは週1回程度です。
上からちょうど一月後、花茎や蕾はとてもゆっくり大きくなります。白っぽく見えるのは前の花の跡、花茎の数も増えます。
上の注意に気をつけて、これからは、雨ざらしと、上から水を掛けるのは控えますが、まだ寒さの害は出ていないので引き続き外に置いておこうと思います。


6++ ミルトニア・スペクタビリス(2018.6.18再掲)

左:京紫、右:江戸紫
オンシジウムの仲間で、1年生で丈夫で咲きやすいです。後のジゴペタラムに似て、新芽は雨ざらしで腐りやすく、新葉は直射日光では日焼けします。株の両側から脇芽が出るので片側は芽欠きしないと小さくなります。
2011年
10月
ミルトニア・スペクタビリスの改良種、江戸紫と京紫の開花大鉢を入手

2013年
4月前半
鉢増し
 1年型秋咲で、元気のない株ほど新芽が出るまでの休眠が長くなっています。秋芽、冬芽に続いて一部は反対側から春芽が出たりしています。伸びている芽とまだ休んでいる芽があります。
大株大鉢、2鉢とも、入手した時の黒ビニール鉢バーク植えのままで元気です。
江戸紫:早く暮れごろから出てもう大きくなっている冬芽と、後から出て小さい芽があります。
左:群生株の全体、中:右に大きく伸びた秋芽と手前の後から出た小芽、横に伸びるので懸崖作りにしようと思っています。
右:開花株の根元には細い気根が沢山出ています。
  

5月後半
子株の生長、かなり大きくなりました。
新葉、葉の枚数が増えており、新葉を出し続けているようです。
植替え、必要な鉢は済ませているため、しません。
肥料、子株の生長が盛んなので、置肥します。
江戸紫
鉢増ししましたが、植え傷みなく順調に生育、バルブの両側から芽が出ている場合は生育が悪ければ芽欠きします。
 



7 エピデンドラム
春先にボールのような小花の塊が株立ちになった大鉢が良く売られています。うまく咲かないのは細茎薄葉種のため水切れすると弱りやすいためでしょう。また、ミズゴケ植えが寄せ鉢になっている場合など、ミズゴケが腐っていて植え替えが必要なことが多いです。花の終わった花茎の途中から新しい花茎が出て2番花を楽しむことがdきます。



8 ジゴペタラム(2018.6.17)
新しい脇芽が育ちかけで花芽が出るという特異な性質があります。新芽は葉が筒状に巻いていて雨ざらしだと腐ることがあります。また日焼けしやすいです。
ジャンピン・ジャック'ビッグ・ビーンズ'、
2011年 
2月前半
開花株入手草丈46cmバルブ4本5x4x2cmまで、開花芽は丈29cmバルブ無、
二重鉢、内黒ビニール鉢、バーク小粒植え
2012年
3月前半
生長凍害がほとんど全部と夏芽の芯とが枯れました

4月後半
生長春新芽#6'が5cm

6月前半
春芽#6'が、丈21x2.5cm、12x4.5,13x3vcm。花茎4cm、
夏新芽#31 5x0.9cm。

凍害に耐えて出た新芽から花茎と蕾

7月前半
春芽#6’が、29x2.6x1.7cm基に厚み、長4枚20x6cm。花茎20cm、3個2cm。
夏新芽#31 11x1cm、長3枚7x2.5cm。


7月後半
春芽#6'が、丈31x2.5x1.812枚#10,23x6.3cm。花茎20cm、3個2cm。
夏新芽#31 15x1cm、7枚#5,11x3.6cm

8月前半
春芽#6'が、開花後も伸び、太りは止まって37cmx2.6x1.7cm、13枚、30x5.3cm。
夏新芽#31 伸びて17x1.4cm、長増えて8枚13.5x3.5cm。

9月後半
生長
春芽#6が、開花後の伸びはほぼ止まって基が太り38cm、3.2x1.9cm、13枚、cm。
新芽#31 少し伸びて21.5x1.4cm、8枚、最大#7、18x3.3cm。

10月前半
生長春芽#6が、開花後の伸びは止まってやや太り38cmx2.8x2.1cm、、13枚、大きくなって最大33x6cm。
夏新芽#31 伸びて21x1.5cm、、変わらず8枚大きくなって最大18x3.3cm。秋新芽#7、#6の子1.5cm。

11月後半
生長春芽#6'、バルブが見え始めて高さ3.5cm幅3cmまで、13枚、伸び最大36x6cm。
夏新芽#31 伸び止まり21cm、バルブ見え始め2.8x2cm、、。
秋新芽#7、#6の子伸びて5cm幅0.7cm、秋新芽#6R新たに出て4x0.9cm。

11月後半
秋芽#75幅0.7cm、秋新芽#6R4x0.9cm。

9 セロジネ
細くて硬い針金のような根をしており植え替えに弱そうです。重ね着鉢増しなら大丈夫です。交配種のインターメディアと原種のクリスタータが出回りますが、育てやすく咲きやすいのはインターメディアの大株です。クリスタータは特に脇芽のバルブが生育不良で咲かなくて年々小さくなることが多いです。
ここではインターメディアの大型種マグニフィカの例を示します。
2013年
11月初め
3鉢入手、開花見込み株(写真は開花後)

2014年
2月初め
花茎16-36cm、6cmまで

2月後半
開花中7輪まで、幅6.5cmまで

4月初め
重ね着鉢増し、少しだけ大きい鉢なので土が殆どない所もあります。根が弱いと心配なので透明鉢に植えました。
  

   

5月前半
春新芽丈3.5cmまで、開花株から各1本、古株からは1本

8月前半
春芽夏芽の伸び丈30、基幅1.2x0.9cmまで、各鉢から3本
鉢の中にも空中にも根が伸びています。
バルブにはまだ皺があります。


鉢#2




11月後半
鉢#1

鉢#2
昨年よりわずかに小さいですが、バークに鹿沼土を重ね着鉢増しなのに余り水切れせず育ち、花茎が出てわずかに伸びています。
草丈やバルブ高の伸びやバルブの太りは止まっています。


2015年
2月前半
花茎が伸びたり、小さいバルブでは遅い冬新芽が出たりしています。新芽はまだ花芽かどうか分かりません。
マグニフィカムは基本種より咲きにくいと言われています。どのバルブも大きくなるようにしたいものです。

鉢#1

鉢#2
昨年


3月前半
花茎が伸びて、一部が咲き始めました。

3月後半
開花中


11 デンファレ
デンファレは切り花や結婚式のテーブル飾りなどに良く見られます。デンドロビウムのノビル系に似て丈夫ですが、熱帯性で気温が10℃以下では落葉しそれより低いと枯れるという寒さに弱いランです。その他に細茎・薄葉種として水切れしないように気を付ければ前に咲いた茎に再び花茎が出て2番花を楽しむことができます。
2015年
3月後半
新株入手
「始め方」の試行のために開花株を入手しました。
室内や屋内に置いて、最低温度を10℃近くに保っています。

10月前半
3月に入手して、暖かくなってからは庭のやや遮光した場所で雨ざらしで春から夏まで過ごしました。
新芽が伸びて花茎が出てきました。
ポリポットの寄せ鉢を、陶器鉢から出しました。
暖かい時期には「細茎薄葉種として、日焼けなどによる落葉を防ぎ、水を切らさなければ新芽が太って花茎が出るようです。
入手してから咲くまでの期間は短い方になります。
ミズゴケ植えでないので古くなって根腐れすることが無くて良さそうです。ノビル系デンドロビウムの基本的な種類がが前の年に出た芽にしか花が着かないのと対照的です。



   

  

  

 

左:鉢#151、左手前下#1、隣内#2、右奥開花済株#3、中手前新株#4、全長33バルブ19.5x1葉7枚、花茎16cm
中:鉢#152、左内奥#1、右外#2、右内開花済株#3、左手前新株#4、全長36バルブ22x1.1葉7枚、花茎3cm
右:鉢#153、右外下#1、右内#2、中開花済株#3、左手前新株#4、全長35バルブ20x0.9葉7枚、花茎16cm無し

  

2016年↑
5月後半
2015年苗の植え替え
昨年秋に入手した株のうち、モスバーク植えはそのままで年を越しました。寒さに合わせてしまって落葉しました。
春になって、小さなモスバークは乾燥続きなので植え替えをしました。

新根は緑色をしています。他の根も新しいものは健康です。
左:左#151、中#152、右#153。   中:鉢#151、右から株 #2、#3、#4
   
根鉢をほどく
  
鉢#152、右から#2、#3、#4、モスバークは全て取り除きます。
  

鉢#153、右#3、左#4上が大きく抜けやすいため、ビニタイで鉢底に固定します。

鉢#151、中奥#3、右#4手前#2、鉢#152、左から小#1、#2、曲がり#4、直#3。中、右、鉢#153、右#1、中手前#2、奥#3、#4。
 。  
出来上がり左152、中:151、右:153



12 キンギアナム

家庭でご近所からもらってオーストリア産のランとは知らずに育てていることが多いです。小さくなって咲かないことがあります。丈夫なので植え替えてしまった例を示します。
2014年
開花株入手
5月後半
植替え・株分け・鉢増し
ミズゴケかバークに植えられているようです。
出荷するまで植え替えされず、根が一杯になっていることが多いです。
8月後半
新芽の伸び、遅れて出た夏芽は芽欠き
  
2015年
3月後半
株#-2の葉の間に花芽


16 マキシラリア
あまりなじみのない種類ですが、冬に出回る黄花のポリフィロステレは丈夫で咲きやすいです。主に夏に売られる黒花の方は咲きにくいです。細くて硬い

2011年1月中旬
ポリフィロステレの小さな花芽の付いた株を入手しました。黒のプラスチックの径9cm鉢に植えられています。
草丈約35cm、バルブは最大で高さ4cm、幅2.5cm、厚さ2cmです。バルブの先端から出ている葉は最大で長さ約30cm、幅1.2cmです。バルブの横から小さな芽が出ています。新しいバルブとそのもとの長い根が鉢の外に飛び出しています。
 

2月上旬 
鉢増し
1週間ごとに水やりしていましたが、乾きが早いせいか、根の先が元気な新芽は元気ですが、新芽が幾つか黄茶色に萎れてきました。
あわてて大きめの透明ポットで、根が入るものに移し、隙間にバークか鹿沼土を入れて、鉢増ししました。
鉢#1はバーク、鉢#2は鹿沼土を使いました。
  
中旬 新芽の伸び

左:左上の芽は元気、根元から左下に伸びた根は茶色味の根冠が伸びています。右の小さな新芽は茶色っぽくなっており、根に元気な根冠がありません。
右:鉢から抜くと、古い根鉢は茶色く変色していますが、新しくて白い根が伸びています
 
左:やや大きめのポットにむりやり芽と根を押し込みました。底板の上にも隙間があり植え込み材料が入ります。
右:右鉢#1はバーク、左鉢#2は鹿沼土を入れた処、鉢は深くなりましたが、植え方は初めは浅いです。

2月10日 
鉢増しして、新芽の根にも水やりできるようになったら、たった5日しか経たないのに、新芽がてきめんに大きくなりました。


2月中旬 
開花 左鉢#2:鹿沼土、右鉢#1:バークで重ね着鉢増し
 

3月上旬 
花痛み始め


6月 
花後の新芽の伸び


6月下旬 
バルブのでき始め、新芽の根元が丸く膨らんでいます。根元には白い根が伸びています。


12月下旬 
病気などについて
昨年から今年にかけては冬咲のポリフィロステレの花芽が小さいうちに水切れで枯れました。花芽が乾燥に弱い

2012年
6月中旬
新芽の伸び                              鉢からはみ出した根の伸び
 

9月、
鉢増しと株分け
鉢からはみ出した新芽と新根、
 
鉢#1
重ね着したバーク
  
鉢#2鹿沼土重ね
株分けして植え込み材料を除く スリット入りプラ鉢 鹿沼土植え
  

12月下旬
冬芽
いよいよ待望の冬芽が出てきました。秋に鉢増しと株分けをしたのに大丈夫です。
マキシラリアは丈夫で花つきも良さそうなので、「水切れさせない」ことにだけ注意すれば「お土産花は咲く」のではないでしょうか。

その後 
冬芽が枯れてしまいました。小さい花芽は水切れに弱いようです。

2013年
1月後半
ポリフィロステレ
新芽が伸びています。
  
鉢#1

  
鉢#2 白くて丸い芽、花芽

3月後半
冬新芽(葉芽)が伸びています。茶色い鞘葉の先に緑の新葉が出てくるようです。
は咲きませんでした。
  




1 シンビジウム
最も丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強く、生長が旺盛で世話が簡単で咲かせやすいです。近年は東洋蘭との交配種が多く育てやすくなっています。深いラン鉢に植えられていることが多いですが、特殊な鉢を使う必要はありません。
脇芽とその根は花後の主に春に出て、夏まで丈が伸び秋に根元が太り秋の終わりに花茎が出て冬から春に咲きます。

2 デンドロビウム・ノビル系・セッコク交配種
シンビジウムに次いで最も丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強く、生長が旺盛で世話が簡単で咲かせやすいです。国産の石斛との交配種が多いです。葉が薄いため水切れすると落葉し衰弱するので注意します。また乾燥意味に育てると脇芽が生育不良で咲かず年々小さくなってしまいます。
基本的な種類は、脇芽が出て1年後は咲かず、翌年に茎が太くなって咲きます。従って開花株に次の脇芽が出て親株並みになっていないといないと1年後に咲かないので大きな脇芽のある株を入手する必要があります。新しい種類の中には他の洋ランと同様に1年後に咲くものが増えてきました。
次の年にも咲かせるための脇芽は、大きな未開花脇芽の横からシンビジウムと同様に春に出て、夏までに丈が伸び秋に茎が太ります。
3月後半 スノーフレーク・オトメ 入手


2+ミニデンドロビウム
デンドロビウムノビル系に似て丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強いです。国産の石斛と似た小型で細茎・小葉のため水切れすると落葉し衰弱するので注意します。また乾燥意味に育てると脇芽が生育不良で咲かず年々小さくなってしまいます。
芽が出てから咲くまでの様子はデンドロビウムと同様ですが1年で咲きます。
2月後半 エンジェル・ベイビー・グリーン愛 入手




2+デンドロビウム・下垂種
デンドロビウムノビル系に似て丈夫で、暑さ・寒さ・日射・などに強いです。国産の石斛と似た小型で細茎・小葉のため水切れすると落葉し衰弱するので注意します。また乾燥意味に育てると脇芽が生育不良で咲かず年々小さくなってしまいます。
親株の途中から出た高芽の枝が秋までに伸びて太り蕾を付けます。

3 カトレヤ
最も豪華な花を咲かせます。原種の中には熱帯産で寒さに弱い種類があります。交配種も含めて春・夏・秋・冬・不定期咲があります。園芸店で売られている中ではコチョウランに次いで高価で種類は非常に少ないです。
代表的な冬咲種は春に芽が出て夏に伸び秋にバルブが太くなって花茎が出てきます。中には「半年型」があります。

3+ ミニカトレア

3月後半 Potinaraメモリアル・ゴールド・キャナリー入手 = Blc. Memoria Helen Brown x Sc. Beaufort (1993) 冬シース、冬芽 秋芽
4属の複雑な交配種です。洋ラン学園ではミディー・細茎群生種、に分けています。黄花系のスイートシュガーやフェアリーランド・ポポーなどは、大型の太茎種に比べると草丈がやや小さくバルブが細く群生し、咲きにくいです。沢山開花株が売られていますが、「半年型」で方々から脇芽が出て、それぞれが小株になりやすく、咲きにくい方です。


3月後半 不明種・花色洋紅色入手

4 コチョウラン
高価で豪華な鉢が出回っていますが、大抵直ぐに枯れてしまいます。根腐れしやすい上に根腐れしやすいミズゴケに植えて二重鉢に閉じ込められているからです。また高温期以外に雨ざらしにすると温室では潜んでいた炭疽病を発症して枯れてしまいます。しかし、洋ラン学園式ならとても易しく咲きやすくその上世話いらずで何か月も咲いています。鉢から抜いてペットボトルなどの広口容器に移すと低温期のミズゴケの乾きが良くなり根腐れを防げます。周年室内栽培で花を手近で楽しめます。

4+ ミニコチョウラン
大型のコチョウランより丈夫で、特に白花のアマビリスや、赤花の満天紅(近縁のドリティスとの交配種)は育てやすく咲きやすいです。高価で豪華な鉢が出回っていますが、大抵直ぐに枯れてしまいます。根腐れしやすい上に根腐れしやすいミズゴケに植えて二重鉢に閉じ込められているからです。また高温期以外に雨ざらしにすると温室では潜んでいた炭疽病を発症して枯れてしまいます。しかし、洋ラン学園式ならとても易しく咲きやすくその上世話いらずで何か月も咲いています。洋ラン学園式で鉢から抜いてペットボトルなどの広口容器に移すと低温期のミズゴケの乾きが良くなり根腐れを防げます。周年室内栽培で花を手近で楽しめます。
2月 ドリテノプシス・満天紅、アマビリス入手
3月後半 ドリテノプシス・ブルー・トゥインクル入手
ドリチィス(属)のプルチェリマのセルレアとファレノプシス側3の親はビオラセアのセルレアが主か?
鉢から抜いて幅広の鉢やコップに入れる

6月後半 気根が伸び透明な根冠、新葉の伸び、一鉢#5に花茎

5 パフィオペディルム
山野草のアツモリソウと同じ仲間です。根が特殊です。脇芽は葉の枚数が約8枚で咲きますが、普通の世話ではそれまでに2年以上かかります。一方病気や根腐れになりやすく、それまでの期間を無事に育てるのは楽ではありません。
ベラチュラム、小型・斑入り厚葉
1月前半入手
 バーク植えを、鹿沼土浅広鉢に重ね着鉢増し。

6 オンシジウム
黄色い蝶のような小花が枝状に咲き切り花として売られています。丈夫ですが、脇芽が高くついて根が届かなかったり、ミズゴケもミズゴケも根も腐っていたり、薄葉種のため水切れで落葉したり、半年型で脇芽が生育不良になったり等の理由で咲かずにじり貧になることが多いです。

6+ ミニオンシジウム
オンシジウムの原種は小さいのですが、交配種で小さいものです。ミニばやりで良く売られていますが、水切れで弱りやすいのは大型種以上です。株立ちの大型株を入手して水切りさせなければ咲きます。
2月前半 トゥインクル・フラグナンス・ファンタジー入手

6+ ミルトニア・スぺクタビリス
1年型でオンシジウムに比べて育てやすく咲きやすいです。


7 エピデンドラム
園芸的に改良され球状に色々な色の群開した鉢が売られています。洋ラン学園では「細茎薄葉種」として一括しており、乾燥意味に育てて水切れすると落葉して衰弱して咲きません。
また、ミズゴケ植えを寄せ株して化粧鉢に入れられていることが多くミズゴケも根も腐っていることが多いです。
ミズゴケ植えは寒い時期は乾かず根腐れしやすく、暑い時期には乾きが早くて撥水性になり、2-3年で腐って植え替えが必須となる家庭では厄介な材料です。
直ぐに鉢増しした方が良い代表です。
3月前半 入手
6月前半、緩効性の化成肥料の顆粒を置肥
6月後半 鹿沼土で浅広底穴鉢に鉢増し。


8 ジゴペタラム
脇芽が出てから、十分大きくならないうちに花茎だ出て咲くという特徴があります。根は太いです。新芽は巻いているため雨ざらしで腐ることがあります。また新葉は日焼けしやすいです。
1月後半ジゴニシア紫小町を入手
3月後半ジゴペタラム、ジャンピンジャックを入手
6月前半、緩効性の化成肥料の顆粒を置肥
6月後半 鹿沼土で浅広底穴鉢に鉢増し。

9 セロジネ
年明けに白い花が並んだ鉢が売られます。寒さに強く、根が針金状で細くて固いので植え替えに注意が必要です。洋ラン学園式の「鹿沼土浅広底穴鉢鉢増し」にするとそのまま元気に生長し咲きます。交配種のインターメディアと原種のクリスタータが双璧ですが、後者は脇芽の伸びが水切れで悪くなり咲かずに年々小さくなることが多いです。洋ラン学園式の雨季は生長期を夏までしっかりやると生育不良が防げます。

10 ミニバンダ
バンダ類とと風蘭の交配種を洋ラン学園ではミニバンダと呼んでいます。バンダに比べると根腐れしにくいです。風蘭は冬は乾燥するように言われています。
ミニバンダはミズゴケ植えが多いですが低温で湿り気があると葉の根元が茶色になり落葉し枯れることがあります。
早く鹿沼土浅広底穴鉢に鉢増しするのが無難です。
5月前半 ミズゴケ植えを鉢から抜いて広鉢に移動

11 デンファレ
デンドロビウム・ノビル系の近縁です。鉢についている説明を見ると20℃以上を保つようにというとんでもないことが書いてあります。熱帯産のため家庭では温度が低いため枯れてしまいます。最低10℃を保てれば枯れません。花の咲いた後から半年後にまた花茎が出て2番花を楽しめます。落葉させず「雨季に生長させれば、脇芽が大きくなって咲きます。
1月後半 入手

11+ デンドロビウム・フォーミディブル
1種ですが初夏などに大きな白で底黄の花をつけた鉢が売られます。茎は太いですが薄葉で寒さに弱いので10℃以上を保てれば落葉しません。脇芽は出始めが夏近くまで遅れると1年目には咲きません。生長が続いて後から咲くようになります。

12 キンギアナム
オーストラリア産のデンドロビウムの1種です。小型で群生し寒さに強く根が丈夫です。芽吹きが良いので藪状になり小株になって咲かないことが多いです。
シルコッキー
3月に開花株を入手、バークで黒いプラスチックの鉢に植えられ、深い鉢に二重鉢となっています。
6月
前半、緩効性の化成肥料の顆粒を置肥
後半、一回り広い底穴の多い鉢に移して隙間に鹿沼土を入れる重ね着鉢増し。バークは湿って白カビ、根は少し根鉢上になり底には多い。

15 デンドロキラム
冬に細い穂状のクリーム色の小花を咲かせます。バルブが小さく柳葉状の薄葉です。開花後の春から秋までは休眠状で、秋になっても脇芽が出ないことが多く、思ったように咲きません。もっともよく出回るグルマセウムは芽の出が晩秋なのに対してコビアナムは秋の初めに出ます。
春に鉢増しをするとすれば他の種類と違って休眠中となります。
3月後半 コビアナム入手

16 マキシラリア
オンシジウムの近縁種です。冬咲のポリフィロステレは丈夫で寒さにも耐え、芽吹きが旺盛です。花芽は乾燥気味だと枯れて咲かないことがあります。
ポリフィロステレ
3月後半 入手
6月前半、緩効性の化成肥料の顆粒を置肥
6月後半 バークで細長鉢に植わっているのを、鹿沼土で浅広底穴鉢に鉢増し。

12+ 大明石斛
13 バンダ
14 グラマトフィラム
いずれも大型になったりで中々咲きません。大明石斛は脇芽の伸びが不足し、バンダは鉢植えでは殆ど根腐れして枯れ、グラマトフィラムも咲きにくいです。

石斛(長生蘭)
風蘭(富貴蘭)
(二+名護蘭)、
春蘭*中国春蘭・
金稜辺、四エビネ*、
報歳蘭*
(五+駿河蘭*)